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ゲームデザインに関する2つの研究発表:日本デジタルゲーム学会での研究発表(岸本研究室)
2018年3月18日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部の岸本です。
3月2日、3日に福岡工業大学において日本デジタルゲーム学会の年次大会が開催されました。本学メディア学部からは、三上研究室、渡辺研究室、岸本研究室から9件の発表を行いました。
今回は、岸本研究室の4年生の林竜之介君、脇坂明日香さんの研究発表について紹介します。
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▲さんかく学会の会場
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▲さんかく参加者の集合写真
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▲さんかくインタラクティブセッションでの発表の様子
まず林君は、『難易度調整を学ぶゲームデザイン学習ソフトの試作と検証』と題して発表を行いました。
「適切な難易度調整」はゲームの面白さを左右する重要な要素です。しかし、ゲームデザイン教育において、難易度調整のスキルの習得は、自らゲームを制作する中で試行錯誤しつつ身につけるのが主な方法であり、ゲーム制作経験の少ない初心者が難易度調整を学べるシステムはありませんでした。
本研究では、プレイヤーがミスをした場所を記録し、ヒートマップ状にクリエイターに標示することによって、難易度調整をよりやりやすくするシステムを試作し、有用性を検証しました。その結果、難易度をより易しくすることに関してはヒートマップが有効であることが確認できました。
▲さんかく発表したポスター
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▲さんかくインタラクティブセッションでの発表の様子
次に脇坂さんは、『視線移動量を用いたアイテム探しゲームのレベルデザインの提案』と題して発表を行いました。
「アイテム探しゲーム」とは、画面の中に隠された様々なアイテムを探し出すゲームです。本研究は、視線計測装置を用いてプレイヤーの視線移動量を計測し、レベルデザインに生かすことを提案するものです。既存の「アイテム探しゲーム」を用いてプレイヤーの視線移動量を計測した結果、視線移動量と難易度を意味する経過時間(クリア時間)が比例関係にある事を確認したうえで、視線移動量を考慮した新たなステージを試作し、レベルデザインへの有用性を検証しました。その結果、アイテム数5個のステージでは、視線移動量を難易度設定に用いることが有効であることが確認できました。
[画像:Poster_wakisaka]
▲さんかく発表したポスター
林君も脇坂さんも、多くの方々に研究内容を見てもらい、たくさんの貴重なご意見をいただいたようです。4月からは新社会人として企業で働くこととなる二人です。今回の卒業研究発表の経験を仕事の現場で活かしてくれるよう期待しています。
併せて、岸本も他の先生たちと、企画セッションで発表を行いました。
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▲さんかくゲーム教育SIG 活動報告(岸本、古市先生、粟飯原さん・日本大学、藤原先生・専修大学)
ゲーム教育SIG (Special Interest Group)では、社会問題の解決・啓蒙に役立つシリアスゲームの普及のため、2014年以降毎年シリアスゲームジャムを開催してきました。
今回は、過去5回のシリアスゲームジャム開催の歩みと、昨年12月に開催した「第6回シリアスゲームジャム 〜えいごでコミュニケーションEnglish Please!〜」開催報告を行いました。併せて諸外国におけるシリアスゲームジャム実施の動向を報告し、今後のシリアスゲームの普及活動について議論しました。
発表と議論を通して、今後のシリアスゲームへの多くの期待の声が寄せられました。
■しかく日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN) 第8回年次大会
http://digrajapan.org/conf8th
執筆記事一覧
http://kishimotolab.org/mediabloglink.html
教員紹介 岸本好弘
http://www.teu.ac.jp/info/lab/teacher/?id=1566
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