2024年4月
AnimeJapan2024に出展しました
2024年4月29日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
みなさん、こんにちは。メディア学部の兼松です。
少し前の話になりますが、3月23日、24日に東京ビッグサイトでAnimeJapan2024が開催されました。
今年もメディア学部ではこのAnimeJapanに出展。学部紹介や研究室紹介のほか、アニメ制作系のプロジェクト演習の展示を行いました。
今回展示したのは、川島先生が担当されている「オリジナルCGアニメーション制作」「アドバンストCGアニメーション制作」と、川島先生のほか演習講師の早川先生が担当されている「キッズアニメーションCG制作」「キッズアニメーションディベロップメント」で制作した学生作品です。
公式サイトでも前年比132%の来場者(見込み)と記載されていますが、実際のところ、当日はかなりの人手で私たちのブースにも例年以上の方にお越しいただけたと思います。
夏のTGSでは例年3年生が主体となって展示を行っていますが、AnimeJapanは比較的色々な学年の学生が混ざって展示を行っています。ぜひこう言ったイベントにお越しの際には、それぞれの学年でどんな感じで取り組んでいるのか聞いてみても面白いかもしれません。
今年も6月からはオープンキャンパス、そして夏にはTGS出展を控えています。それぞれのイベントに向けて既に準備は始まっています。
ぜひお越しください!
先端ゼミ
2024年4月26日 (金) 投稿者: メディア社会コース
本学部には先端ゼミという科目があります。すでに他のブログでも紹介されているかもしれません。相当の成績が履修要件となりますが、学部初級の学生諸君にも専門的な研究の場を提供しようという趣旨の科目です。筆者も同カリキュラムが開設されて以来設定していましたが、過去に一人の受講者がいただけで、ほぼ毎年休講状態でした。
そこに、昨年秋冬学期にTさんとSさん、二人の2年生が応募してきました。学会報告を視野に、まずは基礎的な文献の購読から開始しました。過去の当研究室卒業生の特に優れた論文の中から、二人に2〜3編ずつ選んでもらいました。いずれも読んで理解するだけで大変な労力を要する論文ですが、それぞれの研究を引き継いで追加調査も行うことが課題です。研究で独り立ちするにあたって、いわば絵画の模写のように、調査/研究の方法、分析手法も合わせて習得してもらうことが狙いです。並行して、自らの研究計画も逐次報告してもらいました。
二人とも、他の授業との掛け持ちで大変だったと思いますが、期待を上回るスピードで課題を習得し、年末には自律的に研究を開始できる水準に達しました。そこで、年度内の学会報告を目指して、秋冬学期の終了した2月も、ゼミを続けました。2023年度内に参加可能な、社会情報学会中国・四国支部第2回研究発表会(香川短期大学、2024年2月24日開催)、ビジネス科学学会産業調査研究会(福岡中村学園大学、2024年2月27日開催)のうち、後者に応募しました。報告テーマは以下のとおりです。
Tさん「声優業界の現状と展望」
Sさん「アナログレコード産業の復活について」
当日の研究会では、中村学園大学の片山先生のゼミからも2名の学部学生が報告し、学生同士で実に活発な議論が展開されました。出席した諸先生も4人の学部学生に触発されて、時間を超過しながらも意見交換が続きました。
筆者が学部学生の頃は、他大学とインターゼミを行っていたものですが、学生同士の議論には通常の教員対学生という図式では得られない効果が生まれると改めて思いました。学会には、若手育成という重要な使命があります。今後、学生セッションをポスター形式、ワークショップなどで実施していくと、学生間のみならず互いに大いに啓発されるのではないかと確信しています。
今年は、二人とも3年次生として本格的な卒業研究を開始します。今回の研究蓄積を踏まえ、大いに飛躍を期待しています。片山ゼミの二人も、4年生ですでに社会に巣立っていかれましたが、大いなる活躍を祈念しています。
(メディア学部 榊俊吾)
2023年度後期学会報告
2024年4月24日 (水) 投稿者: メディア社会コース
今年度、当研究室からは7名の学生諸君が学会で報告しました。夏学期中には、日本地域政策学会のM君、三重県津市で開催された情報コミュニケーション学会社会コミュニケーション部会のU君とS君、本学八王子キャンパスで開催された情報文化学会関東支部会のI君が報告しました。
彼らに引き続き、社会情報学会中国・四国支部第1回研究発表会(島根大学、12月23日開催)にM君は遠隔で、そしてI君は2度目の報告を現地で行い、社会情報学会中国・四国支部第2回研究発表会(香川短期大学、2024年2月24日開催)にはA君、K君が現地で報告しました。当日のプログラムは、https://www.ssi.or.jp/ から辿ることができますので、ぜひご覧ください。
学生が参加する学会には、通常筆者も同行します。今年も、夏学期の津と、12月の島根大学には同行したのですが、香川には体調不良のため急遽欠席しました。もちろん、本学演習講師をご担当いただいている関東学院大の本田先生はじめ、当日参加された諸先生方と十分な質疑ができたとのことで、安堵しています。
余談ですが、今年は、航空便と宿泊事情の関係から岡山経由で香川入りを予定していました。JR四国の2700系南風で瀬戸大橋を渡る計画でしたが、お預けとなりました。来年は、捲土重来、当ブログに2700系気動車の勇姿を掲載したいと思っています。
(メディア学部 榊俊吾)
2023年度卒研生(経済経営調査研究)の活動
2024年4月22日 (月) 投稿者: メディア社会コース
本日4月22日より、24日、26日の3回を担当します。第1回の本日は「2023年度卒研生の最終報告会」、24日は「2023年度後期学会報告」、26日は「先端ゼミ」です。
今年度は10名の学生諸君が卒業研究に取り組みました。うち7名が学会で報告しました。後期の学会報告については次回紹介しましょう。今年の最終報告は、1月30日に本学の教室で実施しました。レビューは伊藤謙一郎先生にご担当いただきました。今年の研究テーマは以下のとおりです。
A君 クリープハイプの歌詞の特性
I君 コロナ禍におけるTCG業界の現状とこれから
U君 エシカル消費における認証ラベルについて
K君 アパレル 業界の近年の変化と今後の展望
F君 声優業界の現状と展望
M君 プレミアスニーカーについて
M君 eスポーツプロチームの研究
W君 近代麻雀の今後と展望
S君 オンライン麻雀が麻雀業界へ与える影響
S君 男性系商品に関する研究と考察
伊藤先生からは、一人ひとり全員にコメントをいただきました。一年間の研鑽はもとより、最終報告会での質疑を踏まえて、皆、良い研究論文を仕上げることができました。当日午後、筆者は伊藤先生の研究室のレビューを行いました。当方は口頭発表でしたが、伊藤先生の学生はポスター発表で行われました。内容的に大変充実した研究であるばかりでなく、大変活気にあふれた発表風景でした。
(メディア学部 榊俊吾)
台北ちょこっと観光
2024年4月19日 (金) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の榎本です。
IEVCが開かれている台南へ移動するまえに、ちょこっと台北観光です。
台湾の朝の儀式でしょうか?小さなお店の前の通りにこういった飾り物がたくさん置かれています。
台北の町並み。迪化街というところへ向かっています。
https://www.taipeinavi.com/miru/184/
問屋さん街かな、クコの実とかしいたけとかきくらげとか無数の乾物が売られていました。
そして、西門町という地区へ。こちらは日本の新宿のようなところとか。でも朝10時半くらいだったのでまだほとんどのお店が閉まっていました。台湾は11時開店がデフォルトであることをこの時知る由もなし。
ギリギリ開いていた、小籠包屋さんで小籠包とルーロー飯で腹ごしらえ。
よし、いよいよ台南へ向かうぞ!
次回は、学会参加の報告もします。
博多から台北へ
2024年4月17日 (水) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の榎本です。
3/10に福岡女子大学でのワークショップを終えると、その足で台北へ飛びました。
台湾で開催されるIEVC(画像処理学会)に参加するためです。
https://www.iieej.org/en/ievc2024/
夜の21時くらいに着いて、急いでホテルへ。
桃園空港で購入た悠遊カード(Easy Card)のドラえもん。日本のスイカのようなICカードです。タッチアンドゴーで地下鉄やバスに乗れて重宝します。台湾に着いたらまず購入しましょうと言われていたので、速攻購入。
そして、速攻、夜市へくりだす。
寧夏夜市という場所です。ホテルから歩いて20分ぐらいでした。日本のお祭りの屋台街のようなものが毎夜繰り広げられています。夜市はお寺の参拝客を目当てに屋台が軒を連ねるようになったそうで、毎日色んな場所で夜市が催されているのですが、どこにも立派なお寺が付随しています。
Img_0228 Img_0229 Img_0233 Img_0235
ちょこちょこ買い食いしながら散策です。
色んなYoutube動画があるので、そちらを見てもらうと雰囲気が分かります。
例えば、こんな感じhttps://www.youtube.com/watch?v=PTA-lqNrt6g
鶏の燻製串とか牛肉スープとか美味しかったです。
博多うまかもん紹介
2024年4月15日 (月) 投稿者: メディア技術コース
メディア学部の榎本です。
社会言語科学会研究大会(福岡女子大学)でのワークショップ中、博多に滞在していました。
博多グルメといえば?
1. モツ鍋
博多天神の今泉という場所にあったモツ鍋屋さん。到着初日初ご飯。やはり博多モツ鍋といえば醤油出汁ですね。
2. 博多ラーメン
これは翌日、JR博多駅にてランチにいただいた博多ラーメンです。
博多駅がかなり発展していて、JR Hakata CityのDEITOSという地区にある博多めん街道にあります。
https://www.jrhakatacity.com/floor/floorguide/?area=area4&floor=2f
その中の長浜ナンバーワンというお店。豚骨スープが濃厚ながら、さらっとしていてこれぞ博多ラーメン
https://www.jrhakatacity.com/floor/detail/?cd=000359
一番並んでいたのは、博多らーめんShin-Shinさん(https://www.hakata-shinshin.com/)でした。天神本店も激行列できてました。
3. 博多ラーメン
博多ラーメン 八ちゃんラーメン
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40000195/
こちらも大行列でした。まだ19時すぎぐらいでしたが、30分ぐらい並びました。
「薬院」という駅で、タクシーで乗り付ける。そんなけしたから、替え玉したかったけど、新三浦で水炊き食べた後だったので、1杯が限界でした。
4. 水炊き
こちら写真撮り忘れたので、お店のHPから取ってきた写真です。
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400106/40000986/
博多の水炊きは鶏の骨を煮込みに煮込んだ白濁したスープが絶品です。まずはお塩だけで飲んでくださいと言われます。このスープが胃を癒してくれるおかげで、焼酎をいっぱい飲んでも酔いません。ちなみに銀座にも分店があります。
その他、屋台でおでんやジビエ料理なども美味しかったです。
ゲームの新たな試み
2024年4月12日 (金) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部特任准教授の安原です。
オープンキャンパスでよく親御さんから質問されることに、「ゲームの悪影響」に関することがあります。
つまり、子供に何か悪い影響があるのではないか、と心配をされているわけです。
一般的にはゲームをやり続けても、それが原因でいわゆる「行動障害」にはならない、むしろゲームをプレイすることは学齢期の知能の上昇に寄与しているという研究結果があります。
ビデオゲームは報酬を得られることで、その行動を「強化」する構造を持っています。
例えば、何かの「嫌なものを倒す」という行動したことで何かの「報酬」を得て、「嫌なものを倒す」ことを、自分が得することだ、とゲーム内でのルールを「学習」していきます。
同じく、「嫌なものから逃げる」という行動をしたことで、「助かる」という「報酬」を得て、「嫌なものから逃げる」ことを良いことだと「学習」していきます。
そのゲームをおもしろく感じてプレイし続けると、だんだんと上手に「嫌なものを倒す」「嫌なものから逃げる」ことができるようになります。
問題とされるのは、これが実生活の強力なストレスから逃れるために薬物を使用したり、ギャンブルのように間歇強化される仕組みで報酬として生活に必要な金銭を得られるような体験をしてしまう時です。
「ゲーム障害(GamingDisorder)」という状態は、ゲーム時間が衣食などの日常生活よりも優先順位が高くなり、生活自体が立ち行かないままのの状態が明らかに1年以上続くことで診断されます。
その場合は周囲の人の協力や、ギャンブルから遠ざけつつ、根本的なそのストレスの原因を取り除くことが、そのヒトを回復させるために必要になります。
一般的にゲームでのギャンブルは日本では違法ですから機会はほぼないのですが、そのような体験を持たぬよう、近づかせないように周囲のヒトたちも気を付けるべきだと思います。
現在はむしろ、ゲームの「学習効果」のポジティブな側面をヒトのトラウマなどの治療に活用する試みが盛んに行われています。
ニュージーランドでは、精神科医に何を言われても拒絶するうつ傾向の患者に、ロールプレイングゲームを行わせ、ゲーム内で村人を助けて感謝される体験(報酬)を繰り返し行わせることで、こころを回復させていく治療の研究が行われていて、ゲームが患者に処方されています。
ゲームの仮想現実の世界で得られる成功体験により、不意の不幸や、災害などのトラウマを負ってしまったヒトの心を癒すことが可能だと実証されているのです。
このように現在はヒトの日常生活に溶け込んでいるゲームの活用手段、応用などに「ゲームデザイン」の知見は役立っています。
これを機会にゲームのポジティブな側面とともに歩んでいく社会の在り方に興味を持っていただけるととてもうれしいです。
「おいしい」と「おもしろい」
2024年4月10日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部特任准教授の安原です。
オープンキャンパスでは、本学で開講している「ゲームデザイン論」の一部をお話しして、「ゲームデザイン」の世界に触れていただいています。
「おいしい」を知らなければ、おいしいものを作るプロの料理人にはならない方がよいと誰もが考えますが、同様に「おもしろい」が分からないまま、おもしろいものを作るプロの制作者になってしまうと、大変な苦労をすると思います。
ヒトは、食べ物の味は味覚で分かりますが、おもしろさはどうでしょう?
こころで感じることはできますが、目や耳、味や臭い、触覚で確認することができないため、相手に伝えることが、とても難しいことなのです。
そのため、ゲーム制作者のデザイン手法の知見は、作家性、個人の才能(暗黙知)として理解され、業界やアカデミズムなど一般の場で形式知化されないままにきました。
好きなゲームを見たままに模倣して作ることで、次の世代に引き継ぐことはできますが、コピーでは、「おもしろさ」は既知のもの、2次創作的なものと認識され、オリジナルを超えるものにはならないでしょう。
そこで、まずはゲームを作るためには、ヒトのこころや行動にまでさかのぼり、ヒトそのもののメカニズムを理解することから始めなくてはいけないことが分かります。
難しいように思われるかもしれませんが、簡単で確実な方法は、自分に問いかけることです。
「なぜ、自分はこのゲームがおもしろいと思ったんだろう?」と問いかけ、ひとつづつ、その理由を羅列することから始めます。
「アイテムを集めた」から、「揃えたら強くなった」から、「クリアした」から、「戦って勝った」から、「うまく敵から逃げられた」から・・その問いかけを繰り返すことで、おもしろいと感じた要素が見えてきます。
実際にそれを組み合わせればおもしろいゲームが作れるのかも?と演習では自由に制作し実践してもらいます。
しかし、そこでなぜかゲームが「作業」を繰り返すものになってしまい、おもしろくならないことに気付くのです。
おもしろく感じたモノを自作のゲームに組み入れても、自分のゲームはどこかおもしろくならない・・初めに学生たちが突き当たる壁です。
そして、おもしろいと感じた要素から抜け落ちたものがあることに気づきます。
「おいしい」には複雑な「うまみ」の要素があるように、「おもしろい」にも見えない要素があるのです。
おもしろいゲームには何が必要なのか、それを大学で学びます。
メディア学部のオープンキャンパスにて
2024年4月 8日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部特任准教授の安原です。
大学ではビデオゲームのゲームデザインに関する授業を受け持っています。
先日3月24日に開催されたオープンキャンパスには、大勢の高校生のみなさんがご家族と来校してくださいました。
来場された高校生に学年を尋ねると、ほぼ高校2年生とのことで、これからの進路を考える参考にするため当大学を見学に来た、と答えてくれました。
自分はオープンキャンパスで「なんでゲームはおもしろいの?」といテーマでヒトがゲームをおもしろいと感じる仕組みをどうゲームデザイン(設計)に落とし込むのか、という公開講義をさせていただきました。
大変熱心に聞いて頂けた高校生の方もいらして、その後の質問とそれへの応え、そこからのディスカッションがとても本質的で、思索を巡らせる有意義でたのしい時間となりました。
是非、大学に入学して、自分の思うようにゲームを制作し、実践を踏まえながら検証し、その問いを深めていただきたいと思いました。
また、皆さんが興味を持たれるものとして、拙ゼミ室には往年のテーブル型筐体が置いてあります。
1970年代の後期、日本で一世風靡した「インベーダーゲーム」でおなじみ?のテーブル筐体です。
これは前任の先生が残されていったものなのですが、今となっては大変貴重なもので、筐体内にはコピー紙だけの当時のメーカー説明書が入っていて、40cm四方のゲームの基盤がハーネスに取り付けられています。
訪れる多くの親御さんが懐かしがってくださって、その当時の話で会話も弾みます。
最近は「自分の時代はもうファミコンのカセットの時代だったから、うわさに聞く昭和のゲームセンターのテーブル筐体は初めて見ました」という親御さんも増えてきました。
筐体の天板を上げて、内部をお見せして、基盤や筐体のスイッチ類の仕組み、ディップスイッチの設定などの説明ができるのは、自分がかつて在籍していたゲーム会社の社員研修で学んだからです。
投入された100円玉は内部のケースに溜まり、当時は一日に何度も一杯になるので、100円玉が入らなくなって故障だ!とクレームを付けられた、という話を、会社員時代の上司に聞かされたこともありました。
このようにビデオゲームは、ゲームセンターから家庭に移り、さらにスマホ・ケータイに、あそぶメディアを移して発展してきました。
メディア技術の発明に伴って広告や宣伝が、街頭から家庭に、そして直接個人に移っていったのと同じように、今やゲームという娯楽もまた広告を載せるメディアの一角にいるのです。
数学以外から
2024年4月 5日 (金) 投稿者: メディア社会コース
ヴィヴィアーニという数学者の名前を聞いたことはないでしょうか。今日4月5日は、ヴィヴィアーニの生まれた日です。17世紀のことです。
ヴィヴィアーニ自体は、教科書などには載っていないかもしれませんが、トリチェリの弟子で、ガリレオの晩年の助手だったと言えば、わかる人もいると思います。
トリチェリは、ガリレオの弟子で、真空の実験で有名ですが、その実験のときの助手がヴィヴィアーニでした。その後、トリチェリが出世してしまったため、ガリレオの助手を自分の弟子であるヴィヴィアーニにさせたとされています。
ヴィヴィアーニは、ガリレオが亡くなるまで助手をしていました。それもあって、ヴィヴィアーニは、ガリレオについて後世に伝わるのに決定的な役割を果たしています。ガリレオに関する最初の伝記を書いているのです。
もちろん、ヴィヴィアーニ自身も別の大きな功績があります。たとえば、音の速度のほとんど正確な算出に成功しています。共同で実験したボレリという物理学者とのデータをもとにしています。
こうしたことや、おととい4月3日に書いたことからもわかるように、数学は、物理学やコンピュータといった、数学以外の分野がその発端となっていることも多いのです。
自分のしようと思っていることに、いつ数学が関係してくるか、わかりません。その意味でも、数学への抵抗感は少ないほうがいいと思います。
利用される分野がますます広くなっていることとも関係して、現代の数学は範囲も広いです。
そのように広くなる時代のさきがけで、工夫することによって小さいころから複雑な計算をすばやく行うことができて、数学の申し子と言われた、あのガウスも、数学を本格的に始めようと考えたのは、計算ではなく、正十七角形を作図できたときからだったと話していたようです。
以前にも述べましたが、数学以外の分野で使われていることも含めて、何か、よく理解できたとか、面白かったとかいうことから数学に広げていってほしいと思います。
(メディア学部 小林克正)
新入生の皆さんへ
2024年4月 4日 (木) 投稿者: メディア技術コース
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。メディア学部長の大淵です。
このブログにも何度か書きましたが、メディア学部のカリキュラムは今年大きく変わります。皆さんは新カリキュラムの一期生ということになります。新カリキュラムは、皆さんの自由度が広がるのが大きな特徴です。その自由をどんなふうに活用するか、みなさん自身でぜひ考えてみてください。
大学での学びの自由度というとき、私が思い出すのは、アップル創業者のスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチです(検索すれば日本語字幕付きの動画が見つかります)。その中で、大学生のジョブズが興味本位で取ったカリグラフィーの授業が、後のマッキントッシュの開発に思いがけない形で役立った話が出てきます。ここで語られているのは、「何が役に立つのかなんて誰にもわからない。自分の直感に従って、面白そうだと思ったことをやってみよう」という話です。メディア学部のカリキュラムにも、皆さんからみたら何の役に立つのかわからない授業があるかもしれません。でも、面白そうだと思ったらぜひ履修してみてください。きっと何か得られるものがあるはずです。
自由なのは授業の選択だけではありません。クォーター制をうまく活用すれば、授業をほとんど取らなくてもいいクォーターを作ることもできます。新設の社会連携プロジェクトに参加してもいいし、インターンに行ったり、自主制作に専念してポートフォリオを充実させたりといった選択肢もあるでしょう。サークル活動やアルバイトを頑張るのも良いと思います。
自由に選択するということは、時には選択に失敗するということでもあります。でもそれを悔やんでいては先に進めません。大学を卒業するときに、4年間を通じての選択が8勝7敗ぐらいになっていれば、十分に楽しい大学生活だったと思えるはずです。ぜひいろんなことにチャレンジしてみてください。
数学の不変性
2024年4月 3日 (水) 投稿者: メディア社会コース
「オッペンハイマー」という映画がアカデミー作品賞を受賞しました。第二次世界大戦の原爆の計画の中心だったのが、J・ロバート・オッペンハイマーです。
これに関係する数学者に、スタニスワフ・ウラムがいます。今日4月3日はウラムの生まれた日です。実は、ウラムは、大戦が終わった後も核関連の研究を続け、テラーとともに水爆の設計者となっています。そのため、あまり政治的な評判はかんばしくないのですが、現在のコンピュータの父と考えられているフォン・ノイマンもオッペンハイマーによる原爆の開発にかかわっていました。
ウラムは、現代のコンピュータを利用した計算方法にも用いられるモンテカルロ法を考案し、また、AI の自己複製につながるセル・オートマトンの発案者です。
数学はもっぱら戦争に使われるとか、数学者は戦争に加担している人ばかりだとか思われないために、平和運動に参加している数学者も少なくないことに言及しておきます。やはり同じような時代の、ノーベル賞を受賞したバートランド・ラッセルが有名です。オッペンハイマー自身も原爆の開発を後悔して水爆に反対していたのは事実のようです。
数学の結果は政治には無関係です。それどころか、人間の好き嫌いにも無関係です。そして、原則、変わりません。これを詩的に数学は裏切らないと言う人もいます。
だから、実際に使われているということを別にしても、仕事あるいは趣味として数学を使った研究をするというのは、ライフワークになるものです。そのときに、高校や大学初年度までの数学でイヤイヤ習ったことも役に立つ可能性はあります。あらためてですが、ぜひ数学を勉強してください。あさって述べることも、そのためのちょっとしたヒントになるかもしれません。
(メディア学部 小林克正)
本日の告知
2024年4月 1日 (月) 投稿者: メディア社会コース
新年度となり、私たちの学部では、新入生からカリキュラムも新しくなります。
合わせて、これまでの教育の枠を超え、新たな一歩を踏み出す決断をしました。多様性と包摂性の観点から、地球外知的生命体に、科目履修を許可することになりました。これは、教育の未来における革新的な進歩であり、学問の世界における英知を深めるものです。
これまでに学内からさまざまな反応がありました。
多くの教職員・学生が、地球外の履修者がもたらす新しい可能性に期待しています。異なる文化や知識との交流が、学問的な成長につながると信じています。
一方で、不安や疑問も百出しています。その多くが、対象とのコミュニケーションや、教育環境への影響について懸念を表明しています。
このような懸念に対して、対話と理解を深めるための場を設けることを計画しています。地球外の方々との交流を通じて、互いの文化や学問について学び合う機会を提供することで、共存と相互理解の精神を育むことができます。
最終的に、この取り組みは、私たちの学部が多様性を受け入れ、新しい知識の探求においてリーダーシップを発揮することをめざすものです。地球外の学生がもたらす新たな視点は、学問的探求において貴重な貢献となるでしょう。未知の領域への探求は、常に困難を伴いますが、それは同時に、私たちの知識と理解を拡大する機会でもあります。
なお、すでに対話の場への参加を表明している地球外の方々から私たちのみならず日本に向けて次のようなメッセージが届いています。
すでルーフルリプイエは日本
(メディア学部 小林克正)
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