「アニメ的な髪の毛をゲームで再現するために」(研究紹介@NICOGRAPH2022)

2022年12月17日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

本日は三上・兼松研究室の岩田摩由利さんが,NICOGRAPH2022で発表した研究について紹介します.

この研究は三上・兼松研でも研究例のある,手描きによる作画の特徴をゲームで再現しようという研究の1つです.髪の毛はキャラクタの特徴を強く押し出す重要な構成要素の1つです.さらに,風にたなびく様子や書き上げる様子など,動きも伴います.

このような手描きによって表現されたキャラクタの髪の毛を,CGなどを利用してアニメなどに利用する事例は多くあります.その際には,髪の毛が自然とたなびくように物理シミュレーションにより動かしたり,これとは逆に,意図的に動かすためにモデルとして生成し意図的に動かしていく方法があります.

今回は,キャラクタの動きに合わせてリアルタイムに描画する,ゲームでの実装を想定し,アニメやゲームのキャラクタに用いられることの多い紙の束に対して制御するための骨格構造を入れる手法を採用しています.

この手法は,その後のビジュアル表現が容易であることや,演算コストが比較的低い点から,ゲームにおいてアニメ的な効果を加えるためにも適した技法なのですが,そのためにはたくさんの髪の束に制御するための骨格構造を与える必要があります.

そこで,自動(半自動)で髪の毛に骨格構造を与えようと渡来したのがこの研究です.現在はプロトタイプの実装が住んでおりますが,これから最終発表に向けさらなる実装を進めていきます.

20221219nicograph01

文責:三上浩司

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /