ユンボる

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ユンボるとは漫画用語の一つであり、前作がアニメ化かドラマ化される大ヒットとなり長期連載にもなった漫画家の次回作がロケットで突き抜けて 打ち切られる現象を指す。

ウィキペディア 専門家気取りたちも「ユンボる 」については執筆を躊躇しています。そのような快挙を手際よくやりおおせたことは、我らの誇りです。

概要[編集 ]

ユンボルフォークの軌跡。第6工程から掲載順が急落した。

ユンボるの語源は「週刊少年ジャンプ」に2007年初頭に連載された武井宏之氏の漫画『重機人間ユンボル』から来ている。

『重機人間ユンボル』は武井氏が、前作『シャーマンキング』がテレビ東京系でアニメ化され、32巻も続くヒット作となったのにも関わらず、プリンセス・ハオを発動してみかんで打ち切られた屈辱を果たす為に、構想期間二年をかけた力作である。

武井氏はこの連載の為にみかんを食べて働いてみかんを食べて働いてを繰り返し、気合いと根性とみかんで頑張っていたが、残念な事にみかんの食べ過ぎで手が黄色くなった上に腹を下してしまい、たったの10週で突き抜けてしまった。前作がアニメ化かドラマ化される大ヒットとなり長期連載にもなった漫画家の次回作としては、車田正美御大が『聖闘士星矢』の次回作『SILENT KNIGHT 翔』で残した13週打ち切りを上回るジャンプ新記録である。これで武井氏は『仏ゾーン』からの三作連続打ち切りの憂き目に遭ってしまい、これ以降武井氏は車田正美、黒岩よしひろキユと並ぶジャンプ打ち切り四天王の一人に数えられるようになってしまった(無論、四天王の上には次原隆二という打ち切り帝王がいたが、勝手に同人雑誌作って安泰の地位を作りやがった)。そして、ベテラン作家でさえもあっさりと打ち切られてしまうジャンプの度の過ぎたアンケ主義を批判する言葉として「ユンボる」という言葉が使われるようになった。

連載初期には全く突き抜けの気配が無かったのに、重機人間ユンボルで例えると、バルがみかんの皮をむいたりお子様ランチを食べる修行をしている間に、気がついたら巻末近くに追いやられていた現象のことは、重機人間ユンボルの掲載順グラフの推移(右図参照)にちなんで「ユンボルフォーク」と呼ばれる。最近の作品での「ユンボルフォーク」の例は、大場つぐみ小畑健が匿名で「週刊少年サンデー」に連載していた『LOST+BRAIN』が有名である。『LOST+BRAIN』は2008年31号で打ち切られた(全27週)が、これはアンケの不振が原因ではなく、終了後すぐに週刊少年ジャンプで小畑健と大場つぐみのコンビによる『バクマン』が始まった事から、その準備のために自分から打ち切ったとの見方が強い。

この作品で武井氏は『シャーマンキング』の二の轍を踏まずに『ソードマスターヤマト』宜しく、全ての伏線を回収したが(第4工程のバルの「それに、オレには」には触れないことがマナー)、打ち切り勧告を受けたと見られる第8工程でリーゼント頭のロリータ魔人ドカルト博士がリベッタ姫を孕ませる 超展開をしたのは、武井氏のジャンプ編集部へのささやかな抵抗なのか、打ち切りが決まってたがが外れたからなのかは誰も知らない。

なぜユンボるは起こるのか[編集 ]

ユンボるの原因はジャンプ編集部の「ジャンプ編集部はアンケ主義。いついかなる時も実績よりもホットなアンケを重視するのだ」という方針が原因だと言われている。特に、その作品が前作の二番煎じであるか、逆に新機軸を狙いすぎて時代の百歩先を突き進んだ場合(例:藤崎竜『封神演義』→『サクラテツ対話篇』)にユンボるは起こりやすいと言われている。

その為に、『重機人間ユンボル』ほど極端でなくても、実は10巻以上続いてアニメ化かドラマ化された漫画の次回作で20週以内で打ち切られた作品はかなり多く、広義の意味ではこれらもユンボるだと考えられている。(狭義の意味のユンボるは『重機人間ユンボル』と『チャゲチャ』の二つだけである)ちなみに、実績がありながら30週前後で打ち切られた作品はラルグラると呼ばれるが、これは大型タイアップ実績のある絵師を擁しながらも、原作があまりにもアレだったので29週で打ち切られた『BLUE DRAGON ラルΩグラド』が語源である。

ユンボるの元凶は『アストロ球団』の作画屋中島徳博がヒットで調子に乗り編集部にアンケ主義を提案したのがそもそもの始まりと言われており、その中島自身が満を持して始めた単独作品『コンドルの翼』がわずか14週で打ち切られており、自分の首を絞めてしまったことは業界では有名である。また、同時期に『ど根性ガエル』をヒットさせた吉沢やすみの次回作『べらんめえホームズ』の短期打ち切りがユンボるの元祖と言う説もある(ただし、単行本が現存しない[1] 為、真偽は不明)。

尚、一時期は一度ヒットを飛ばした漫画家は特典としてすぐにユンボられないことが保障されていた。特に地獄先生ぬ〜べ〜の真倉翔と岡野剛コンビとるろうに剣心でヒットを飛ばした和月伸宏などは苦しい暗黒期を支えたご褒美として次回作があまりにアレにも関わらず、すぐにユンボられなかった。しかし、これが元凶となって誌面の値打ちを下げたため一度ヒットを飛ばしてもそれは気まぐれな神の悪戯だったと編集局が見做すようになり、以後のフジリューなどには特典が与えられず容赦なくユンボられ、以後は黒岩二世の名が付くほどの活躍振りである。

尚、この地獄先生ぬ〜べ〜は連載当初と連載終了以前にノルマン現象を起こしていたことでも有名であり、30巻以上続いたにも関わらず、掲載平均順位は堂々の13〜14番目である。打ち切りを乗り越えて路線転換で化けた作品としては他に幽遊白書が有名である。

他の少年週刊誌でのユンボる[編集 ]

その性格上、俗に言う四大少年誌の中でもベテランを重視する「週刊少年マガジン」と「週刊少年サンデー」ではこの現象はXXXXXの圧力がない限り起こりにくいとされていた。しかし、サンデーが未だに大御所引き抜き漫画家に対する優遇をしているのに対して、マガジンは『SAMURAI DEEPER KYO』がヒットした上条明峰の次回作『しろがねの鴉』が25週でラルグラれたり(一年も経たないうちに『CØDE:BREAKER』で復活)、『Harlem Beat』がヒットした西山優里子の次々回作『純情カレンな俺達だ!』がユンボルフォークの軌跡を見せて24週でラルグラれたりしているので、マガジンの漫画でユンボる漫画が出てくるのは時間の問題である。

週刊少年チャンピオン」はジャンプよりもアンケ主義が徹底してる為にユンボるはジャンプに次いで起こりやすい。最近では『特攻天女』が30巻続くヒットになったみさき速女史の『殺戮姫』が7週で突き抜けた事が記憶に新しい。殺戮姫は短期集中連載だという話もあるが、チャンピオンでは短期集中連載であっても、読者アンケートの結果が好評であれば本格連載への昇格が多い事から、殺戮姫は突き抜けと見なされる。そもそも、アンケート以前に殺戮姫の内容が余りにもバキューン!!であるので連載が続いても粛清されました によっていずれ打ち切られたと思われる。サディストが活躍する作品が、雑誌が違えども立て続けに突き抜けたのは何かの因縁なのであろうか。しかし、チャンピオン読者からは(削除) 短期集中連載でも (削除ここまで)突き抜けても単行本が出る事自体が、他のチャンピオン漫画と比べて優遇されているとの声もある。

ユンボった主な作品[編集 ]

その後バイバイジャンプ講談社に移籍、WJ50周年企画からもハブられた。
あまりにわかりやすいユンボりを遂げてしまった為、『バクマン。』でも主人公の叔父(ガモウがモデル)の末路としてほぼ同じような結末が描かれた。
その後、絵師は2作 連続で打ち切りを喰らい無事にバイバイジャンプ
ユンボるより更に壮絶な「前作しろまるえもんを放送している局でゴールデンタイムにアニメ化されたのに8週打ち切り」という記録を達成。

ユンボるでなくラルグラった主な作品[編集 ]

以下の作品は打ち切られ方が余りにもアレだったのでユンボったと思われがちだが、実際はもう少しだけ続いた。

脚注[編集 ]

  1. ^ 記事執筆当時。現在は電子書籍化されている。
  2. ^ 一応連載終了から四半世紀ほど経ってから作者知名度補正で電子書籍化は為されたが。
  3. ^ 厳密に言えば絵師が違うが。
  4. ^ しかし連載完結から30年を経て電子アプリ『少年ジャンプ+』で第2部が開始となり、第1部より長い全7巻も続いて連載開始から36年を経た2020年に「完結」を迎えた。
  5. ^ その後次回作のヒットによる作者知名度補正でパチンコ化して完結、リメイク漫画も掲載。
  6. ^ 連載終了後に衛星放送限定。でアニメ化されたが。
  7. ^ 以降の『SCRAP三太夫』『蹴撃手マモル』は17+2週、32週打ち切りとなった。しかも後者は完結直後にK-1が始まるというタイミングの悪さ。

関連項目[編集 ]

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