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2025年8月13日 (水)

首相に読んで欲しい本

ジョージタウン大学の向山俊彦さんのつぶやきで、

https://x.com/ToshiMukoyama/status/1954730633617621390

本当にねえ。僕が首相に読んで欲しい本を考えると、最近で新書レベルだと

『ジェンダー格差』牧野百恵(中公新書)
『イノベーションの科学』清水洋(中公新書)
『ジョブ型雇用社会とは何か』濱口桂一郎(岩波新書)

あたりでしょうか。普通の経済学の一般書がもっと出てもいいと思う。特にマクロ。

毎年新年度には「大学生に読ませたい本」といった特集があり、夏には「夏休みに読みたい本」みたいな特集があったりしますが、これは「首相に読んで欲しい本」ということで、リンクをたどると、もともとは、今から4年前のサンデー毎日に

https://x.com/mai_shuppan/status/1439906504337858569

【サンデー毎日掲載 ×ばつ#石破茂 対談】
石破茂氏が4冊の書籍をおすすめしています。
『人新生の「資本論」』#斎藤幸平
『里山資本主義』#藻谷浩介
『「公益」資本主義』#原丈人
『団塊の後 三度目の日本』#堺屋太一 #毎日文庫

という記事があたのをほじくり返してきてのつぶやきだったようです。

ふむ。

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コメント

>石破茂氏が4冊の書籍をおすすめしています。
『人新生の「資本論」』#斎藤幸平
『里山資本主義』#藻谷浩介
『「公益」資本主義』#原丈人
『団塊の後 三度目の日本』#堺屋太一 #毎日文庫

石破さん、斎藤幸平さんと対談してこのラインナップを推薦とは。
石破さんは4代続けてのプロテスタントの熱心なクリスチャンです、
だから思想的にはキリスト教社会主義、キリスト教左派に近いのかもしれないですね。

石破さんは安全保障重視だから右派だ!とかつて日本的左派、リベラル派に非難されましたが、正統的なキリスト教社会主義・左派であれば国の安全を考えるのはむしろ当たり前だと思います。

労農マルクス派の荒畑寒村さんは左派でありながら安全保障重視で山川均さんの非武装中立論を激しく批判したり、向坂逸郎氏の親ソビエト志向を厳しく批判し、労農マルクス派の独自性を守り続けましたが、荒畑さんは元々クリスチャンだったので、キリスト教社会主義的、キリスト教民主主義的なものがどこか頭の中に残っていたので、そうなったのではないかと想像しています。

投稿: balthazar | 2025年8月13日 (水) 19時02分

石破首相は、石橋湛山を尊敬している政治家として知られていました(「石橋湛山」ってどんな人? 石破氏がたびたび言及◇魅力、功績は? 時事通信電子版 2024年12月25日
https://www.jiji.com/jc/v8?id=202501tokumei01 )が、残念なことにこの難局において、もっぱら安全第一で政権運営にあたっているように見受けられ、全く湛山らしさは出ていませんね。

もう湛山の首相在任期間(65日)はとっくに超えているのですから、いつでも政権を投げ出す覚悟で言いたいことを言った方が、後世において記憶に残る政治家となることは間違いないのですが、誠に残念です。

余談ですが、私の亡父は同郷(山梨県)というだけで、湛山のことをとても尊敬しており、著作全集も買い揃えていたほどでしたが、肝心の湛山の思想は全く理解していなかったのではないか、と思います(笑)。

投稿: SATO | 2025年8月15日 (金) 11時23分

首相に読んでほしい、マクロ経済学の一般書といえば、まずはこの一冊ですね。
『資本主義の方程式―経済停滞と格差拡大の謎を解く』(小野善康著/中公新書 2679)

石橋湛山も多くを学んだケインズ経済学の基本方程式を応用した、簡単な方程式を導出したうえで、モノがひと通り行き渡った、成熟経済時代においては、資産選好が強まることによって、慢性的な総需要不足が生じ、供給サイドの生産性向上を図るだけでは、全く経済成長が生じない(日本)か、あるいは、一見成長が生じているかの如くであるが、その内実は、バブルの続発というカジノ経済とその背後で進行する絶望的な格差拡大(アメリカ)、という結果になるということを大変分かり易く説明しています。

(書評:目からうろこの経済学、低成長下の策を解明 現代の理論
第31号 この一冊 蒲生 猛 https://gendainoriron.jp/vol.31/review/gamou.php )

問題解決策の提案の部分も含め、ページ数は少ないが、興味深い本なので、もちろん、首相以外の方にもお勧めです(笑)

投稿: SATO | 2025年8月15日 (金) 12時11分

小野善康先生ですが、この本に書かれている議論を引っ提げて旧民主党政権に内閣府参与として参画されています。

https://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY201005080310.html

野田政権の時の税と社会保障の一体改革、そして民主党、自民党、公明党との三党合意に大きな影響を与えたと言われています。

しかし、その野田氏が先の参院選で見事に一体改革、三党合意の事をきれいさっぱり忘れてしまったらしい(^^;

だからそのカウンターとして改めて石破さんが小野先生の政策を丸のみする、と言うのはありえなくもないですね。
と言うか、日本の社会保障の改革は権丈善一先生のぼやきじゃないけどそんなパターンが多い気がします。

投稿: balthazar | 2025年8月16日 (土) 06時35分

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