いつも地質学会ホームページをご利用下さいまして、ありがとうございます。昨年9月にがらりとリニューアルして以来、たいへんアクセス数が伸びており、皆様には感謝感謝です。ここ最近は1日平均1300人ほどの来訪者があります。これは年間50万人(ページビューなら200万ページ)という勢いです。おそらく地球科学系で国内トップクラスのメディアに成長していると言っても過言ではないでしょう。広報委員会と致しましては、会員の皆様に情報発信プラットフォームとして大いに活用頂けることを強く願っております。
インターネットのサーバーには訪問者数、閲覧ページ、検索語とったログデータが記録されており、マーケティングに広く使われております。地質学会サーバーでも自動的に統計処理され、生データは順次削除されております。ここから地質学会ホームページの読者像をうかがい知ることができます。今回使いましたデータは、ページビュー、訪問者数、検索語です。
ページビューはhtmlファイルのヒット数です。たとえ複数の画像ファイルが含まれるページであっても、一つのhtmlファイルであればカウントは1となります。何ページ読まれたかを指します。
訪問者数は、のべ読者数を指します。ただし設定によって変化するので目安として使われます。それは例えば、一度に何十ページも立て続けにアクセスする場合は、一人とカウントされるべきですし、一方、毎朝見に来るファンは毎朝1人とカウントされるべきでしょう。グレーゾーンはありますが、必要な指標のひとつです。
グラフ
図1.1日あたりの訪問者とページビューの変遷。2007年9月のダイアモンド報道は桁違いのアクセスのためグラフから振り切られています。2007年8月のデータ空白は、サーバー切り替えに伴うデータ欠損です。
毎日の訪問者数とページビューを図1に示します。2005年から2007年夏のホームページリニューアルまでは、おおむね300人(1800ページ)/日で一定しており、学術大会の締め切り月などにアクセスが増えています。短周期のアクセス低下は週末に相当します。ゴールデンウィークや正月には大きく低下します。多くの読者が平日のビジネスアワーに来訪していることに起因します。
2007年7月にメールマガジン「geo-Flash」が開始されアクセス数が増加し始めました。そして9月8日に現在のホームページに切り替わり、その直後に水上会員のダイヤモンド国内発見の報がメディアリリースされました。このニュースは人気サイトYahoo!のトップに掲載され、地質学会のQ&Aページ「Q.日本で天然のダイヤモンドは採れますか? A.これまでに発見の報告はありません」にリンクが貼られ、爆発的なアクセス集中が発生しました。業者は地質学会ホームページがDOS攻撃を受けていると勘違いをしたほどでした。このアクセス集中は日をまたいで起きたので統計上は最高31025人/日となっていますが、実際は深夜から次の日の夜までの24時間で53000人ほどのアクセスがあったものと考えられます。
突発的な影響をならして中期的な傾向を見るために訪問者数の月平均を図2に示します。2007年9月のホームーページリニューアルを境に訪問者数が大きく伸びていることが明瞭にわかります。リニューアルから4月までの累計訪問者数は28万0901人で、このペースであれば2008年度は年間50万人・200万ページビューに達すると予想されます。
リニューアル以降に最もアクセスされたページと、また検索サービス(Yahoo!、Googleなど)からどのような検索語で導かれて来たのかを図3に示します。アクセス1位はトップページで、検索語トップは「日本地質学会、地質学会など」学会名関連語でした。学会名が検索語トップになっていますが、これはホームページのURLをブックマークせずに、毎回サイト名で検索するのが最近の読書スタイルなので、その影響かもしれません。e-フェンスターやQ&Aといった一般向けコンテンツが上位にあがっています。リニューアル以降のアクセスの急上昇は、やはり一般読者が増えているからと推測できます。また、ページランキングおよび検索語ランキングでもジオパークが上位に入っていることは注目に値します。
また特筆すべき点として、上位10ページの総ページビューが全体に占める割合が非常に少ないことが挙げられます。1位のトップページでも全体の6.5%にすぎず、10位までの総計でも全体の19%にすぎません。つまり特定の人気コンテンツが全体のアクセスを引っ張るのではなく、各ページが少しずつ稼いだ結果としてトータルのアクセスが急増していることを意味します。
地質学会ホームページは外部向けメディアとなるためにリニューアルされ、急激にアクセス数を伸ばしています。今年度は50万人・200万ページビューが見込まれます。アクセス急増は一般読者から様々なページが広く読まれた結果と推測されます。今後も高いアクセス数を維持するためには、幅広い分野のページの充実が望まれます。会員皆様の情報発信プラットフォームとしてどしどしご活用下さい。
広報委員長 坂口有人