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広島・誠也 首位打者&最高出塁率の2冠 メジャーのポスティング「まだ分からない」

[ 2021年11月2日 05:30 ]

セ・リーグ 広島9ー7ヤクルト ( 2021年11月1日 神宮 )

<ヤ・広25>引き揚げる鈴木誠(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

広島が1日のヤクルト戦に逆転勝ちし、セ・リーグのレギュラーシーズン全日程が終了。鈴木誠也外野手(27)は3試合ぶりに先発出場し3打数無安打に終わったが、ともに2年ぶり2度目となる首位打者(・317)と最高出塁率(・433)のタイトル2冠を獲得した。38本塁打で本塁打王には、惜しくもあと1本届かなかった。

特別に長かった鈴木誠の1年は、2冠となって報われた。2度目の首位打者は、球団では正田耕三以来2人目。「疲れました...。五輪もあっていろいろ経験し、考えさせられるシーズンだった。出塁率はうれしいですけど(2冠とかは)どうでもいいです」。シーズンを終えても、個人成績に関心を示さないのは相変わらずだった。

3試合ぶりの先発で相手先発・高橋に対し初回無死一、二塁では見逃し三振し3回は右飛。5回は吉田喜に空振り三振を喫し、直後の守備から交代した。

決して順風満帆ではなかった。「去年からいい感覚のときがない」とオフ期間に打撃フォームを大きく変更。左足を高く上げ、投球軌道に沿ったアッパー気味のスイングを目指した。実戦で結果が伴わずに開幕直前に新打法は諦めたが、この試行錯誤の過程を「楽しい」と表現。「元々これという形がない。大胆に変えないと分からない部分もある」。開幕後も左足の上げ幅や構えた際のグリップの高さなどを修正し続けた。

不運も乗り越えた。5月中旬に新型コロナに感染するなど万全からは、ほど遠かった。「呼吸がしづらいし、すぐにバテる。集中力も勝手に切れたり、こんなに体力なかったかなって思う」。8月中旬には打率が2割台に落ち込んだ。そこから酷暑も乗り越え9月にはプロ野球記録にあと1に迫る6試合連続本塁打を記録し9月以降は打率・350(140打数49安打)と好調維持。王貞治、落合博満に次ぐ史上3人目の6年連続3割&25本塁打も達成した。

昨季終了後に初めて公言した将来的な大リーグ挑戦に向け、今オフにポスティングシステムの申請を行うか注目されるが「まだ(球団とも)話していないので、どうなるか分からない」と慎重に言葉を選んだ。決まっているのは、来季に向けてすぐに始動するということだけ。「休んでいる暇はない。今日の打撃で自分は駄目だと思い知らされた」。2冠を獲得しても、探究心が尽きることはない。(河合 洋介)

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