混乱している。小さな声なき声をすべて拾おうとして、そのあまりの膨大さに戸惑っている。その戸惑いを、シンプルな言葉が伝えている。こんなに書き手の声が聴こえてくる本はなかなかない。著者は市井の小さき者たちの無数の声に耳を傾ける。拾った小石が世界に一つしか ...

もう騒動は落ち着いたようだが、白鵬のことが、なんだか気になっている。相撲って何なのだろう。私は明文化されない空気が嫌いだ。空気で人が人を抑圧する場所にこれまで何度も立ち会ってきた。だから、白鵬を擁護したい。変化してもいいじゃないか。勝てばいいんじゃ ...

夜中にふとテレビをつけると、おぎやはぎの矢作が、アンジャッシュの渡部と三軒茶屋のうまい店を巡るという番組が流れていて、ゲストに女優の南沢奈央が出ていた。南沢奈央のことは知っているような知らないようなくらいの認識で、知っていることと言えば確かNHK Eテレの ...

大学院時代の友人、小林玲子さんの訳した『君はひとりじゃない スティーヴン・ジェラード自伝』が、新宿西口のブックファーストで平積みになっていた。タイトルは、彼が8歳で下部組織に入団してから、なんと27年にわたり在籍したリヴァプールの応援歌 "You never walk ...