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ページID:107275更新日:2023年1月5日
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これから子育てをする方にとって、子育て支援の内容を知ることはとても大切です。国が取り組む子育て支援は知っていても、自治体ごとに子育て支援制度が提供されているのを知らない方も多いでしょう。自治体が独自に取り組んでいる子育て支援の内容を知れば、子育てによる負担を軽減できる可能性もあります。
当記事では、国の子育て支援や、山梨県が取り組む子育て支援を詳しく解説します。山梨県で子育てをしている方、移住を考えている方はぜひご覧ください。
国では、子どもたちの豊かな成長をサポートするための子育て支援制度が設けられています。近年では、幼児期の学校教育および保育、地域における子育て支援の拡充と子育て環境の充実を図るために、2015年4月から「子ども・子育て支援新制度」が施行されました。
子ども・子育て支援新制度の概要
【支援の質の向上】
【支援の量の拡充】
また、日本政府が行っている子育て家庭への子育て支援の例として、「児童手当制度」「幼児教育・保育の無償化」が挙げられます。ここでは、これら2つの支援策の概要を紹介します。
出典:内閣府「子ども・子育て支援新制度 なるほどBOOK(平成28年4月改訂版)」
児童手当制度とは、生まれてから中学校卒業まで(15歳に達した後の最初の3月31日まで)の子どもを育てる世帯に一定額の手当が支給される公的制度です。支給される手当の金額は、子どもの年齢や人数、保護者の所得によって異なります。
児童手当の支給額(所得制限限度額未満の場合)
子どもの年齢 | 児童手当の支給額 |
---|---|
3歳未満 | 15,000円 |
3歳以上・小学校卒業前 | 10,000円 (第3子以降は15,000円) |
中学生 | 10,000円 |
なお、保護者の所得(両親のうち高いほう)が(児童手当の)所得制限限度額以上かつ、(特例給付の)所得制限上限限度額未満の場合、特例給付として1人当たり5,000円(月額)が支給されます。ただし、保護者の所得(両親のうち高いほう)が所得制限上限限度額以上の場合は、児童手当も特例給付も支給されません。
幼児教育・保育の無償化とは、幼稚園や保育園、児童発達支援施設などに通う3〜5歳児クラスの子どもを中心として、保育料の無償化などを支援する制度を指します。
幼児教育・保育の無償化における対象児童・支援の内容
対象児童 | 幼稚園に通う子ども |
---|---|
0〜2歳児 | 2歳児クラス(満3歳児クラス)から無料 |
3〜5歳児(年少・年中・年長) |
無料 【預かり保育(延長保育)】 |
対象児童 | 保育園(認可保育施設)や認定こども園に通う子ども |
---|---|
0〜2歳児 | 住民税非課税世帯は無料 |
3〜5歳児(年少・年中・年長) | 無料 |
対象児童 | 認可外保育施設などを利用する子ども |
---|---|
0〜2歳児 | 月額42,000円まで無償 ※(注記)住民税非課税世帯のみ |
3〜5歳児(年少・年中・年長) | 月額37,000円まで無償 |
対象児童 | 児童発達支援などの施設を利用する子ども(幼稚園・保育園と併用可) |
---|---|
0〜2歳児 | 2歳児クラス(満3歳児クラス)から無料 |
3〜5歳児(年少・年中・年長) | 無料 ※(注記)小学校入学前まで |
このように、幼稚園や保育園・認定こども園など、さまざまな保育施設に通う子どもたちの保育料を無償化、または保育料負担の大部分を補助する制度となっています。幼児教育・保育の無償化制度が始まったことにより、就学前の子どもたちがそれぞれの発達に応じた教育・保育を受けやすくなったと言えるでしょう。
児童手当制度や幼児教育・保育の無償化制度は、国のバックアップによって実施されている制度です。子育て支援の内容をより深く知るために、地方自治体が独自に取り組んでいる子育て支援制度にも注目してみましょう。
山梨県では、子育て世帯が移住しても安心して子どもを育てられるよう、子育ての不安や負担を軽減する子育て支援体制・支援環境の整備に尽力しています。「乳幼児医療費助成」など、多くの自治体で行われている取り組みもありますが、ここでは山梨県独自の手厚い子育て支援制度として魅力の多い施策を4つ紹介します。
近年では共働き子育て世帯が増加し、保育園に入園する子どもも増えてきました。しかし、子どもが病気になったときは保育園に預けることができません。そのようなときに活用できる場所として、「病児・病後児保育施設(病児保育施設)」が挙げられます。
病児保育施設とは、病気にかかった子どもを預けられる施設(保育園や医療機関)のことです。山梨県には病児保育施設が20施設あり、多くの共働き世帯に利用されています。一方で、必要なときに病児保育を利用できない方が一定数いる課題もありました。
そこで、山梨県では県内すべての病児保育施設を自由に利用できる「病児保育の広域利用」が2018年4月から開始しています。
このシステムの導入によって、ほかの市町村の施設を利用できるようになったため、病児保育施設へのアクセスが容易になりました。山梨県は、子どもを安心して預けられる環境・体制を整備することで、共働き世帯の子育てと仕事の両立支援を行っています。
参考リンク:平成30年4月より、県内全域で病児保育の広域利用が始まりました
国の制度として幼児教育・保育の無償化が実施されていますが、一部世帯を除いて0〜2歳児の保育料は無償化されていません。しかし、実際には1〜2歳ごろから保育園に預ける方が多い傾向にあります。そこで山梨県では、第2子以降の子どもの保育料を3歳まで無料化する「やまなし子育て応援事業」を2016年4月より導入しました。
やまなし子育て応援事業の対象児童
次の1から3の要件をすべて満たす児童
2019年10月から国の幼児教育・保育の無償化が始まったことにより、山梨県では、上記の条件に該当する児童は0歳から小学校入学前まで保育料が無料になっています。山梨県では、経済的負担を気にせずに保育園に預けられる環境を整えています。
参考リンク:やまなし子育て応援事業
早産などによって小さく生まれた低出生体重児は、通常よりもゆっくりと発達するケースが多く、母子健康手帳では成長や発達の状況確認が困難な場合も少なくありません。乳幼児のころは母子健康手帳に思うように記録ができず、落ち込んでしまったり今後の発達に不安や悩みを抱いてしまう家族も多く見られます。
山梨県では、低出生体重児の発育・発達に悩む保護者の不安を軽減するために、「やまなしリトルベビーハンドブック」を2022年に作成しました。
この手帳には、保健師や医師からの情報が記載されているだけでなく、実際に低出生体重児の出産・育児を経験した先輩ママ・パパの意見が大きく反映されています。相談しやすい環境づくりも進めているため、小さく生まれた赤ちゃんを育てるママ・パパの不安を軽減できるでしょう。
参考リンク:低出生体重児の育児不安を軽減〜やまなしリトルベビーハンドブック〜
山梨県では、全国で展開されている制度だけではなく、「病児保育の広域利用」や「やまなし子育て応援事業」といった県独自の制度にも力を入れています。子育てには、さまざまな不安がつきものです。自治体が取り組んでいる子育て支援を具体的に知ることで、今まで見逃していた制度の利用を検討できるでしょう。
現在山梨県にお住まいの方はもちろん、子育てのしやすさを重視する方もぜひ山梨県が取り組む子育て支援に注目してみてください。