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【龍ケ崎巡業】若元春「大関獲りにふさわしい力士にならないと」名古屋場所の経験を糧に目標も前進

[ 2023年8月3日 20:06 ]

霧島(左)と三番稽古を行った若元春(撮影・前川 晋作)
Photo By スポニチ

大相撲夏巡業が3日、茨城県龍ケ崎市のニューライフアリーナ龍ケ崎で行われた。

関脇・若元春(29=荒汐部屋)が、新大関・豊昇龍(24=立浪部屋)と大関・霧島(27=陸奥部屋)の2人からそれぞれ指名されて計9番取った。

まずは豊昇龍と3番取り、得意の左を差しての早い攻めで寄り切る場面もあり1勝2敗。次に霧島とは連続で6番取り、左四つがっぷりから力強く寄り切って1勝したが、残り5番は右四つや一気の押しなど多彩な攻めに翻弄された。「買って(指名して)もらえるのはありがたいですよ」。両大関にマークされているのは実力者の証でもあった。

豊昇龍とは名古屋場所まで、霧島とは夏場所で同じ関脇として次期大関争いを繰り広げていた。2人に先を越される形になったが「(大関の2人は)上がって納得ですよね」と自身との差を痛感。昇進に届かなかった結果を振り返り「そもそもの実力がまだまだ足りない。今はひたすら地力をつけることだけを考えていきたい」と冷静に自己分析した。

「足りないところを挙げたらキリがない」と自身を戒めながらも、大きな課題に立ち合いの強化を掲げた。「左を差せると残せる。だからこそ立ち合いはいろいろ考えてます」。得意の左四つに持ち込むために、頭からのかまし、カチ上げ、もろ手突きなど多彩な立ち合いを駆使している。名古屋場所では豊昇龍戦で立ち合い変化も試した。「厳しい声もありますけど、やったことないことにもチャレンジしてみて一つ勉強になった」。そこに至るまでの過程を知らずに批判する心ない意見があるのは承知の上で、「全ては勉強だと思っている」と今後につながる大きな収穫を得た。

これまでは「関脇の地位にふさわしい力士」を目指していた若元春。初めての大関獲り挑戦場所を経験し、目標は一段階上がった。「大関獲りって考えるとまだまだ全然足りない。大関獲りと言われるにふさわしい力士にならないといけない」。一歩ずつ着実に成長を遂げている29歳は、謙虚に冷静に次の目標を見定めた。

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