2010年01月
前回で紹介したTransylvaniaですが、オリジナル版はPenguin Softwareという会社から発売されていました。
この会社、90年頃になぜかPolarwareという名前に変わってしまい、わりと知名度もあったのでもったいないように思っていたのですが、ずっと後になってその理由が分かりました。
要は訴訟をちらつかされていたのですね、同名の某大手出版社から。その会社がコンピュータ方面で何かやっていたようにも思えないのですが、まあ将来そういうことになるかもしれないし、具体的に困ったことになる前に潰しておこうと思ったのかもしれません。アップル・コンピュータも、ビートルズのアップル・レコードといろいろあったそうですし。
結局Polarwareは90年代初め頃に消えてしまいますが、幸いなことに社長さんが当時の思い出を書いて、ウェブにアップしてくれています。実はけっこうこれってレアケースで、普段から残念に思っているのですが、1980年代に活躍していたPCゲーム業界の人たちは、なぜか当時のことをあまりネットで書いてくれたりしないのですね。とにかく、当事者の声がさほど見当たらないのです。
そんな中で、なかなか親切な社長さんなのですが、一応ということでウェブの開設にあたって某出版社にお伺いを立てたところ、弁護士から警告の手紙が届いてしまいました。さすがに頭にきたらしく、その手紙をそのままウェブに載せています。そんなわけで、本来の社名を使えないままで思い出話をされているのが何とも気の毒ですが、その点を除けばなかなか面白い読み物になっています。
たとえば前回のTransylvania、作者は高校生だったそうです。かなりヒットしたゲームで、日本でも移植されていましたから、若くして相当な収入を手に入れてたんだろうな、などと不謹慎なことをどうしても考えてしまいます。しかしまさか、20年以上経ってリメイクをやることになるとは予想しなかったでしょうね。
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