Pj UCOMS研究開発

2019年1月 4日 (金)

2018年MMC十大ニュース決まる

マイクロマシンセンターでは、2018年の10大ニュースを選択いたしました。私どもの活動状況をご賢察いただければ幸いです。

1.インフラモニタリングプロジェクト(RIMS、UCoMS)、最終年度の開発実証試験成果が各種シンポジウム、展示会で注目
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」において、技術研究組合NMEMS技術研究機構(以下NMEMS組合)が提案した「道路インフラ状態モニタリング用センサシステムの研究開発」及び社会・産業インフラ維持管理・更新等の重要な社会課題の一つである都市機能を支えるライフライン系の都市インフラ(電気、ガス、上下水道、情報、エネルギー)の安全な保全のためのセンサーモニタリングシステムの研究開発の最終年度の実施を行いました。
これらの成果は、国内外で開催された学会、シンポジウム、展示会等で広く発表を行い多くの関心を集めました。

2.スマートセンシング・インターフェース国際標準化案がIECで1年前倒しでNP提案が承認され審議入り
IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会)/SC47F(MEMS分野分科委員会)にて、提案を行っておりました、「スマートセンサの制御方式」が、2018年、NP(New work item Proposal)承認され審議が開始されました。
IEC国際標準化SC47E/WG1,2F合同アドホック会議において「スマートセンサの制御方式」について、IECへのNP(New work item Proposal)投票が完了し、エキスパート参加国6か国でNP承認(参加国4か国以上が必要)された旨、また、韓国・米国からそれぞれ1件ずつあげられたコメントへの対応方針を各国に説明しました。

3.MNOICの工程受託活動がPR拡大等により引き続き右肩上がりで推移
研究開発を支えるMEMS試作ファンドリとして、7年前に開設したつくばの「マイクロナノオープンイノベーションセンター(MNOIC)」も今や中小・ベンチャーを含む40社以上からの研究や工程の受託により、フル稼働の状況にあります。さらに設備整備や技術向上に努めて、我が国のMEMS開発需要に応えてまいります。

4. MMC理事長が山西氏から山中氏に交代、MMCの新体制が始動
2018年度はマイクロマシンセンター理事の改選期にあたり、MEMS理事会において2期4年にわたり当協議会会長(MMC理事長)を務めて頂いた山西健一郎三菱電機相談役から山中康司株式会社デンソー代表取締役副社長(MEMS協議会会長も兼ねる)に理事長が交代されました。
新理事長には、続いて開催したMEMS協議会推進委員会において挨拶及び最近のトピックスとして1つはスマートセンシング&ネットワーク研究会(SSN研究会)に、医療MEMS研究会などのワーキンググループを設置し、新テーマ発掘に努めていること、二つ目は、設立から8年目のMNOIC事業が、2020年以降も事業の持続的拡大に向け、現場中心に着実に改善活動を進めていることを述べられました。

5. MEMS講習会、マイクロナノ先端技術交流会、海外調査報告会等セミナーが多くの技術者を集め活況
マイクロマシンセンターでは、MEMS講習会、マイクナノ先端技術交流会、海外調査報告会を開催しており、多くの技術者の参加を頂き活発な意見交換が行われています。
MEMS講習会は年2回開催し、そのうち1回は地方で開催しています。2018年は2月に九州で開催し、地方でのMEMS技術の普及に貢献しています。
先端技術交流会は第2回医療MEMS研究会と兼ねて、「生体モニタリングの最前線」をテーマとして開催し、MEMS及び医療関係の技術者と意見交換が行われました。
海外調査報告会は、MEMS関連の海外調査及び国際標準化の最新状況について国際交流事業の一環として報告するものです。毎年のように北米や欧州を中心に学会等のイベント、海外の大学や研究施設、関連企業の訪問見学の報告を行っています。

6. MEMSセンシング&ネットワークシステム展2018、盛況でビジネスチャンスが拡大
2018年 10月 17日(水) から19日(金)まで幕張メッセで開催された「MEMS センシング&ネットワークシステム展 2018」は、3日間の開催期間を終え、盛況の内に閉幕しました。来場された皆様方に御礼申し上げます。

初日は、展示会場内特設ステージでMEMS協議会フォーラムを10:00から12:30まで開催いたしました。2日目は、国際会議室で研究開発プロジェクト成果報告会を開催いたしました。最終日は、国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム及びスマートセンシング&ネットワーク(SSN)研究会公開シンポジウムが10:00から16:05まで開催致しました。何れのシンポジウムも多くの聴衆が熱心に聞き入っておりました。
会期中の様子は以下を参照ください。
(初日)
http://www.nanomicro.biz/mems/2018/10/mems2018-be33.html
(2日目)
http://www.nanomicro.biz/mems/2018/10/mems2018-9487.html
(3日目)
http://www.nanomicro.biz/mems/2018/10/mems2018-fd87.html

今回ご来場頂きました皆様に御礼申し上げます。

次回は2020年1月29日(水)〜31日(金)に、東京ビッグサイトにおいて、nano tech2020と同時開催を予定しております。
次回もご来場頂けますよう関係者一同お待ちしております。

7. マイクロマシンサミット2018への参加や海外アフィリエート交流など、国際交流事業を活性化
マイクロマシンサミットは、年に1回、世界各国・地域の代表団が集まり、マイクロマシン/ナノテクノロジーに関する課題や展望につき意見交換する場です。日本の提案により平成7年3月に京都で開催されたのが始まりで、以後、各国持ち回りで開催されています。
2018年は5月14日(月)から16日(水)までアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されました。南米での開催は、2014年にブラジル・サンパウロに続く2回目になります。今回のトピックスは、農業や畜産大国のアルゼンチンらしく"Agro-food & Environment. Other related applications and results from new and highly relevant R&D actions"でした。
次回、2019年のマイクロマシンサミットは、中国・西安(Xi’an)で開催されることが決まりました。コーディネータはNorthwestern Polytechnical UniversityのWeizheng Yuan教授です。

8. LbSSプロジェクトも中間(5年のうち3年)に差し掛かり、成果が現実化
本研究開発では、工場等の設備の稼働状況等の把握を目的とするスマートセンサモジュール、高効率MEH(Micro Energy Harvester)などの自立電源、及びスマートセンシングフロントエンド回路を開発し、動的センシング制御可能な無給電のスマートセンサ端末を実現します。さらに、同時に開発する学習型スマートコンセントレータとの連携により、従来の環境発電で収集可能な有価情報量を100倍化することを可能とする学習型スマートセンシングシステムの基盤開発と実証を行います。
現在、学習型スマートセンシングシステムの開発として、有価情報を高めるための自立型センサ端末/学習型センシングアルゴリズムの開発、測定パラメータ可変型スマートセンサ、製造往路セス革新で小型・安価、高効率発電デバイスの開発を行っています。

9. センサ端末同期用原子時計(ULPAC)が世界最高水準の長期安定度を達成
道路インフラモニタリングシステム(RIMS:ROAD Infrastructure Monitoring System)をはじめとするセンサ端末群は、ネットワークを介して時刻同期をすることで、データ取得の正確な時間を把握し、かつ、データ転送の効率化を図っています。もし、その時刻同期を不要とすることが出来れば、ネットワークの構築や運用にかかる負担を大幅に低減することができます。そこで、正確な時を刻む原子時計をセンサ端末に搭載可能なサイズや消費電力、価格にすることが出来るかを解析や試作を通して、長期間安定的に稼働する時計が完成しました。

10. 青柳副理事長、荒川センター長、野村総務担当部長などMMCの中興を担った方々が引退
2018年に開催したMEMS理事会において、2003年MMC専務理事に就任し、2006年の当協議会発足に尽力した前MMC副理事長の青柳桂一氏も退任しました。
また、マイクロマシンセンターを発展させてきた有力メンバーである荒川センター長及び野村総務担当部長が退職致しました。

成果普及部 水島 豊

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2018年10月30日 (火)

Future Technologies from Sapporoで14件の発表を実施

センサ・マイクロマシン分野における日本最大のシンポジウムであるFuture Technologies from Sapporoが2018年10月30日(火)〜11月1日(木)に開催されました。
Future Technologies from Sapporoは、電気学会、応用物理学会、日本機械学会、化学とマイクロ・ナノシステム学会がそれぞれ主催し、相互参加可能な複数のシンポジウムや研究会から構成され、学・協会を超えた討議の場となっています。更に今回は、NEDO インフラ維持管理技術シンポジウムも同時開催されたことから、900名を超える参加者での活気に満ちたイベントとなりました。
なお、先のブログにある第35回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムは、電気学会が主催したシンポジウムとなっています。

マイクロマシンセンター(MMC)及び技術開発プロジェクトであるRIMS(Road Infrastructure Monitoring System)とUCoMS(Utility Infrastructure Core Monitoring System)からは、基調講演やレビューを含め表1に示す14件の発表を行いました。

[画像:1a_2]
基調講演では、予防保全を前提としたインフラの定量的な診断手法が話題となり、RIMSでの振動センシングアプローチの成果、特に橋梁床版での内部損傷の診断を中心として講演が展開されました。
レビューでは、Society 5.0を実現するためには、複数のセンサの統合化・小型化や、触覚をはじめとした新たなセンサの開発などやることがたくさんあり、MEMS技術が今後益々重要になることが述べられました。

シンポジウム全体を通しては、IoTの進展に伴ってか、研究にとどまらず、サービスのデザインまで一気通貫でといった大きな流れがあったように感じました。そういった流れの中で、実用化が近い我々の技術を実フィールドでの実証結果を含めて提示することで、多くの参加者の記憶に残る成果のPRができたのではないかと捉えています。また、電気、物理、機械、化学といったさまざまなバックボーンを有する研究者との討議(写真1)は非常に有意義でありました。
発表した新規開発センサやモニタリングシステムの会場での評価は良好でした。このことを踏まえ、社会実装に向けた取り組みを加速します。

[画像:1a_5] (技術研究組合NMEMS技術研究機構 中嶋 正臣)

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2018年10月18日 (木)

MEMSセンシング&ネットワーク展2018 2日目

本日2日目も初日同様、展示会場は、IoTに不可欠な技術分野の関心が高く、多くの来場者にあふれ活気に満ちた会場となりました。

本日は、研究開発プロジェクトの成果報告会を国際会議室302で催し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や国から受託し、研究開発を進めているプロジェクトについて、各プロジェクトの責任者から報告が行われ、聴衆者は熱心に聞き入っていました。

成果発表を行った講師の方々です。


開会挨拶を行う長谷川専務理事


RIMSの成果発表を行う 東京大学 下山教授


ULPACの成果発表を行う 産総研 柳町主任研究員


UCoMSの成果発表を行う 東京大学 伊藤教授


アニーリングマシンの成果発表を行う 日立製作所 山岡主任研究員


LbSSの成果発表を行う 東京大学 藤田教授


LbSSの成果発表を行う 日立製作所 高浦主管研究員


SSI国際標準化の成果発表を行うMMC 中嶋担当部長
成果普及部 水島 豊

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2018年1月 5日 (金)

「新年のご挨拶」

新年あけましておめでとうございます。

本年はSociety5.0の実現を世界に打ち出していくための新たな産業・社会の在り方として、「コネクテッド・インダストリーズ」に大きな注目が集るとされています。特に、製造現場、自動走行、健康・医療・介護等の現実の「リアルデータ」を巡る競争が激しくなると予想されていますが、その「リアルデータ」を収集する最前線にMEMSを中心とする多様なセンサが位置しています。従いまして、ナノ・マイクロ技術分野における研究開発や普及促進等を長年担ってきた私どもマイクロマシンセンターの責任はさらに重くなっていくものと考えております。

仏のヨール社によれば、世界のMEMS市場は消費者用や自動車用がけん引し、2017年の132億ドルから2022年には254億ドルと年率14%で伸びるとされています。MEMSデバイスとしては、スマホの4G/5G 化の進展によりMEMSフィルタの伸びが大きく、従来からの慣性センサ、圧力センサ、ジャイロなどを凌駕していくと見られます。

このような中、当センターでは2000年代に注力したMEMS技術そのものの研究開発から、2010年代にはセンサネットワーク技術にシフトし、現在は道路やライフラインのインフラモニタリングに加えて、ファクトリやプラントのスマートセンシングの研究開発に注力しています。そして、昨年は経産省・NEDOがコネクテッド・インダストリーズの重点分野として推しているロボティクスや自動走行の鍵となるAI融合高精度物体認識システムの研究開発に着手しました。

また、それらの研究開発を支えるMEMS試作ファンドリとして、7年前に開設したつくばの「マイクロナノオープンイノベーションセンター(MNOIC)」も今や中小・ベンチャーを含む40社以上からの研究や工程の受託により、フル稼働の状況にあります。さらに設備整備や技術向上に努めて、我が国のMEMS開発需要に応えてまいります。

そして、上述の成果などを公開する場として、昨年、MEMSセンシング&ネットワークシステム展を刷新して、初めてCEATECと同時開催とし、5万人を超える来場者の方々にお出でいただくことができました。本年はさらにCEATECやAll about Photonics展とのシナジー効果を高め、IoTシステム、さらにはコネクテッド・インダストリーズの最先端技術展としてのプレゼンスを高めてまいります。

当センターとしましては、本年もMEMS・スマートセンシング技術の開発や普及に真摯に取り組み、我が国のコネクテッド・インダストリーズの推進に微力ながらも貢献してまいりますので、引き続きご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

皆様方には以下の10大ニュースをご覧いただき、このような私どもの活動状況をご賢察いただければ幸いです。

2018年1月 5日 (金) 情報サービス, MEMSビジネス展, 国際標準化, 講習会・先端技術交流会, 国際交流, 活動全般, 人材育成事業, MNOIC/TIA, Pj RIMS研究開発, Pj UCOMS研究開発, SSN研究会, Pj LbSS/IoT, Pj 原子時計ULPAC, Pj SII国際標準 | 固定リンク | コメント (0)
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2017年10月 6日 (金)

「MEMS センシング&ネットワークシステム展 2017」最終日(3日)を迎える



   盛況開催中の「MEMS センシング&ネットワークシステム展 2017」は本日、最終日3日目を迎えました。
   昨日2日目も初日同様、展示会場は、IoTに不可欠な技術分野ということで来場者からも関心が高く、例年にも増して多くの来場者にあふれた活気に満ちた会場風景となりました。

   本日は、国際マイクロマシン・ナノシンポジウムを開催いたします。

最終日もよろしくお願い致します。

  昨日開催した研究開発プロジェクト成果報告会では、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や国から受託し、研究開発を進めているプロジェクトについて、各プロジェクトの責任者から報告がなされ、聴衆者が熱心に聞き入っていました。


司会・進行を行う長谷川専務理事


特別講演を行う 経済産業省 徳増伸二参事官

LbSSの成果発表を行う 東大 藤田教授


RIMSの成果発表を行う 東大 下山教授


ULPACの成果発表を行う 産総研 柳町主任研究員


UCoMSの成果発表を行う 東大 伊藤教授


AIRsの研究開発を発表する 東大 下山教授


講評を行う NEDO 弓取ロボット・AI部長

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2017年10月 5日 (木)

「MEMS センシング&ネットワークシステム展 2017」2日目を迎える

   開催中の「MEMS センシング&ネットワークシステム展 2017」の1日目の様子をお知らせします。まず、展示会場ですが、IoTに不可欠な技術分野ということで来場者からも関心が高く、CEATECからの来場者も多く活気に満ちた会場風景となりました。

   本日は、研究開発プロジェクト成果報告会を開催します。プログラムは、以下のとおりです。本日もご来場をお待ちしております。

   昨日開催しましたMEMS協議会フォーラムには、多くの参加者があり盛況の内に終了しました。                   


開会挨拶 MMC青柳副理事長


MMC調査研究・標準部長 大中道崇浩


MNOIC開発センター長 荒川雅夫


会場風景


立命館大学理工学部 教授 小西 聡


MMC産業交流部長 今本浩史

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2017年8月 9日 (水)

MEMSセンシング&ネットワークシステム展の開催準備進む(10月4日-6日)

MEMS関連の技術・製品・アプリケーションを一堂に展示する「MEMSセンシング&ネットワークシステム展2017」の開催準備が進んでいます。

名称:MEMSセンシング&ネットワークシステム展2017
-IoTシステムの最先端技術展-
会期:2017年10月4日(水)〜6日(金)
会場:幕張メッセ 国際展示場ホール7、国際会議場会議室302
同時開催:InterOpto/LaserTech/BioOpto Japan/LEDJAPAN/
CEATEC JAPAN 2017
URL:http://www.mems-sensing-network.com/

開催内容を順次ご紹介しますが、今回は「研究開発プロジェクト成果報告会」のプログラムをお伝えします。

名称:研究開発プロジェクト成果報告会
開催日時:2017年10月5日(木)10:30-16:10(昼休み1時間を含む)
趣旨:工場の操業状況や道路インフラ構造の健全性などを確認するために、センサをいたるところに配置し、無線ネットワークで測定データを集めるIoT(Internet of Things)が注目されています。本セミナーでは、NEDOや国から受託し、研究開発を進めているプロジェクトについて報告します。

オープニング 発表者
10:35-
11:15
特別講演
(仮)"Connected Industries"に向けた我が国製造業の課題と取組
経済産業省
参事官
徳増 伸二
第一部
11:15-
12:15
超高効率データ抽出機能を有する学習型スマートセンシングシステム(LbSS:Learning based Smart Sensing System)の研究開発 東京大学教 藤田 博之
12:15-
13:15
昼休み
第二部
13:15-
14:15
道路インフラの統合的な常時監視を実現するモニタリングシステムの研究開発成果発表 東京大学教授
下山 勲
14:15-
14:45
センサ端末同期用原子時計(ULPAC:Ultra-Low Power Atomic Clock)の研究開発成果発表 産総研
柳町 真也
14:45-
15:00
休憩
第三部
15:00-
15:50
ライフラインコアモニタリングシステムの研究開発成果発表 東京大学教授
伊藤 寿浩
第四部
15:50-
16:10
空間移動時のAI融合高精度物体認識システムの研究開発 東京大学教授
下山 勲


成果については展示会場ブースにおいても展示・説明を行っておりますので、是非お立ち寄りください。
                   <成果普及部 水島 豊>

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2016年7月13日 (水)

MEMSセンシング&ネットワークシステム展の開催準備進む(9月14日-16日)

MEMS関連の技術・製品・アプリケーションを一堂に展示する「MEMSセンシング&ネットワークシステム展」の開催準備が進んでいます。

名称:MEMSセンシング&ネットワークシステム展
会期:2016年9月14日(水)〜16日(金)
会場:パシフィコ横浜

同時開催:InterOpto/LaserTech/BioOpto Japan/LED JAPAN
URL:http://www.mems-sensing-network.com/

開催内容を順次ご紹介しますが、今回は「研究開発プロジェクト成果報告会」のプログラムをお伝えします。

名称:研究開発プロジェクト成果報告会
開催日時:2016年9月15日(木)11:00-14:25
(昼休み1時間を含む)
趣旨:
様々な社会課題解決のツールとして、センサーを活用したモニタリングシステムに期待が高まっています。本セミナーでは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や国から受託し、研究開発を進めているプロジェクトについて報告します。

第一部  発表者
11:00-
11:30 道路インフラの統合的な常時監視を実現するモニタリングシステムの研究開発
スーパーアコースティックセンサによる橋梁センシングシステム、フレキシブル面パターンセンサによる橋梁センシングシステム、道路付帯構造物傾斜センシングシステム、法面変位センシングシステム等について 東京大学教授
下山 勲
11:30-
12:00 ライフライン系都市インフラのモニタリングシステムの研究開発
公共的な施設のエネルギー供給管理システム等のライフラインのコアを対象に、無線センサネットワークを構築して、異常検知・交換時期の予測を目指して 東京大学教授
伊藤 寿浩
12:00-13:00 昼休み  
第二部   
13:00-
13:20 トリリオンセンサ社会を支える高効率MEMS振動発電デバイスの先導研究
直径20mm程度の一円玉サイズの面積で発電効率を従来比2桁以上に飛躍的に高めた10mW級の振動発電素子を実現するための設計・製作・評価技術について 東京大学教授
年吉 洋
13:20-
13:40 「完全自動化」自動車に不可欠な自車位置や周囲環境の革新認識システムの先導研究
1分子慣性ジャイロ:自車位置を常に厳密に把握する技術、2分光イメージャ:周辺環境を常に正確に把握する技術、3高精度認識アルゴリズム技術について 東京大学教授
下山 勲
13:40-
14:00 モニタリングシステムの構築・運用の革新を目指すセンサ端末同期用原子時計の研究開発
産総研
柳町 真也
14:00-
14:20 牛の受胎率向上と疾病予防のためのウェアラブル生体センシング技術の研究開
農水省
新井 鐘蔵
成果については展示会ブースにおいても展示・説明を行っておりますので、お立ち寄りください。
<成果普及部 内田和義>

2016年7月13日 (水) MEMSビジネス展, Pj RIMS研究開発, Pj 畜産センサー, Pj エネ環先導 MEH, Pj エネ環先導 IRiS, Pj 国プロ全般, Pj UCOMS研究開発 | 固定リンク | コメント (0)
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2016年5月16日 (月)

研究開発プロジェクト(RIMS、UCoMS)の活動報告

MMC/NMEMS組合が推進している研究開発プロジェクトにつき、平成27年度活動成果を報告します。

1.道路インフラモニタリングシステム(RIMS)
本プロジェクトは2014年7月より活動を開始し、2年目を終えました。
本研究開発では、従来の点検技術を補完し、無線センサネットワークを活用して道路インフラの状態を常時・継続的・網羅的に把握することを可能とする道路インフラモニタリングシステムの開発として、高速道路の橋梁、道路付帯物、法面等を対象にして、以下の成果を得ることができました。
(1)道路インフラ状態モニタリング用センサ端末及びモニタリングシステムの研究開発
(1-1) 橋梁センシングシステムの開発
(1-1-1) スーパーアコースティックセンサによる橋梁センシングシステムの開発

MEMS スーパーアコースティックセンサデバイスの基本構造を決定し、10mm x 10mm x 10mmのプロトタイプのセンサを試作しました。また、省電力システム設計を完了し、稼働時の消費電力が約1.1Wとなることを確認しました。さらに、目に見えない内部損傷の位置を的確に捉えられる三次元AEトモグラフィ法を確立しました。
(1-1-2)フレキシブル面パターンセンサによる橋梁センシングシステムの開発
極薄シリコンひずみセンサを作製するプロセスを確立し、長さ5mm、幅1mm、厚さ3umの極薄ひずみセンサアレイを、25個フレキシブル基板上にアレイ化した面パターンセンサプロトタイプを試作し、1x10-6の感度を確認しました。耐候性保護フィルムを試作し、熱ストレスに対して10年以上の耐久性を持つことを示しました。
(1-2)道路付帯構造物傾斜センシングシステムの開発
MEMSセンサデバイスとして、目標の出力安定性0.855[gal](=0.05[deg]相当)以下となる0.69[gal](=0.04[deg])の安定性を確認しました。また、無線モジュールを試作し、無線通信距離が30m以上であることを確認しました。さらに、傾斜マルチセンサ端末の回路設計を完了し、目標の3.5mW(平均)以下の2.9mW(平均)を得ました。
(1-3)法面変位センシングシステムの開発
無線メッシュネットワークに関して最適方式の実装を完了し、想定通りの動作をすることを確認しました。さらに、実証実験候補場所の植生による減衰等を考慮した詳細設計を完了し、1時間に4mm以上の変位を検出可能な見込みを得ました。
(2)道路インフラ状態モニタリング用センサシステム共通基盤技術の研究開発
(2-1)無線通信ネットワーク共通プラットフォームの開発

各社のセンサとの屋内での接続検証が完了しました。また、受信モジュールの遠隔管理による変更の確認が完了しました。さらに、メッシュネットワーク機能を実装し、目標とした3台までのホップ通信機能を確認しました。
(2-2)高耐久性パッケージング技術の開発
複数のアンテナを内蔵するLTCC基板で、920MHzの無指向放射パターン基板設計を確立しました。またLTCC基板と透光性セラミックスのレーザ局所加熱による低熱(約40°C)接合、耐腐食性シートフィルム積層プロセス、コンクリートや鋼板に適合する粘接着シートを開発しました。さらに、耐久性加速試験により、封止特特を確認しました。
(3)道路インフラ状態モニタリング用センサシステムの実証及び評価研究
RIMSセンサ情報との連携、高速道路会社データベースとの連携機能等を備えたPilot-RIMSを開発しました。また、各フィールドに適した実証場所の候補を1,2件に絞り込みました。
(4)センサ端末同期用原子時計の研究開発
ガスセル内圧力変動に起因する基準周波数変動予測モデルを構築し、ガスセル試作によりモデルの有用性を確認しました。また、Cs・Rb併用ガスセルの温度特性評価から目的の時刻同期精度を達成できる見通しを得ました。ガスセル温度制御での消費電力を10mW以下とする設計指針を得ました。

2.ライフラインコアモニタリングシステム(UCoMS)
本プロジェクトは2014年7月より活動を開始し、2年目を終えました。
マイクロマシンセンターが担当している「コアモニタリング用 AlN圧電デバイスのウエハレベルパッケージ技術の開発」では以下の成果を得ることができました。
AlN圧電デバイス量産試作プロセス技術開発では,昨年度開発したAlN圧電デバイスのオールドライプロセスを用いたAlN圧電カンチレバーの8インチウエハ試作を進め、産総研へ良品サンプルを提供し、振動発電特性を確認した。AlN圧電薄膜、Pt電極薄膜、それぞれのウエハ内の内部応力の分布を制御する成膜技術の開発を行い、薄膜を積層したカンチレバー構造のウエハ面内の反り量の制御も可能とないました。これらの結果に基づいて、AlN圧電デバイス(振動検出センサ素子、発電素子、センサ素子)試作を実施し、良好に動作するカンチレバーデバイスが得られることを確認しました。これにより基本的なAlN圧電デバイス量産試作プロセス技術の開発を完了しました。発電性能を向上させるScAlN薄膜形成を行うため、8インチウエハ対応スパッタ装置導入を行い、膜厚の均一性等基本性能の確認を行いました。
ウエハレベルパッケージ技術開発は、昨年度、有望な接合方法及び構造材料として抽出したAu-Au活性化接合技術の工程条件の最適化を行い、200°Cの低温でも約100MPaと非常に高い接合強度が得られることを確認しました。さらに封止構造TEGによる気密封止評価を行い、JIS合格判定基準よりも小さなリーク速度であることが確認され、封止特性も良好であることが分かりました。
これらの結果から、P型端末0次試作用AlN圧電デバイス向けのパッケージ構造としてAu-Au活性化接合による気密封止および貫通構造による取り出し電極を配置したパッケージを設計・試作を行い、P型端末0次試作を行うチームに提供しました。

両プロジェクトは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究業務として実施しております。


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2015年4月23日 (木)

ナノ・マイクロビジネス展2015、2日目盛況に終了

開催中のナノ・マイクロビジネス展2015の2日目の模様をお知らせします。

まず、展示会場ですが、初日に比較して来場者が多く、活気にあふれた会場風景となりました。

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また、本日はセミナー会場において、社会課題対応システム関連プロジェクトの成果報告会が開催され、立ち見を含む満員の参加者となり、みなさん熱心に受講されておりました。



セッション1 グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト成果報告会

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セッション2 第一回ライフラインコアモニタリングプロジェクト成果報告会

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セッション3 第一回道路インフラモニタリングプロジェクト成果報告会

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本日は来場者が多く、どのブースでも熱心に質疑応答がなされておりました。

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最終日の明日、24日(金)は、TIA N-MEMSシンポジウム/MEMS協議会フォーラムが午後、開催されます。

多数の皆様のご参加をお待ちしています。


2015年4月23日 (木) MEMSビジネス展, Pj GSNプロジェクト, Pj RIMS研究開発, Pj UCOMS研究開発 | 固定リンク | コメント (0)
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