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19日、12月県議会最終日を迎え採決に先立ち議案に対する討論を行いました。宮川県議は、今議会に提案された議案と、請願・意見書の議案に対する討論を行いました。
共産党県議団は、職員の期末手当等の引き上げには賛成しましたが、県議会議員と特別職の引き上げには反対を表明。また、法律改正に伴うマイナンバー制度の導入に関する条例改正と県の建設事業への市町村負担の追加議案には反対しました。
さらに、宮川県議は、原子力損害賠償金への非課税措置を求める意見書、公的保育制度の堅持、学校給食の無料化を求める請願・意見書には賛成すべきと討論。
DSC_0860しかし、採決ではわが党と福島・みどりの2会派だけの賛成で、自民、民主、公明など他党会派派は共産党紹介を理由に「否決」したのです。
他党は、これまでもそうした態度をとってきましたが、これでいいのでしょうか。私たち共産党は、内容を精査して県民の利益につながるものは他党紹介のものであろうと積極的に賛成しています。
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また、2013年度の普通会計決算、地域開発事業会計決算の継続審査議案の採決があり、2013年度の普通会計決算、地域開発事業会計決算の2議案に反対し私が討論しました。
昨年度は、8度に渡る補正予算などで県政史上最大規模となりましたが、昨年3月に発覚した重大な放射能汚染水漏れなど原発事故対応や被災者支援は不十分だったと指摘。安倍政権による「福島切り捨て」をさせないためにも、国へ全国の原発再稼働中止を求めるべきと意見を述べ、さらに、復興や避難者を支える医療・福祉・教育の自治体職員の不足を指摘し増員を図るよう求めました。
また、企業局の地域開発事業会計決算については、三菱ガス化学(株)へ造成した土地を原価割れ(費用の半値以下)で売却をしたことによって累積欠損金が増え、初めて債務超過となったと指摘。県が多額の費用をかけて造成した工業団地を原価割れで販売する手法そのものが問われていると述べ、再生エネ、農林水産業、中小企業、福祉施設などを支援し、「内発型」の地域経済に転換すべきと対案を提示しました。
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17日、県議会の環境回復・エネルギー特別委員会が開かれ、再生可能エネルギーに関して質疑。私は、東北電力が再生可能エネルギーの買取契約を突然中断したことについてこの間の県の対応について質しました。
東北電力など電力各社が、突然再生可能エネルギーの買取契約を中断すると発表したことの背景には、国の原発推進の姿勢があると指摘。原発に依存しない県づくりのため「再生可能エネのさきがけの地」をめざしている本県の方針こぞ国が反映すべきものと県を励まし、原発をベースロード電源とする「国のエネルギー基本計画」の見直しを国に求めることも迫りました。
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380また、19日県議会閉会後、特別委員会で審査してきた意見をとりまとめた「中間報告書」を、議長と内堀知事に対し正副委員長と理事(私もその1人)とで提出。
報告書では、国直轄や市町村の除染と原発事故の廃炉・汚染水への県の監視強化、原発労働者の殊遇改善など。また、再生可能エネルギーについては、福島の復興を阻害する東北電力の買取契約中断の解除を国に強く求めるよう申し入れました。
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14日、総選挙の投票日でしたが、予定どおり「福島県内全基廃炉を求める県民の会」が郡山のユラックス熱海で講演会を開催されました。
城南信用金庫(東京品川区)の理事長吉原毅さんの講演をメインに、元全国等道府県議会議長の植田英一さんがサブ講演しました。
「県民の会」は、元福島大学学長の吉原泰助さん、同元学長山田舜さん、県青色申告連合明会の名木昭さん、元知事佐藤栄佐久さんなど、玄侑宗久さん、小渕真理さんなど10人が呼びかけになっています。
開会挨拶は、名木昭さん。「私は最近心臓病を患っています。(安倍)信三が悪くてね」とジョークを交えながら、安倍政権の原発推進政策を批判。続いて元県知事の佐藤栄佐久さんが挨拶しました。
IMG00339 講演する城南信用金庫理事長 吉原毅さん
IMG00415 地域密着の金融凝を展開する城南信用金庫の経営内容を紹介する冊子。マンガ版も。
そして、城南信用金庫の吉原毅さんの講演が約1時間にわたり「原発ゼロで日本経済は再生する」とのテーマで約1時間にわたり講演。
福島原発事故を受けて、信用金庫として何を為すべきか、もともと信用金庫は19世紀のヨーロッパではじまった市民協同組合運動から生まれたものだったと紹介しながら、なぜ信用金庫が原発問題に取り組むようになったかについて述べました。
福島原発事故をきっかけに、原発に関する資料を集め、原発がなければ電力は賄えないのか、コストはどうかなど徹底して調査した結果、「原発は人類と共存はできない。政府や電力会社、原発推進学者などが、原発は低コストというが、将来の廃炉費用や核燃料の廃棄物処理、いったん事故をおこせばその処理にかかる莫大な費用がコストに入っていない。まさに国家的粉飾決算だ」と喝破。
経済人としての専門的知見からの切り口で安倍政権の原発推進政策を厳しく批判。安倍首相にこそ聞かせたい講演でした。
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最後に、元全国都道府県議会議長の植田英一さんが約30分にわたり「原発推進の立場から、今廃炉を求めて」のテーマで講演しました。「原発は平和利用と思ってきたが、1999年の茨城県で起きたの臨界事故を受けて、原発の危険性を初めて考えるようになった。広島・長崎の原爆体験から核戦争だけは絶対やってはならない」と。
そして、戦争の体験がある今年89歳の植田さんは、「絶対戦争に行ってはならない。安保で日本が守られているというのは大間違いだ。集団的自衛権などとんでもない。安倍首相は本当の戦争の悲惨さを知っていない。私は、百姓だが、農業と国民の食糧を第一に考えるのが国の政治の中心でなければならない」と述べ大きな拍手に包まれました。
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11日と12日は、本会議場で一般質問が行われました。きょうは、わが党の宮本しづえ県議が登壇。宮本県議は、被災者支援の特に、個人の住まいの再建支援を取り上げ、被災者生活支援法の500万円へ金額の引き上げと対象拡充を求めました。
県は、災害復興住宅の入居対象に、帰還困難区域と居住制限区域を優先としているが、避難解除準備区域の住民も対象に加えるべきと質し、県は入居を検討していると答弁しました。
また、知事に対しては1人ひとりへの支援=人間の復興については、弱点があるとして、知事が言明している「1人ひとりに寄り添う復興」をどう進めるのか質しました。
この他、除染・賠償、産科医不足への支援、介護職員不足へ報酬引き上げ、無利子奨学金と給付制奨学金制度などを国に求めるべきと質しました。
災害対応では、土砂災害の法改正にかかわり、基礎調査のための予算増額を求め、今年2月の大雪の農業災害対策については、4,500人の要望を取りまとめ、9/30と11/20に国の補助交付が決定された」と答弁し、すでに、一部の市町村で助成金の支払いが始まっていることが明らかになりました。
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DSC_06789日、県議会の代表質問は、わが党の長谷部県議と自民党の2人が登壇。長谷部県議は、安倍政権になっての暴走政治が復興や県民生活に及ぼしている数々の影響について指摘。DSC_0694
就任して初めての内堀新知事に対しては、「福島原発事故の現状を全国と世界に発信する」との具体的な内容を明らかにすること、また、日本国憲法と地方自治についての認識の2点について質問。
DSC_0699堀知事は、1日も早い事故の収束と汚染水対策を国・東電に求めていくこと。原発事故後の12万人を超える県民が故郷に戻れずにいる現状と原発事故によるこの被害の実情を国内外に発信していくと答弁。企画調整部長に、鹿児島の川内原発の再稼働中止を求めよと質問。
しかし、「県内原発10基廃炉」を明言するものの、他の原発再稼働については、知事も部長も明言を避けました。自民・民主、公明会派が、一致して「他県の原発には言及しない」との態度をとっているからでしょう。しかし、そんなことを言っていられないのが、福島の原発事故の実態なのです。
また、内堀知事は、憲法が日本の平和と発展に大きく寄与してきたこと。現憲法の精神を原点に、地方自治の本旨に基づき広域自治体の長として復興と県政の発展をめざしたいと決意を表明しました。
長谷部県議は、この他、来年以降実施される医療・介護総合法に基づく地域包括支援センターの役割が充されると指摘し、それに見合う人的・政的支援を県が行うべきと求め、さらに、子ども・子育て支援についても市町村への支援を求めました。
また、子どもの貧困問題を取り上げ、来年4月から穿設する「子ども未来局」で、国の「子どもの貧困対策大綱」に基づく具体化を扱うよう求め、県もそれを応じていくと答弁しました。
ところで、「子ども未来局」の設置は、震災・原発事故以降、0歳〜18歳までの子どもたちを相対的に対処できるような部署が必要ではないかと、私が何度も本会議で取り上げてきたが実現したといえます。しかも、「子どもの貧困」対策も扱うことにもなりことから、いっそう子育て世代の声を反映できるものにしていきたいと思います。
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2番目に登壇した自民党の代表質問に対する答弁で、県教委は、県中地区の特別支援学校の分校化の具体方針を初めて示しました。
県教委は、あぶくま養護学校の分校として、小中学部を三春町の旧春山小学校に、高等部を船引町の県立船引高校に設置すると答弁。ただし、いずれも廃校や空き教室を利用するものです。とはいえ、この問題も、私が一貫して県議会で取りあげてきた問題で、ようやく実現します。他会派からも指摘されてきた県政課題でした。
DSC_0653 DSC_06544日、きょう12月定例県議会が開会され、19日までの会期で行われます。今回、わが党県議団は、長谷部県議が9日に代表質問、宮本しづえ県議が11日に一般質問を行います。私は、最終日に昨年度決算の反対討論を行う予定です。
内堀新知事は、就任後初めての所信表明をお行い、県政運営の基本姿勢については、「継往開来」「現場主義」「進取果敢」の3つをあげ、さらに「復興への道のりには困難な課題が山積しており、この難局を乗り超えて結果を出すためには、主義主張を超えて『オール福島』という形で一丸となって臨む必要がある」と述べました。
今議会の補正予算は、333億円余で、約半分は東日本大震災交付金を基金に積み立てるもので、この他復興公営住宅、中間貯蔵施設立地町の大熊・双葉町へ交付するもの、来年度から始まる地域医療介護総合法に基づく基金造成などが主な内容です。
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ところで、開会冒頭に全国都道府県議会議長会の自治功労者(永年勤続功労者)として25年以上で2人、15年以上で3人の表彰があり、私は15年以上で表彰されました。
また、本会議終了後、知事室で知事から感謝状を受けました。県議団はじめ、多くの党員・支持者のみなさんに支えられ今日まで来られたことに、あらためて感謝を申し上げます。DSC_0643 DSC_0670
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