スペイン語のよもやま話(3)

2025年10月 3日 (金) 投稿者: メディア社会コース

前々回・前回と、人口に着目してスペイン語圏の大きさを見ました。今回は、少し視点を変えて、インターネット上でのスペイン語の位置づけを見てみましょう。イギリスに拠点を置くオンライン翻訳機関Speaktがまとめた「Top 10 Languages Used On the Internet Today」(2025年版)によると、Webサイトで使用される言語は、英語が第1位でその割合は25.3%となっていました。インターネットが英語ベースで構築されたということもあり、この割合は納得いきます。そして、第2位が中国語で19.8%、第3位がスペイン語で8%と続きます。ただ、人口が頭打ちの英語圏や中国語圏と違って、人口が膨らみ続けるスペイン語圏のWebサイトの伸び率は高いようです。ちなみに、同調査では日本語は第7位となっており、やや意外でした。

さて、前回はその名がスペイン語由来である都市として、ロサンゼルスとラスベガスを紹介しました。アメリカの南西部や中南米・カリブには、まだまだそのような街や地名があります。カリフォルニアの西海岸には、San FranciscoSan Diegoなど、"San 〇〇"という形式の名の都市がいくつかありますね。このSanはスペイン語やイタリア語で「聖なる」という意味で、先の2都市はそれぞれ聖フランシスコと聖ヤコブ(ディエゴ)に因んでいます。Santo 〇〇(例:Santo Domingo)やSanta 〇〇(例:Santa Monica)なども同系列です。

最後に、プエルトリコとコスタリカという2つの国(プエルトリコは正確にはアメリカの連邦自治区)について考えてみます。まず、プエルトリコですが、カリブ海に浮かぶ島国でPuerto Ricoと綴ります。ここで、Puertoは英語のPort(港)に、Ricoは英語のRich(豊かな)にそれぞれあたります。ですので、プエルトリコは"豊かな港"という意味をもつ国なのです。気持ち「プエルト・リコ」と呼ぶようにしましょう。一方のコスタリカですが、中米の国でCosta Ricaと綴ります。ここで、Costaは英語のCoast(海岸)に、Ricaは英語のRich(豊かな)にそれぞれあたります。ですので、コスタリカは"豊かな海岸"という意味をもつ国なのです。気持ち「コスタ・リカ」と呼ぶようにしましょう。

文責: メディア学部 松永

(2025年10月03日)

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