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破綻する特許

裁判官、官僚、弁護士がどのようにイノベータを危機に陥れているのか

破綻する特許

イノベーションの活性化のために現行特許制度のどこをどう改革すべきか,を実証的に検証する。

著者 ジェームズ ベッセン
マイケル J・モイラー
浜田 聖司
ジャンル 法律 > 民事法 > 専門書
出版年月日 2014年08月20日
ISBN 9784877985851
判型・ページ数 A5・306ページ
定価 本体3,700円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

近年、現行の特許制度は、イノベーションを醸成しているのではなく、むしろそれを抑圧しているとの声が強まっている。しかし、そこで引用される証拠は逸話のレベルであり、もっと実証的な証拠に基づいた検証が必要である。本書では、特許が財産権として機能しているか、という観点から、実証的な証拠を提供しつつ、特許制度をより実効的なものにするための提言を行っている。
第1章 論点を要約すると
財産権としての特許
公示機能:境界が分からなければ、財産とは言えない
実証的な証拠:特許は財産権として機能しているのか?
結果を解釈する
中小の発明者
ソフトウェア特許に固有の問題
特許を財産権のように機能させる

第2章 財産権が機能する理由、破綻する理由
特許は財産権なのか?
財産権の便益
なぜ財産権は破綻することがあるのか?

第3章 境界が分からないのであれば財産とは言えない
境界が悪ければ特許も悪い
2種類の善意の侵害
あやふやで予見不能な境界
境界情報への公衆のアクセス
所有と権利の範囲
特許の洪水
補足事項3.1 クレーム解釈

第4章 実証的研究による調査:特許は財産権のように機能しているのか?
序論
財産権と特許についての証拠:対比
肝心なこと:重要なのは運用である
補足事項 4.1 重回帰分析

第5章 米国特許は権利者に対してどのような価値があるのか?
序論
価値の推計
集団ごと・時代ごとの特許の価値
重要なこと:どれくらい大きければ大きいと言えるのか?
補足事項5.1 更新料の価値を推計する
補足事項5.2 企業の市場価値を用いて特許価値を推計する

第6章 紛争のコスト
特許訴訟の問題
上場企業にとっての訴訟コスト
上場企業にとっての特許の利益とコスト
結論
補足事項 6.1 事象研究の方法論

第7章 特許の公示機能の破綻はどれくらい重要なのか?
序論
公示の問題の役割と善意の侵害
他に可能性のある説明

第8章 中小の発明者
中小の発明者は、より価値のある発明をしているのであろうか?
特許は、中小の発明者にとってより価値のあるものなのか?
なぜ特許は中小の発明者に大きな価値をもたらしていないのか?
特許の公示機能は、中小の発明者にどのように影響を与えているのか?
補足事項 8.1 特許は技術移転を容易にしているのか?

第9章 抽象的な特許とソフトウェア
序論
ソフトウェア特許/抽象的アイデア
問題のあるソフトウェア特許の例
なぜソフトウェア特許は違うのか?
補足事項9.1 抽象化とそれに関連する原理

第10章 特許を財産権として機能させる
特許はイノベーションにとって効果的な政策手段であるのか?
公示機能を修正する価値はあるのか?
特許の公示機能か特許の質か?
公示機能と組織の改革
特許の公示と公共の利益
補足事項10.1 発明者は「自らの財産を保護する」ために本当にクレームを秘匿する必要があるのか?

第11章 公示機能を改善する改革
曖昧な境界
境界情報への公衆のアクセス
所有と権利範囲
特許の洪水
公示の問題を軽減する他の改革
補足事項 11.1 クレーム・チャート

第12章 将来への展望

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