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クローズアップ2008:不正採用、大分県教委方針 先生、本当にクビ?

大分の教員採用試験汚職事件で、不正に合格した教員をクビにしようとしているらしい。思えば気の毒なことだ。

なにしろ、彼らは数百万円払ってでも教員になりたいという、奇特な人々なのである。現代は教員というだけでいじめられる時代だ。仕事もハードだし、正直言って僕にはそれほどの意欲はない。

それほどの意欲がある先生を、クビにするのはもったいないことだ。中には不正をしなくても合格点に達していた人もいるらしいし、それ以前に不正をどこまで遡れるかを考えたら、完全な処分など不可能だろう。

不正の片棒を担いだ教育委員会が、不正した教員を裁くというのも妙な話だ。トカゲの尻尾切りとはまさにこのことである。

ところで、この採用試験がどのように行なわれるか、あまり報道されていないようなので、教員採用試験不合格歴5回の僕が、かいつまんで説明しよう。

まず、試験は一次試験と二次試験がある。内容は、自治体によっても違うが、おおむね一次が筆記と論文、二次が面接である。これ以外に模擬授業や、適性検査なるものがある県も多い。

一次試験の試験日は隣接した県(例えば、関東地方だと東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬・横浜市・さいたま市・川崎市・千葉市)は同じ日になっており、同じ地方で別の自治体を受けることはできない。

一次試験に合格すると二次試験を受けることができ、それに合格すると、合格者名簿に載る。

これで晴れて公立学校の教員になれる・・・わけではない。これは名簿に載っただけで、新学期に欠員の出た学校からお声がかからないと、教員にはなれないのだ。

補欠合格以外でそういう例を聞いたことはないが、もし、合格してもどこからも声がかからないと、次年度にもう一度採用試験を受けることになる。

今回の件では一次試験から不正があったらしいので、事態は深刻だ。もっとも受験生の方で、採用試験がフェアに行なわれていると思っている人など一人もいない。

そもそも、教師の適正なんて、試験なんかで計れるものではない。だったら、賄賂でもなんでも、意欲があって身元が確かな人ということになるのだろう。採用の方法がすでにトンチンカンなんだからしょうがない。
(追記) (追記ここまで)
タグ :
#教員採用試験
#大分県
#賄賂

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  1. 1. 教員採用試験なんかやめてしまえ

    • [やた管ブログ]
    • 2008年09月09日 00:29
    • 大分の教員採用試験不正合格問題、言いたいことは山ほどあるが、採用試験不合格歴四回の僕がいうと、なんだか惨めになるのであまり語りたくない。 ただ、一つだけ確認しておきたいことがある。あれは収賄が問題なのではないということだ。 例えば、僕が県教育庁義務教....

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