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日本ハム・根本が2回零封、新庄監督にアピール「強気で投げられた」

[ 2022年2月12日 05:30 ]

練習試合 日本ハム3―3阪神 ( 2022年2月11日 沖縄・タピックスタジアム名護 )

<日・神>力投する日本ハム・根本(撮影・高橋茂夫)
Photo By スポニチ

ロスジェネの逆襲だ!コロナ禍で最終学年の春夏の甲子園大会が行われなかった高卒2年目の選手たちが、練習試合や紅白戦で躍動した。日本ハムの道産子左腕・根本悠楓投手(18)はタピックスタジアム名護で行われた阪神との練習試合に6回から登板し、2回無安打無失点で新庄監督に猛アピール。悔しさ、もどかしさを胸の奥に押し込めて前を向いた男たちが、プロで開花の時を迎えつつある。

18歳は冷静だった。7回1死一塁。根本は盗塁を試みた一塁走者の島田をけん制で刺すと打席の坂本は三ゴロ。任された2イニングを1四球のみの無安打無失点に抑えた高卒2年目左腕は「(対戦は)普段、テレビで見ている打者。緊張したけど強気で投げられた」と笑った。

6回から登板。2番からの好打順にも動じなかった。先頭の木浪を直球で見逃し三振に斬ると昨季24本塁打の佐藤輝もこの日最速の145キロで空振り三振。大山はチェンジアップで二ゴロに仕留めた。直球の平均球速は140キロ前後ながらコンパクトな腕の振りで打者を押し込み、7回先頭の梅野は内角直球で振り遅れさせて空振り三振を奪った。

北海道出身で白老白翔中3年時は全国大会決勝で完全試合を達成。同年のU―15アジア選手権では優勝し最優秀投手に輝くなど新庄監督ばりの「持ってる男」だ。高校は道外の強豪校からも誘われたが甲子園に出場経験のない地元の苫小牧中央に進学。コロナ禍で3年時は春夏ともに大会が消滅するなど聖地出場の夢はかなわなかったが「自分で考えて練習してきた」ことで自主性で差が付くプロでも順調に成長する。昨季は2軍で12試合の経験を積み、2年目は初のキャンプ1軍スタート。2回1安打無失点だった6日の紅白戦に続く好投を見せた。

未知のウイルスに振り回され、高校最後の夏に勝って笑うことも、負けて泣くことも許されなかった世代。同年代の球児たちの夢も背負う。「まだ短いイニングしか投げていない。今の状態で投げることができれば」と根本。その未来には、無限の可能性が広がる。 (清藤 駿太)

◇根本 悠楓(ねもと・はるか)2003年(平15)3月31日生まれ、北海道出身の18歳。中3の全国大会決勝で完全試合を達成。苫小牧中央では1年夏からベンチ入りし3年夏に南北海道大会8強、20年ドラフト5位で日本ハムに入団した。昨季は2軍で先発、リリーフを経験し12試合で1勝1敗0セーブ、防御率1.82。1メートル73、77キロ。左投げ左打ち。

▽20年の春&夏の甲子園大会 1月24日にセンバツ出場校が発表も2月以降に国内もコロナ禍に。臨時運営委員会は一度は無観客での開催方針を示したが3月11日に中止を決定した。その後も感染が拡大し、部活動の停止なども考慮し、5月20日には夏の甲子園及び地方大会の中止も決定。同日の会見で日本高野連会長・八田英二氏が代替案の可能性を示唆し、6月10日の常任理事会で「センバツ出場校32校を甲子園球場に招待する」と決定。8月10〜17日に各校1試合限定での交流試合が開催された。

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