2010年07月08日
bar-exam:予備試験と新司と短答式は一部共通問題
だいぶ情報収集が遅かったが、司法試験委員会では以下のように「決定」がされていた。
司法試験委員会会議(第64回)議事要旨(2010年3月29日)pdf
以下の協議の結果,新司法試験と司法試験予備試験について,考査委員を併任すること及び法律基本科目の短答式試験問題を一部共通化することが決定された。
上記の要旨によれば、新司法試験短答式問題と予備試験短答式問題とを一部共通化する理由は、それによって新司法試験受験生と予備試験受験生とのレベルの異同を測ることが挙げられているが、考査委員を併任させることも踏まえて考えると、出題のコストを抑えるということも理由になっているのではなかろうか?
理由はともかく、共通化される分量については以下のようなイメージが示されている。
例えば,公法系科目を例にとると,新司法試験の問題数は,40問程度であり,憲法と行政法とを区分して考えると,それぞれおおむね20問程度ずつとなっている。他方で,予備試験については,各科目いずれも10問ないし15問程度とされている。この予備試験の問題のうち,例えば,8割程度を共通化するとした場合,共通となる部分は,8問から12問程度となる。この場合,新司法試験の側から見れば,20問程度のうち半分前後が予備試験と共通の問題で,残りの半分前後が新司法試験の独自の問題ということになる。
あくまでイメージとしてであり、共通化もずっと続くかどうかは決めないということだが、ともあれ、予備試験の短答式のかなりの部分は新司法試験短答式と共通問題になるわけだ。
それが元となって、予備試験短答式と新司法試験短答式の日程を同じ日にしないとならず、そうなると現行の日程は変更を余儀なくされる、すなわち新司法試験短答式は日曜日に実施するのが望ましいということになっている。
この部分の決定は、少なくともHPに載っている最新会議録では継続協議となっている。
おまけ
最新の世界法曹人口比較(ただし、隣接業種の数字は相変わらず入っていない)
2009
2010年07月08日 学問・資格 | 固定リンク
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コメント
本試験と本試験の受験資格付与試験の問題が一緒というのは理屈としてどうなんでしょう?
制度の綻びを、屋上屋を架す方式で誤魔化す官僚的欺瞞を少なくとも司法試験は克服しないといけないと思いますが。
投稿: passenger | 2010年07月08日 12:10