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2013年05月11日

Net環境を用いた教育の一端の始まり

この春にフランスに行ったときは、e-learningに熱心に取り組む研究者と何度か意見交換する機会があって、改めて大学でのNet利用について考えさせられたものだが、北海道大学にもELMSというe-learningのシステムがある。

そこで、今年の学部民事訴訟法の授業では、このシステムを用いてみようと思い立った。

ネットのグループウェア等を授業にツールとして用いるとき、いつもネックになるのは、参加率の問題である。
外部のフリーなグループウェア(例えばYahoo! GroupやGoogle Group)を用いても、メーリングリストとしてであればともかく、スケジュールやアーカイブなどを活用しようと思えば、全員にIDを取ってもらわなければならず、それは大学での授業で学生に義務付けるわけには行かない。結局、グループウェアを使っている学生と使っていない学生とがどちらも不利益を得ないように、二重作業をしなければならなかった。

その点、学内システムは全員IDを持っている。
しかしIDはあっても利用経験がない学生が多数含まれていると、やはり全員利用することを前提にはしにくい気がする。
ところがELMSの場合は、大学に入学して全員にIDが配布されると、一般教育の科目において授業のために利用させたらしい。全員がアクセスして、それなりに使ったことがあるようだ。課題も出した経験がある。進んでいる者は、クラス単位でグループを作って情報共有もしたようだ。

ということで、ELMSについては使っていない人への配慮は不要のようである。

もっとも、授業で使うとなると、授業の専用のグループを造り、そこに授業を取った学生全員がアクセスできるように設定しないとならない。これは最終的には受講者名簿ができて来ないと、完成しない。
そこで、最初の授業では学生の手持ちの携帯電話で、ごく簡単なミニレポート課題を課し、メールで学生番号とともに送ってもらうこととした。この送られてきたメールの学生は、私の方で授業グループにメンバー登録した。
最初は30人くらいしかメールを返してくれなかったが、話を聞いて後からメールを送ってくるものもあり、50人くらいの登録はできた。
次の週は、アンケート調査をELMS上で行い、授業で告知をした。すると、グループに参加を希望する学生がまた何人か現れた。さらに、授業の教材のうち、PPTファイルは普通のブログにも公開し、テキストバージョンはELMSにのみ登録し、これも授業で告知をした、さらに登録を希望するメールが寄せられた。
かくして、100人近くは4月中に登録できたのだが、5月10日になって履修者名簿ができてきた時には、結局50人以上の学生を追加登録して、ようやく全員参加となった。

この間は、まだお試し期間ということで、オンラインでの課題なども全員参加を前提にしつつ、参加していない学生がいることは前提にせざるを得ない。

さて、ELMSでは短答式の課題を出して、自動採点もすることができる。必ずしも授業に出席していなくとも答えることが可能だし、出席とは関係なく学生同士が答えを教えてしまうことは防ぎようがないが、それでも構わない。短答式に加え、若干の理由を付記することもできる。
掲示板を通じてファイルも登録することができるので、レポート提出もそこから可能だ。ただし、他の学生が提出したレポートを閲覧できてしまうのが問題ありといえば問題である。

今後、動画等もとりいれた教材提示にも活用したいのだが、果たしてどうか、今年は試行錯誤となりそうだ。

2013年05月11日 学問・資格 | 固定リンク
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コメント

予備校あたりは通信やビデオチャット使ってますが、大学とか、先生ご自身いかがですか。

投稿: 竹中郁夫 | 2013年05月11日 21:48

通信やビデオチャットは、対面式授業の機会がないからやるのでは?

投稿: 町村 | 2013年05月12日 17:08

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