第一回十三峠トレッキングの様子

2019年5月18日(土)に「第一回越後米沢街道・十三峠トレッキング」が開催されました。
全四回を通して十三峠踏破を目指すこのトレッキングは今年で8年目。
今年最初のコースは諏訪峠、宇津峠、大久保峠の3つの峠を歩きました。

最初は諏訪峠のふもとにある諏訪神社からのスタートです。
奈良時代に造営された、置賜地方で最も古い歴史のある神社です。

諏訪峠はほぼ県道250号と重なり、古道の残る箇所は非常に少ないため、ここからしばらくは舗装道路歩きです。

峠の頂上付近にようやく古道の入口が現れます。

奥には置賜盆地を見下ろせる展望台があります。
この先には道がないので、景色を堪能した後Uターンで県道まで戻ります。

諏訪峠頂上から宇津峠まで歩くにはかなり距離があるので、今度は手ノ子集落まで車移動です。

越後米沢街道の宿場町であった、手ノ子集落から再スタートです。
ここから旧街道に重なる道路を宇津峠まで歩いていきます。

ここも現在は完全に舗装道路ですが、今でも旧街道の面影を思わせる古い屋敷が所々に見られます。

宇津峠の登り口、落合地蔵尊前に着いたところで昼食休憩。
今回は小国町の郷土料理、うるいのくじら汁がふるまわれました。
くじら汁は塩鯨の入った味噌汁で、この辺りでは山菜のうるいやジャガイモを入れるのが定番です。
今回はわらび、うど、あざみなども入って豪華なくじら汁でした。

午後からはいよいよ宇津峠を登り始めます。
宇津峠の飯豊町手ノ子側は地元の手でよく管理されているため、看板も多く、とても歩きやすくなっています。

随所に明治時代の女性旅行家イザベラ・バードが歩いた道を示す道標があります。

宇津峠の頂上付近、馬頭観世音前にて。
ここから宇津峠の石碑群、馬洗場までの道はよく管理されています。

昨年はここから小国町側の林道を歩いて下りましたが、これは本当の古道ではなく、道もだいぶ崩れて状態が悪くなっています。
そこで、今年は新しく分かった宇津峠の古道を歩いて下ることになりました。
こちらも未整備で普段は歩けない道ですが、まだ草も少ない春先の時期ならなんとか歩くことが出来ます。

宇津峠古道に興味のある方は以下のページも参照ください。
宇津峠踏査(平成22年) http://mount13.web.fc2.com/koryukai4.html

ここから先は丁寧な看板などはありません。
足場も悪く、ぬかるみや藪漕ぎのような場面もありましたが、所々に堀割など古道の面影が見られます。

所々残雪の残る箇所も。
日当たりが悪く雪解けが遅いので、カタクリやキクザキイチゲなどの早春の花も見られました。

何とか宇津峠を越え、小国町間瀬に抜けると、次は大久保峠を目指します。
大久保峠も古道は残るものの未整備の為、普段は歩くことが出来ませんが、近くを通る林道をたどって大久保峠古道につながるところまで歩きます。

間瀬の民家の隣から、遅越トンネルの上を通って林道をしばらく歩くと、大久保峠古道に合流できます。

古道との合流点付近にて。
大久保峠の名前の由来となった窪地を見下ろした様子。
昔は溜池として使われたといわれています。

いつもより足場の悪い道に苦戦した峠越えでしたが、無事に全員3つの峠を歩ききることが出来ました。
皆さんお疲れさまでした!

第二回は6月22日、才ノ頭峠〜桜峠〜黒沢峠〜貝淵峠の4つの峠越えになります。
次回は舗装道路歩きが多くなりますが、人気の高い黒沢峠も歩くコースになっています。お楽しみに。


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