2007年12月08日
あおい 西加奈子
あおい (小学館文庫 に 17-1)
西加奈子さんの初めての作品「あおい」。表題の「あおい」のほかに、「サムのこと」「空心町深夜2時」の合計三作品が納められています。ページの割合は順番に1/2、3/8、1/8って感じです。
三つの中で一番素敵だなって思った作品は、「サムのこと」。この主人公がいろいろ心の中であれこれ考えて、どう思ったとか、どう考えたとか、どういうことを思い出したとか、そういうのがずらずら続く、この感じがたまらなく好き。
まさしく馴れ合いの人間関係である。、その場の雰囲気で調子を合わせたり、めんどくさかったら約束もすっぽかしたり、こんな関係どーでもいいやとか思いながらも、実はそのぬるさを心地よく思ってたりする。馴れ合いの関係がうまい。
残りの「あおい」と「空心町深夜2時」ですが、あおいは、正直微妙です。いや、いいんだけど、いいからこそ、粗が目立つ。意味ありげなシーンや、印象深いシーンがあっていいなとは思うけど、全体で感じることが少ない。一番最後の言葉がいい。
未来は、これから必ず、切り開けるんだ。
西加奈子さんの初めての作品「あおい」。表題の「あおい」のほかに、「サムのこと」「空心町深夜2時」の合計三作品が納められています。ページの割合は順番に1/2、3/8、1/8って感じです。
三つの中で一番素敵だなって思った作品は、「サムのこと」。この主人公がいろいろ心の中であれこれ考えて、どう思ったとか、どう考えたとか、どういうことを思い出したとか、そういうのがずらずら続く、この感じがたまらなく好き。
まさしく馴れ合いの人間関係である。、その場の雰囲気で調子を合わせたり、めんどくさかったら約束もすっぽかしたり、こんな関係どーでもいいやとか思いながらも、実はそのぬるさを心地よく思ってたりする。馴れ合いの関係がうまい。
友達に「今度イベントやるから、来てよ。」なんて言われたら、断ればいいのに、断ったときの相手の「なんで?」なんかが嫌いで、思わず「行くよ」と返事する。つまりその場がさらさらと流れればいい。そして、行かない。連絡を取らない。・・・中略・・・なんとなく「空気読めよ」的な伝え方。
残りの「あおい」と「空心町深夜2時」ですが、あおいは、正直微妙です。いや、いいんだけど、いいからこそ、粗が目立つ。意味ありげなシーンや、印象深いシーンがあっていいなとは思うけど、全体で感じることが少ない。一番最後の言葉がいい。
その夜、みいちゃんはとうとう、物語を書き出した。
未来は、これから必ず、切り開けるんだ。