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藤井王将 JT杯で最年少V 課題早指し戦で成長見せた

[ 2022年11月21日 05:03 ]

優勝しJT杯を手にする藤井王将
Photo By スポニチ

将棋の第43回日本シリーズJTプロ公式戦(JT杯)は20日、千葉市の幕張メッセで決勝を行い、後手の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が斎藤慎太郎八段(29)を114手で下し初優勝した。

1年前の決勝は豊島将之九段に屈した。その無念をきっちり晴らした藤井は「前回はあっという間に終わった感覚。今回はその反省を生かし、時間配分に気を使いました」と勝因を分析した。

持ち時間各10分、切れたら30秒以内という規定は棋界でも究極のスプリント。持ち時間を目いっぱい使用して熟考を重ねる棋風の藤井にとっては、やや鬼門の棋戦だったが「秒読みに入って5回の考慮時間は他棋戦より少ない。なるべく最初の10分間を有効に使おうと」と綿密に対策を立てていた。

2期連続名人挑戦の実績を持つ斎藤相手に、序盤から決断良くサクサクと手を進め、終局時には5回ある考慮時間を3回残しての快勝。早指し戦での課題だったタイムマネジメントでも成長が著しい。

20歳4カ月での優勝。1991年に羽生善治棋王(当時)がマークした21歳2カ月の同杯最年少優勝記録を10カ月更新した。「今回、更新のラストチャンスということはすっかり忘れてました(笑い)。意識はしませんでしたが、結果を残したのはうれしいです」と笑顔満開の藤井。表彰式後は恒例の「観衆お見送り」に臨み、21分間立ちっ放しでファンの声援に応えていた。

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