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視覚障がい持つ落語歴15年「呆っ人」さんが社会人落語日本一に 桂文枝「ダントツでした」

[ 2024年12月8日 16:08 ]

「第16回社会人落語日本一決定戦」で優勝した宮永真也さん(高座名・呆っ人)、桂文枝(右)
Photo By スポニチ

「第16回社会人落語日本一決定戦」の決勝大会が8日、大阪・池田市で開催され、神戸市から参加の宮永真也さん(45=高座名・呆っ人)が「こってまんな」で優勝。優勝賞金30万円、副賞を手にした。


339人が応募し、23〜85歳の158人が予選に参加。決勝は10人で争われ、宮永さんがアマチュア落語家第16代名人に輝いた。宮永さんは視覚障がいを持ち、両目は「光を感じるぐらい」だという。子どもの頃から夜盲症で、20歳の頃に「網膜色素変性症」と診断され、徐々に視力を失った。30歳の頃に桂枝雀さんの「崇徳院」を聞いて落語に目覚め、落語歴は15年だという。

「こってまんな」は鍼灸マッサージ師である宮永さんの職業を生かしたネタ。真夜中に「肩が上がらなくなった」と来院したのが、実は自由の女神。はり治療を施されて、たいまつを持つ右肩が治った。その後も二宮金次郎、小便小僧、考える人、千手観音が来訪。石像や銅像が治療を受ける場面がおもしろおかしく見事に描写されて、この日一番の笑いを誘った。

審査委員長の桂文枝(81)も「審査員の中でもダントツでした。会場の笑いも多かった。リアリティーがあって、発想もおもしろかった。こんな発想は私も思いつきませんね」。創作落語の第一人者を唸らせた。

宮永さんは5年前の第11回大会で決勝進出を果たしたが、途中でネタを忘れてセリフを飛ばしてしまい「すみません。もう一度、やらせてもらいます」とやり直した過去がある。当時、頭の中が真っ白になり、やり直した後のことは全く記憶にないそうだ。

「今回は失敗しないことだけを考えて。優勝だけを狙ってました」と稽古を積んで、ネタを練りに練って名人位を奪取してリベンジ成功。「支えてくれた家族や友だちのおかげです」と語った。

なお、準優勝は宜野座一さん(64=高座名・おきらく亭すい好)、3位は荒井久美子さん(62=高座名・参遊亭小遊)、市長賞は新川慶光さん(37=立命亭雷都)。

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