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高校総体相撲競技が開幕「試合に出られることに感謝して」"ロスジェネ"熱海富士から激励の声

[ 2023年8月4日 08:11 ]

7月30日の沼津巡業で飛龍高の後輩に稽古をつける熱海富士
Photo By スポニチ

全国高等学校総合体育大会(インターハイ)相撲競技が、4日に北海道北斗市で開幕する。予選を勝ち抜いた精鋭142人が高校横綱を懸けた個人戦無差別級に、各都道府県を代表する46校が団体戦に出場する。また、各都道府県の代表1人ずつが出場する体重別(80キロ未満、100キロ未満)の個人戦も行われる。

かつて高校総体で入賞した選手の多数が、現在大相撲の世界でも活躍している。名古屋場所で初優勝を果たした新大関・豊昇龍(24=日体大柏高出身)は17年の個人戦準優勝。千秋楽まで優勝を争った北勝富士(31=埼玉栄高出身)と伯桜鵬(19=鳥取城北高出身)は個人戦で優勝し高校横綱に輝いた経歴を持つ。また、横綱・照ノ富士(31=鳥取城北高出身)や大関・貴景勝(26=埼玉栄高出身)らは団体戦で優勝を経験している。

17年以降の高校横綱は、十両・狼雅(アマルサナー=鳥取城北)、十両・北の若(斎藤大輔=埼玉栄)、幕下・颯富士(大桑元揮=飛龍)、幕内・伯桜鵬(落合哲也=鳥取城北)、三段目・豪ノ湖(高山瞬佑=埼玉栄)と5人全員が大学を経ずに角界へ入門。今年の高校総体出場者の中からも、近い将来プロの世界で活躍する力士が誕生するだろう。

静岡・飛龍高出身の十両・熱海富士(20=伊勢ケ浜部屋)は、出場する後輩たちへ「まずは試合に出られることに感謝して頑張ってください」とエールを送った。熱海富士は1年時に団体戦3位、2年時に団体戦5位を経験。3年時は個人戦でも高校横綱候補に挙げられるなど活躍が期待されたが、この年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でインターハイを始めとする全ての全国大会が中止となり、出場機会がないまま高校生活を終えた。熱海富士ら02年度生まれは、高校3年時にコロナ禍でほとんどの活動が制限されてしまった"ロスジェネ世代"。それだけに「試合に出られることに感謝して」という言葉には切実な思いが込められていた。

インターハイは4日に開会式と個人予選1〜3回戦、団体予選1回戦が行われる。5日は団体予選2〜3回戦と個人戦の優秀32選手決定トーナメント、体重別(80キロ未満級、100キロ未満級)の個人戦が行われる。最終日の6日は、個人戦と団体戦の決勝トーナメントが行われ、高校横綱と団体日本一が決まる。大会の様子は、全国高体連公式応援サイト「インハイTV」で無料ライブ配信される予定。

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