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「俺はキムタクになれないが...」キムタク信長で沸く岐阜県のお寺に掲示された言葉 意図を住職に尋ねた

[ 2022年11月6日 16:15 ]

善休寺の掲示板に貼られた言葉(善休寺提供)
Photo By 提供写真

「俺はキムタクになれないが キムタクも俺にはなれない」

俳優の木村拓哉(49)が6日、「ぎふ信長まつり」の「信長公騎馬武者行列」で織田信長に扮し、金華橋通り約1キロを練り歩き集まった沿道の人々を沸かせた。"キムタク信長"で岐阜がかつてない盛り上がりを見せる中、地元の岐阜県各務原市にある真宗大谷派「善休寺」に掲示された言葉が話題を集めている。

ツイッター上では掲示板に書かれたこの言葉が写真でアップされると「ありがたきお言葉」「深い」など様々な反応が寄せられた。どういった経緯で書かれた言葉なのか、善休寺の住職、嘉久見得祐さん(63)に言葉の意図や貼りだしたいきさつを尋ねた。

この掲示板は普段、仏様の教えが書かれた「法語」を貼っているが、嘉久見さんは「ちょうど岐阜で木村拓哉さんが参加されるお祭りがありましたよね。いいタイミングなので」と1週間ほど前から「俺はキムタクになれないが...」の言葉を掲示した。

実はこの言葉は「私が考えた言葉ではありません」と嘉久見さん。知人の住職が10年以上前に飲食店内に貼られているのを目にした言葉でそれを聞いて知ったそうで「岐阜に木村さんが見えると分かったので、貼りました」という。

この言葉の意図について嘉久見さんは「お釈迦様は生まれてすぐ7歩歩いて"天上天下唯我独尊"と言われたと伝えられています。誰とも代わることができない命をいただいて、これから生きていくという意味です」とし「おごったことでなく、そのまま生きていけばいい。キムタクになる必要はないということです。自分の命をそのまま大事にしていけばいいという意味です」と分かりやすく説明してくれた。実際に言葉の左横には「誰とも代わりのきかない尊いいのちを生きている」と解説も添えられている。

思わぬ反響に「近所の人も"いい言葉"と言ってくださる」と感謝する嘉久見さんは「お説教を聞くよりも法語を見て自身で考えた方が分かりやすいこともある」とした。

"キムタク効果"は経済効果だけではない。一人一人の命の大切さを考えるいい機会を与えてくれた。

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