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テレ朝レジェンド2時間ドラマに幕 「終着駅シリーズ」「西村京太郎トラベルミステリー」12月終了で

[ 2022年11月21日 05:00 ]

12月にピリオドを打つテレビ朝日「終着駅シリーズ」「西村京太郎トラベルミステリ―」
Photo By 提供写真

テレビ朝日のレジェンドミステリーシリーズ2作品が12月、長い歴史に幕を下ろす。最終回を迎えるのは俳優片岡鶴太郎(67)主演の「終着駅シリーズ」(22日、木曜後8・00)と、高橋英樹(78)高田純次(75)がコンビを組む「西村京太郎トラベルミステリー」(29日、木曜後9・00)。ともに2時間ドラマの長寿シリーズの完結は、大きな反響を呼びそうだ。

森村誠一氏(89)が原作を手がけた「終着駅...」は1990年から始まり、片岡は96年から主演。新宿西署のベテラン刑事・牛尾正直の活躍を描くミステリーで、一貫して"人間"を掘り下げる物語が支持されてきた。コラボ作を含めて54作目でピリオドが打たれる。26年間、牛尾刑事を演じた片岡は「始まりがあれば終わりがあるもの。"その時が来たか"という気持ちです」と話す。さらに第1作からメガホンを取ってきた池広一夫監督は、現在93歳。「生涯現役を貫いてきた、偉大な監督です」と感謝した。

79年スタートの「西村...」は旅情あふれる映像を背景に、時刻表や鉄道にまつわるトリックを解明。73作目が最後となる。00年から主人公・十津川警部を務める高橋は「旅、鉄道、そして事件...日本人が好きな要素が網羅された2時間ドラマの原点のような作品」と話し、相棒・亀井刑事役の高田も「歴史ある作品に参加できて光栄」とした。

なぜ両シリーズが終了するのか。昨今のテレビ事情として、リアルタイムより見逃し配信が主流。倍速再生などの視聴スタイルが増えている。さらにテレビ離れが進む若者向けのコンテンツの制作に注力。放送関係者によると「骨太な2時間ドラマは放送時間や題材を含めて配信には向かない。ロケも多いし制作費も高いので、そこも要因の一つではないか」と語った。

ついにファイナルを迎える2作品。「西村...」ではシリーズ史上初めて、十津川警部が拳銃を抜くシーンもある。高橋は「人間の善と悪の両面が丁寧に描写されたドラマになっています!」と呼びかけている。

≪岡江久美子さんと悲しい別れも≫長きにわたって放送されてきた中で、悲しい別れもあった。「終着駅...」で97年から牛尾の妻を演じた女優岡江久美子さん(享年63)は、20年4月に新型コロナウイルスによる肺炎のため死去。片岡は「岡江さんには"あなたと一緒に終えることができました"と報告したい」としのんだ。「西村...」では、今年3月に原作者の西村京太郎さん(享年91)が肝臓がんのため亡くなった。高橋は「先生が書き続けてくださったおかげで、73作まで重ねることができました」と感謝した。

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