NICOGRAPH International 2025 に参加しました。

2025年7月21日 (月) 投稿者: メディア技術コース

渡辺です。みなさんこんにちは。

今回は、6/19〜21 に金沢で行われた「NICOGRAPH International 2025」という学会に参加した様子をお伝えしようと思います。
この「NICOGRAPH International」という学会は、芸術科学会という学会が主催する国際学会で、毎年6月頃に開催されています。今回は、私の研究室の研究生であるフランス人のカンタン・ブルーズ君がポスター発表を行いました。カンタン君は、東京工科大学メディア学部と提携を行っているフランスの「ISART Digital」という大学の出身でして、ISARTからは毎年数人の学生が研究生として半年から2年間ほどメディア学部の幾つかの研究室で研究を行っています。
カンタン君の研究は、「リアルタイムレイトレーシング技術をセルシェーディングに応用する」というものです。「セルシェーディング」というのは、簡単に言うとCGでアニメ調の描画を実現する手法です。また、「リアルタイムレイトレーシング」というのは文字通り「リアルタイムにレイトレーシングを行う」という技術で、割と最近使えるようになったGPUの技術です。
このように書いてきてなんですが、「セルシェーディング」と「レイトレーシング」という専門用語の意味を知らない人からすると、カンタン君の研究内容を理解することはとても難しいと思います。実際、カンタン君も自分の研究に関する質問よりも、「セルシェーディングとは何ですか?」「レイトレーシングとは何ですか?」という質問の方がかなり多かったとのことでした。

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発表時の様子


初日のお昼、会場のすぐ近くのお蕎麦屋さんにカンタン君と一緒に訪れたところ、お店のおばあさんがカンタン君におそるおそる英語で語りかけてくれました。そこで私が「彼日本語ペラペラですよ」と言ったら、途端に早口の金沢弁で語られ、私も半分くらいしか理解できませんでした。方言って、若い人が喋る場合は母音が標準語に準拠してるんで聴き取りやすいんですが、年配の方の方言って母音構成がそれぞれの地域による独特の発音になっていることが多く、まったく聴き取れません。「あのまま英語のままの方がまだやりとりできたかもなぁ」などと思ったのでした。

(メディア学部教授 渡辺大地)

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