国際学会もリモートで開催
2020年7月26日 (日) 投稿者: メディア技術コース
7月21日、国際学会であるHCII 2020 (Human Computing Interaction International 2020)にリモートで参加いたしました。学会自体は数日間開催されるのですが、私が関連するのは21日でしたので、その他の日はちらちらと知り合いの先生が発表するところを覗いたりしただけです。本来であればこの学会はデンマークのコペンハーゲンで行われる予定でした。随分、ゴージャスっぽいホテルも予約しておりましたし、初めて訪れる場所でしたし、今の状況でネット上での開催になってしまったのは非常に残念でした。学会というのは単に研究の発表だけでなく、他の研究者と話したり現地の食事をしたりその国や街を経験することができるので、大学教員にとって非常に楽しみなイベントなのですが、リモート開催では研究発表しかできません!(それが一番肝心な部分です。もちろん)。
今回の学会は参加人数がかなり多い、大きな国際学会です。そのため様々な国からの参加者がいます。通常、おおきな学会は研究内容のテーマ別にセッションが分割されるのですが、リモートで行うとなると時差の関係で参加できる時間帯が地域によって変わってしまいます。そのため、今回はセッションが便宜上テーマ別に分かれてはいるものの居住地の近いところでまとめられているようで、発表内容をみるとかなり雑多な感じです。また、セッション毎に司会進行をする座長というのが割り当てられるのですが、私は自分が発表するセッションの座長もやらされるはめになりました。通常、発表者は座長を兼ねません。というのも、誰からも質問がなかったときに質問やコメントをするのが座長の役割だからです。これも、地域で発表者などをまとめるのに合わせて、さらに座長までを別に探してくるのが面倒だったからでしょう。
学会はリモートミーティングのシステムを使用して、授業と同じような感じで進行します。スライドを共有して、質問を受け付けて、と一応学会の機能はカバーできるのですが、やはり味気ないですね。終わったあとに世間話をしたりする機会もありません。また、発表のキャンセルも、そもそもリモート開催に決定したときに発表しないことを選んだ人たちもいますし、当日になってのキャンセルも2件ありました。今回は発表をしなくても論文集に掲載されるということがアナウンスされていたので、その影響もあるように思います(普通は学会に参加して発表することが掲載されることの条件になっています)。質問するために前日にあわてて全部の論文に目を通したのですが、もっと早く伝えてくれれば...。参加していたのは、日本に留学しているスペイン語系の名前の学生と、中国に留学しているロシア人と、現地(って何?)のデンマーク人の学生と日本人の私、本来ならば台湾と韓国からの発表者も参加する予定でした。観客も数名おりましたが、こうしたバラバラの国の人たちが英語で会話するのです。英語って凄いですね...といまさらながら感心いたしました。
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リモート会議の画面
ところで、いつもであれば学会に実際に赴くときは一週間くらいの間大学を離れるので、その間、メールなどでこなす分はあるものの、ある程度は学会に集中できます(イベントなども含めて)。しかしながらリモート開催では、通常の講義などを行う合間を縫って参加することになり慌ただしいったらありません。今回は、直前まで卒研の指導をしていた30分後くらいで学会に参加することになりました。多分、あと何回はこのような形式で学会参加をしなくてはならなさそうですね。大学の授業もそうですが、今後はこういう状況に合わせた形態を模索していくことになるのでしょう。私も、研究室の卒研発表をどのようにリモート環境で行うか、新しいことを試してみようと思っています。
ちなみに今回の学会で使用されたミーティングシステムはZoomではなく、架空の背景を表示するヴァーチャルバックグラウンドの機能がありませんでした。知り合いの女性の先生は「最悪〜」と言っておりました...。
太田高志
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