2017年01月17日
judge:今年の新任判事補中女性は38.5%
今回判事補として任命されたのは、去年12月に司法修習を終えた1762人のうち78人です。年齢は22歳から37歳で女性は30人。全体では女性裁判官は784人で、22%を占めています。出身の法科大学院別では、京都大学の14人が最も多く、一橋大、慶応大、東大と続きます。
4割には届かなかったものの、それに近いところまで採用者中の女性割合が高まっている。
しばらくこのニュースは追っていなかったが、かつてこのブログで記録したところによれば、平成24年度の新任判事補は92人で女性はうち28人(30.4%)であり、それ以前の60期61期頃は40%近かった。
近時の司法制度改革の時期からここまでの女性判事補積極登用傾向(司法試験合格者に占める女性割合より判事補任官者に占める女性割合が高いこと)の結果、裁判官全体に占める女性の割合も確実に高まってきた。
2011年=平成23年時点では、「女性裁判官は計650人、全体に占める割合は17.78%」ということだったが、今年の採用の結果により「女性裁判官は784人で、22%」となる。
もちろんまだまだ少ないという評価は可能である。
2017年度に私が担当する放送大学大学院の「現代訴訟法」という授業でも言及するところだが、世界各国では女性裁判官の割合が過半数、あるいは半数近いところもあり、ドイツでも27%となっている。
日本の女性裁判官増加傾向が人為的な女性登用の結果ということも言えるかどうか疑問であるが、いずれしても傾向としては好ましいものとなっている。
2017年01月17日 法と女性 | 固定リンク
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