ECHO:社会人のふるまい(卒業生の皆さんへ)(3)

2020年3月18日 (水) 投稿者: メディア技術コース

「ECHO:社会人のふるまい」3日目はホスピタリティ(Hospitality)です。「おもてなし」という言葉がもっとも近いですが、もてなしそのものよりもその気持ちの意味合いが強いです。

打合せや商談で会社を訪れ会議室に座ると、お茶やコーヒーが運ばれてくる。単純ですが、このようなもてなしがホスピタリティです。わざわざ来てくださった方々には気持ちよく過ごしてもらい自社にいい印象を持ってほしい、という気持ちです。

展示会などの自社ブースで来場者を迎えるときにも、お茶を出すまでは普通しませんが、訪れた人を大切に思って対応することがホスピタリティです。

学生のうちでもそのような経験はできます。例えばオープンキャンパスや文化祭のときの卒研室公開です。立ち寄ってくれた来場者はもちろん顧客ではありません。でも応対する際には、お客様対応という気持ちで接することが当然のように求められます。そのように振る舞わないと違和感を与え、場合によっては礼を失すると見なされます。

短絡的にはビジネスで自社の利益につながるからホスピタリティを持つ、というようにも見えます。その側面も否定しませんが、利益につながらないとわかったら態度を変えるのでしょうか。そうではないですよね。態度を変える人もたまにいますが、ホスピタリティのない行為です。そもそも、今は違っても将来その相手が重要顧客になる可能性はあるのです。態度を変えるのはむしろ危険な行為と言えます。

利害はいったん置いておいて、まずは一緒に仕事をする相手に気持ちよく過ごしてもらうことが自分自身嬉しい、というのがホスピタリティを持つ人の率直な気持ちだと思います。まずは周囲にいい思いをしてもらって、結果的に自分の利益になって返ってくる、という長期的にビジネスを成功させる鉄則に通じるものがあります。

ところで、冒頭で例示した会議室のコーヒーですが、出されたら終了時までにはちゃんと飲み切るようにした方がいいです。せっかく出してくれたものを残すなんてという精神論よりも、後片付けをやる立場になればすぐわかります。

メディア学部 柿本正憲

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