観光における情報行動の変化(その2)
2023年12月20日 (水) 投稿者: メディア社会コース
こんにちは、メディア社会コース助教の鈴木です。
今週は『観光における情報行動の変化』についてお話ししています。
その1では旅マエの情報行動として、受動的な情報への接触、能動的な情報の検索についてお話ししました。その2では引き続き旅マエの情報行動として、各施設やサービスの予約について、さらに旅行行程を一括して作成するWebサービスについてもお話しします。
旅行に行くことが決定した後には各施設やサービスの予約を行いますが、特に重要になるのが宿泊施設と交通機関の予約です。近年ではインターネット上で宿泊施設を予約することができるOTA(Online Travel Agency)経由での予約が主流となっています。また、各OTAを一括して検索し最安値を表示してくれるキュレーションサイトも存在します。交通機関も同様にインターネットからの予約が容易であり、宿泊施設と交通機関がセットになったパッケージツアーもWeb限定商品の展開等によってその種類は増加傾向にあります。
一方で、インターネットが普及する前の人々はどのように宿泊施設や交通機関を予約していたのでしょうか。インターネットが普及する前にはOTAが存在しないため、事業者へ直接予約の申し込みを行うか、旅行代理店の実店舗へ訪れる必要があります。事業者へ申し込みを行う場合は、インターネットがなければ直販サイトやメールアドレスも存在しないため、電話やFAXによる予約が必要となります。現在はインターネット経由で予約をしている多くの人たちが電話を使用すれば回線が込み合うことや宿泊施設側の手間が増えることは明白です。また旅行代理店を訪れる場合も、インターネットという選択肢がない場合、パッケージツアーを申し込むには店舗に行くしかないため混雑は避けられません。交通機関においても、年度初めの定期券購入時期の窓口の行列を思い浮かべてもらえれば、利用者が実店舗に集中することのデメリット、インターネット経由という選択肢を用意することのメリットが想像しやすいのではないでしょうか。
また旅マエには、どの施設をどの程度の滞在時間や順番で巡るか、各施設の間の移動時間はどの程度かといった情報をもとに計画を立てる必要があります。この作業はとても煩雑で、各施設の営業時間をそれぞれのHPで調べたり、移動時間を時刻表や乗換案内アプリで調べたりする必要があります。より効率の良い順番を考えるためには地図を参照し、それぞれの位置関係を俯瞰的に把握する必要もあります。こうした煩雑な作業を一括して行える「CT-Planner」というサービスがあります。CT-Plannerは東京都立大学と東京大学の共同研究によって誕生したもので、旅行行程の作成を支援してくれます。興味のある人はぜひ一度使ってみてください。
参考URL
CT-Planner ,https://ctplanner.jp/ctp5/
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