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ヤクルト・奥川 初2桁勝利誓う!「石川県を代表してしっかり活躍」 能登の復旧「まだ進んでいない」

[ 2024年12月9日 05:30 ]

応援しよう能登!スポーツフェスタ ( 2024年12月8日 )

子供達の前でリフティングを披露する奥川(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

地元・石川の復興のために――。日本プロ野球選手会などが主催するイベント「応援しよう能登!スポーツフェスタ」が8日、石川県内各所で開催された。甚大な被害のあった今年1月1日の能登半島地震から間もなく1年。七尾市内で参加した石川県出身のヤクルト・奥川恭伸投手(23)は、来季プロ初の2桁勝利をマークして復興を目指す地元に明るいニュースを届けると誓った。

外の寒さが忍び込む七尾総合市民体育館に、子供たちの明るい歓声が響き渡る。午前と午後で約4時間。石川県内の小学生約280人とゲームなどで交流した奥川は、満面の笑みを浮かべた。

「東京にいる間も石川のことが凄い心配で...。元気な子供たちの姿が見られて本当に良かった。安心しました」

1月1日の能登半島地震。かほく市に帰省中に地震に遭い、津波警報が鳴り響く中で高台に避難した。1年近くがたつ町並みを見て「まだ復旧が進んでいないというか...。つい先日も地震があった。能登の皆さんは本当につらい思いをされたと思う」と被害の大きさを改めて実感。自分に何ができるかを改めて心に刻んだ。

「石川県の復興のためにも、皆さんの元気のためにも、一生懸命頑張りたい。石川県を代表してしっかり活躍して、明るいニュースをたくさん届けたい」

今季は3年ぶりの白星を含む3勝。来季の目標は「1年間通して1軍で投げ切ること」だ。オフもトレーニングを継続し、珍しく具体的な数字も挙げた。「(2桁勝利を)目指したいですね。投げる試合は全部勝つ気持ちで。(数字が)付いてこない成績だったら1軍に1年間いられないと思う」と誓った。

プロ2年目の21年の9勝が自己最多。会場には奥川のユニホーム姿で名前入りのタオルも掲げた子供たちが多く、2桁勝利なら故郷にこれ以上ない勇気と元気を与えるはずだ。完全復活への道のりは、地元・石川の復興の歩みにも重なる。(鈴木 勝巳)

▽能登半島地震 24年1月1日午後4時10分に発生。震源地は石川県能登地方で、深さは16キロ。地震の規模はマグニチュード7.6で、輪島市と志賀町で最大震度7を観測した。

≪6・14 980日ぶり涙の白星≫今季の奥川は春季キャンプを2年ぶりに1軍でスタートし、2月24日に腰痛を訴えて離脱した。4月20日のイースタン・リーグのロッテ戦で実戦復帰し、6月14日のオリックスとの交流戦で22年3月29日の巨人戦以来808日ぶりの1軍登板。5回1失点に抑えて21年10月8日の阪神戦以来、980日ぶりの白星をつかみ、「凄く大きな1勝。本当に報われた」と涙した。6月29日の阪神戦で連勝し、8月2日の巨人戦では今季最長6回を無失点で3勝目。7試合(先発6)で3勝2敗、防御率2.76で終えた。

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