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NHK会長「僕らの年代には素晴らしかった」紅白で印象に残った出場者は加山雄三、黒柳徹子

[ 2023年1月10日 18:52 ]

東京・渋谷のNHK社屋
Photo By スポニチ

NHKの前田晃伸会長が10日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、昨年大みそかの紅白歌合戦の印象に残った出場者について、加山雄三黒柳徹子を挙げた。

加山は12年ぶり18度目出場で特別企画で登場。昨年いっぱいでコンサート活動を終了することを表明しており、観衆の前でのラストパフォーマンスとなった。愛する海への思いを歌に込めた代表曲「海 その愛」を披露。85歳という年齢を感じさせない歌唱に、情熱を注ぎ込んだ。波立つ大海原をスモークで表現したステージは、シンプルかつ壮大なものだった。紅白は66年に「君といつまでも」で初出場。白組司会も3度務めた、愛着のある舞台に、熱唱で別れを告げた。歌唱後「ありがとうございました」と感謝を伝えた。

前田会長は「最後の舞台に紅白を選んでくださった」と感慨深げ。ゲスト審査員を務めた黒柳は加山の歌唱後、「素晴らしかったです。若大将ー」と叫んだあと「でも、もうこれで終わりなんて残念。もっと歌ってほしかった」と惜しんだ。これに加山は「いや、もういいよ」と笑みを浮かべて会場を笑わせていた。こうした黒柳の審査員ぶりに前田会長は「素朴な感想が良かった」と評した。

昨年の紅白はNHKホール(東京・渋谷)で3年ぶりの有観客開催。8個もの企画を用意するなど、話題性はあったものの、第2部(後9・00〜11・45)の平均世帯視聴率が35・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、2021年の34・3%を1・0ポイント上回り、2部制になった1989年以降、2年連続の歴代最低更新は回避したが、歴代ワースト2位。40%の大台割れは2年連続8度目となった。配信全盛時代となり、22年のゴールデン帯(午後7〜10時)の総世帯視聴率(HUT、関東地区)は21年から約5ポイントも急落した。

前田会長は「僕らの年代には素晴らしかったが、若い世代にはそうではないのかもしれない。それが紅白という番組の難しいところだ」と語った。 自身は今月24日に任期満了となり、後任には日銀の元理事の稲葉延雄氏が就く。

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