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こんにちは。私は今まで社外向けに複数の提案書をつくってきました。最近、社内向けにプレゼン資料を作成することになったのですが、いざ作ろうと思うと、「社内向けプレゼンってどんなポイントを押さえればいいの?」「営業用に作成するプレゼンと同じでいいのだろうか?」と、迷う点がありました。
そこで今回は、社内向けプレゼン作成について、ポイントとなる点を考えてみました。

まずは目的を明確に。

アンケート作成の時と同様、まずは目的から考えてみます。社内向けプレゼン資料作成の目的ってなんでしょう?そもそも社内に提案したり、発表したりするためだけに、プレゼン資料を用意する必要はあるのでしょうか。内容やボリュームにもよりますが、資料をつくるということはそれだけ手間もかかって大変です。必要ないのであれば口頭での発表だけで済ませてしまいたい、と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

作る必要がある、と答える方の中には「上司に作っといてと言われているから」「社内回覧の際に資料がないと困る」といったご意見をお持ちの方もいるかもしれません。

確かにどれも当てはまると思いますが、一番大きな目的は「社内稟議を通すこと」だと、私は思います。プレゼン資料はそのお手伝いをする役割を担っている、もしくはすべての責を負っているといっても過言ではないのです。

プレゼンテーター:プレゼン資料=?:?

一般的によいプレゼンとされるものは、プレゼンテーター(話し手)が注目されていることが多いと思います。最も有名なのはスティーブ・ジョブズでしょうか。iPhone人気が今でも続いているのは、彼のメディアへの発信力の表れなのでしょう。

では、社内向けでも同じように話し手がすばらしくないとだめなのかというと、そんなことはありませんよね。基本的に社内で発表する方々はそのような理由でプレゼンテーターに抜擢されるわけではありません。その提案内容を熟知した人間であれば、たとえ新卒1年目の方であっても、大人数の前で発表する機会が巡ってくるかもしれません。「プレゼンテーター>プレゼン資料」である必要はないわけです。

プレゼン資料をメインで考えてみる

「プレゼンテーター<プレゼン資料」になるようにするには、プレゼン資料をしっかり作りこみ、その補足をプレゼンテーターが口頭で行うという図式にする必要があります。そのために、まずは一番の大枠となる部分=「骨子」を組み立てます。

【骨子】
1. 現状報告
2. 課題
3. 提案(解決策・改善案)

一から立ち上げる事業などでない限りは(もちろん立ち上げる事業自体が何らかの課題を解決する場合もありますが)、現状何らかの課題を抱えており、それを解決するための手段などを提案するのではないかと思います。
そして1.現状報告の中から、対象となる「課題」とその「原因」をピックアップし、最終的な結論である「提案(解決策・改善案)」につなげていきます。

原因と課題をクリアにするには?


企画をする際に明確にしなければならないのが、「原因」と「課題」です。これがはっきりしていて、説得力のある内容でないと、「提案」に訴求力がなくなってしまいます。
私のおすすめは「So What?(だから何なのか?)」「Why so?(なぜそうなのか?)」の問いの繰り返しです。この二つはロジカルシンキングの手法として有名です。

So what?→今ある情報の中から「自分の中の結論は何か」を引き出す
Why so?→その結論が「どのような情報・論理から成り立っているのか」を確認する

これらの質問は「根拠から成り立つ結論」と、「結論を支える根拠」に整合性がとれているかを確認するために有効です。

プレゼン作成にとりかかる前に

Powerpointなど、プレゼン用のドキュメントを開く前に、そのプレゼンのフレームワークを完成させましょう。下図のような簡単な用紙に、どのような順番で資料を展開していくかを書いていきます。

プレゼン下書き用templete

基本的には1スライドのタイトル、2中身のキーメッセージ(もしくはイメージ図)のみを簡単に記します。そのあと、それを印刷してはさみで切り取り、スライドの順番(構成)を練っていきます。
(もちろん、初めから順番通りに手書きでノートに書いていく方法でも問題ありません)
ここまで完了すれば、プレゼン作成の7割は終了です。

各スライドを準備する

続いて、スライドの中身を作成していきます。基本は「一つのスライドに、一つのメッセージ(+グラフ)」のみ記載します。
できるだけ細かく付記されている情報(例:グラフの罫線)や3Dグラフ、多色使いなど、見るときにノイズになるものは排除し、シンプルで見やすい構成になるように整えます。

あとは表紙とブリッジスライド(目次)を挿入すれば完了です。

さいごに

社内用プレゼン(特に決裁者に発表するもの)であれば、アニメーションやカラフルな色使いは必要ありません。(私自身、アニメーションに凝ってしまい、派手なプレゼン資料を作っていました時期もありますが...)

「骨子」作成に力を入れて、各スライドの準備の段階では前回作成したものの構成を踏襲すれば、時間をかけずに説得力のあるプレゼンがつくれそうですね。
あとは、このプレゼンの中では説明しきれなかった情報を発表時に捕捉したり、資料の最後に補足資料を準備しておけばスムーズなプレゼンが実施できるのではないでしょうか。

鉄原実業 石田

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