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13〜14日は、2月定例県議会に向けた政調会が開かれました。2月県議会は16日に開会予定です。
各部局から当初予算の考え方や提出を予定している条例改正等の説明を聴取しました。来年度当初予算は1兆8千億円台のようです。
県は、大震災・原発事故から5年経つことから、来年度以降は復興創生期間と位置づけ、ロボット産業などの「イノベーションコースト構想」を浜通りに展開し企業誘致と研究機関を設置しようとしていますが、これが本当に県民の雇用や復興につながるかどうかは疑問です。
その一方で、保健福祉部や教育予算は従来ベースです。これでは県民1人1人の復興が果たしてできるのかどうか。
一方、県は県自身の賠償について、ADRへの賠償請求もする方針を明らかにしました。これは大いに評価できます。説明では、なんと震災直後の2011年から翌年にかけての賠償分が東電からまともに支払われず未だ40%台。しかし、市町村への賠償はもっと低く10%台です。
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県政報告づくりを終えた26日の夜、ちょうど福島泊りだったので、思い切って宮本しづえ県議と一緒に「母と暮らせば」の映画を福島市内の映画館で観てきました。
12391793_1721980664688380_5398484715325594351_n[1]山田洋次監督のこの映画は、井上ひさし作の「父と暮らせば」と対を為すもの。「父と・・」は、広島の原爆で亡くなった父が宮沢りえ主演の娘に幽霊になって現れて娘と会話をする話。
これに対し、「母と・・・」は、長崎の原爆によって爆心地に近い長崎医科大学生だった息子(二宮和也)が大学の講義中に一瞬にして亡くなり、吉永小百合扮する母に3年後に幽霊となって会いに来る話。
長崎の原爆投下に瞬間、ものすごい明るい閃光と爆風が吹き荒れ、一瞬にして死亡するその描き方がとてもリアル。ちょうど、NHKテレビで長崎の原爆を体験した被爆者とアメリカの従軍カメラマンの証言が報道されていたので、その瞬間が証言どおりのリアルな描き方に驚きます。山田洋次監督もそこの部分が苦労したと述べています。
広島はウラン爆弾、長崎はプルトニウム爆弾でした。福島県が第1原発3号機でプルサーマル計画を受け入れるかどうかが県議会で大問題になった2010年2月県議会で、私が本会議の質問でこのことを知事に指摘し 、「プルサーマル計画を受け入れるべきでない」と強く迫ったのは、原発事故のちょうど1年前でした。
私たち福島県民は、5年目に入る今も低線量とはいえ原発事故による被ばくや精神的被害に今もさらされています。