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2025年4月18日 (金)
2024年度海外調査報告会を盛況に開催
2024年度MEMS協議会海外調査報告会を3月26日(水)にハイブリッドで開催し、オンライン175名を含む213名の方にご参加頂きました(写真1)。このイベントはマイクロマシンセンター/MEMS協議会(MIF)が行っているMEMS関連の海外調査及び国際標準化の最新状況について国際交流事業の一環として報告するもので、新型コロナの影響で4年間休止しておりましたが、昨年からハイブリッドで再開いたしました。
今回は世界のタイミングデバイスの動向について造詣の深いPNT Technologiesの山下雅樹氏の特別講演「タイミングデバイスの世界動向」を含み、以下のプログラムで行いました。
15:05〜15:35「タイミングデバイスの世界動向」
15:35〜16:30「2024年度国際会議報告」
16:30〜16:45「マイクロマシンサミット2024
16:45〜17:05 「標準化国際会議報告」 (MMC 藤澤大介)
17:05〜17:15 「その他:海外機関との交流活動」(MMC 武田宗久)
17:30〜18:30 参加者交流会
写真1 会場の様子
はじめにMEMS協議会事務局長で専務理事の長谷川英一からの主催者挨拶を行い、そのあと、PNT Technologiesの山下雅樹氏から「タイミングデバイスの世界動向」と題して特別講演をいただきました(写真2)。MEMSタイミングデバイスとして世界を席巻しているSiTimeの構造や特性を含めた興味深い話を伺うことができました。
次に、MMCの藤澤調査研究・標準部長から2024年1月21日〜25日に米国のオースティンで開催されましたIEEE MEMS2024と2024年6月23日〜26日にシンガポールで開催されましたAPCOT2024(The 11th Asia-Pacific Conference of Transducers and Micro-Nano Technology)の分析結果及び2025年1月19日〜23日に台湾の高雄で開催されましたIEEE MEMS2025の速報についても紹介いたしました(写真3)。
写真2 PNT Technologies 山下氏のプレゼンの様子
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写真3 MMC藤澤のプレゼンの様子
続いて、MMCの国際交流担当部長の武田宗久から2024年10月7日〜9日にカナダのケベック州ブロモンで開催されましたSEMI MSEC (MEMS & Sensors Executive Congress)2024、2024年4月17日〜18日に両国で開催されましたMEF (MEMS Engineer Forum)2024、2024年9月18日〜21日に中国の成都で開催されましたJCK(Japan-Chine-Korwea) MEMS/NEMS2024及び2024年5月26〜29日にオーストラリアのゴールドコーストで開催されましたマイクロマシンサミット2024の報告を行いました(写真4)。
写真4 武田からの報告の様子
マイクロマシンサミット2024は日本からはチーフデリゲイトの東京大学の伊藤寿浩教授とマイクロマシンセンターの国際交流担当の武田の2名が出席しました。今回は直前のキャンセルが4カ国あり、ヨーロッパ4カ国+1地区(ドイツ、ポーランド、ルーマニア、UK、イベリア地区)、アジア3カ国(シンガポール、中国、日本)以外はカナダとオーストラリアの10地域に留まりました。今回のテーマは「Quantum semiconductor microtechnologies: novelty and re-emergence」でした。各国からのカントリレビューと18件の一般講演が行われました。2025年のサミットはカナダのモントリオールで2025年6月2日〜5日に「The Intersection of Micromachines and IoT」というテーマで開催されます。
最後にMMCの武田から海外機関との交流活動として、以下の3件の報告が行われました。MMCは2に示すように、IOTSWV25のアンバサダーなっておりますので、MEMS協議会の会員様には参加費の割引特典がございます。
報告会の終了後には会場参加者で意見交換会も実施し、活発な意見交換が行われました。
今回はオンラインを含め213名という多数の参加を得て、盛況のうちに終了いたしました。
来年以降も、海外報告会でMEMS分野における海外の最新動向をご報告いたしますので、ご期待ください。
最後のこの場を借りまして、今後のMEMS協議会への積極的なご参加を引き続きお願いしたいと存じます。
(MEMS協議会 国際交流担当部長 武田 宗久)
2025年4月18日 (金) 国際標準化, 国際交流, 産業・技術動向 | 固定リンク
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2025年4月 4日 (金)
第3回MEMS事業者連携委員会開催報告 (2025年3月12日)
今年度第3回MEMS事業者連携委員会(委員長:東京大学年吉洋教授)を、オンラインで50名程の事業者や大学の先生方のご参加を得て、2025年3月12日に開催いたしました。
まず年吉委員長から、現在半導体設計者不足に対する教育の課題が浮き彫りになっており、MEMSも同様であり、これを克服するためにも日本のMEMS産業を盛り上げる議論を行っていきたい、とのお話があり、また経済産業省商務情報政策局情報産業課の加藤公彦課長補佐様から、経済安全保障の観点からも国内MEMS産業の重要性について伺っているが、研究開発や人材の問題なども含め、国内のMEMS産業の発展に向けた努力を期待するとのお話もありました。
次に本日の検討課題である「研究開発」と「MEMS戦略の策定」の現在の状況を事務局から説明を行い、その後議論が行われました。
研究開発については、別途MMCで推進してきた2035年の未来社会に向けたMEMSセンシングデバイスに関する調査報告(NEDO委託)での研究開発の方向性について、事務局からの報告に対して当委員会でも賛同が得られるとともに、MEMS単体と言うよりAIやソフトウェアの連携により注意を向けることや、MEMSと言う基幹技術をきちん維持してニーズがあったときにすぐに応えられる体制を築いておくことなどの重要性が語られました。
MEMS戦略の策定については、残念ながら2023年11月の経済産業省の「半導体・デジタル戦略」を最後にMEMSについての記述がされなくなってしまっているところ、MEMSは半導体の一部であって世界各国ともMEMSを半導体と同様に支援していることから、当委員会でも引き続きMEMSを我が国経済安全保障の枠組みに加えていただけるよう、議論を継続していくための方策等について様々な意見が交わされました。2025年度もそれに向けて本委員会での検討を継続していくこととなりました。
次回開催は2025年6月頃を計画します。
なお、この「MEMS事業者連携委員会」は、MEMSに関する事業や研究を行われている事業者や、大学・公的研究機関の方々には、広く門戸を開放しておりますので、ご関心のある向きは、これからのご参加を歓迎いたします。
委員会への参加には委員やオブザーバ等への登録が必要ですので、下記事務局の方にお問合せをいただければと思います。また当センターホームページからも登録可能です。
★MEMS事業者連携委員会ホームページ
https://www.mmc.or.jp/mbcc/index.html
★MEMS事業者連携員会事務局
メールアドレス
(MEMS事業者連携委員会事務局 八嶋 昇)
第43回マイクロナノ先端技術交流会 「MEMSの新たなアプリケーションと新たなプロセス技術」 開催報告(2025年3月10日)
2025年3月10日(月)13:55 – 16:00に、第43回マイクロナノ先端技術交流会をオンラインにて開催しました。
今回の先端技術交流会は、「MEMSの新たなアプリケーションと新たなプロセス技術」をテーマに、東京大学生産技術研究所 人間・社会系部門、インタースペース研究センター 豊田啓介特任教授、株式会社KOKUSAI ELECTRIC プロセス開発本部 第四プロセス開発部 鋪田嚴様にご講演頂きました。産業界や大学から計135名の参加申込があり大盛況でした。
最初の東京大学 豊田先生からは、「マルチエージェントネットワーク基盤としての建築環境およびコモングラウンドの可能性」についてご講演いただきました。
内容は、都市や建築物の3D空間データと人、モノ、動物、モビリティ、ロボット、環境等のリアルタイムのセンサデータを統合し、空間に設置されたセンサから集約した空間・位置・周辺の動きのデジタル情報を必要とする人やロボット等に返すことによって、現実とデジタル空間をつなぐコモングランド(共通基盤)の構築について、具体な利用例や先生の実証実験場(大阪万博)での取組みについてご紹介頂きました。
続いてKOKUSAI ELECTRIC 鋪田様からは、「MEMSデバイス適用へ向けた極厚膜LPCVD Poly-Si膜の基礎評価」について、ご講演頂きました。
内容は、MEMSの慣性センサの製造で欠かせない、厚膜Epi-Poly-Siプロセスの欠点である枚葉処理による生産効率の低さを解決するため、バッチ処理可能なLP-CVD Poly-Siの開発を進め、連続的に成長する結晶の均一化のために、一定膜厚毎に薄い阻害層(ILIS:Inhibition Layer Inserted Structure)を形成することで、低膜ストレス(-6.5MPa)かつ低ストレス勾配(-0.65MPa/μm)な特性を25μmの厚さで実現し、これにより、Epi-Poly-Siに代わる新たなMEMS材料として期待されるというものでした。
最後に、今回も前回と同様に、多くの方々にご参加頂けるように、オンラインによる開催を行いました。色々とご不便をお掛けすることもありましたが、ご講演いただいた先生をはじめ、多くの方々にご参加いただき、厚く感謝を申し上げます。
(産業交流部 逆水登志夫)
2025年4月 4日 (金) 講習会・先端技術交流会 | 固定リンク
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マイクロマシンセンター 令和7年度事業計画について
令和7年度事業において一般財団法人マイクロマシンセンターは、Society5.0の実現やDX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)の推進に不可欠なマイクロマシン/MEMS分野及びスマートセンシング分野(以下、「マイクロマシン/MEMS分野等」という。)の一層の発展を支援するため、非営利セクターとしての利点を活かしながら、以下のとおり、基盤技術の研究開発、事業環境整備及び普及促進のための取組みを一層強化していきます。
1. MEMS協議会事業では、まず、一昨年度に設置したMEMS事業者連携委員会において、引き続きMEMS事業者の抱える課題等を分析し、競争力を高めていくための方策の検討を行い、政策提言活動を行います。
また、MEMS分野におけるオープンイノベーション実践の我が国最大の拠点となったMNOIC(マイクロナノオープンイノベーションセンター)について、広範なユーザーからの多様な要望に応えていくことを目指して、更なる体制整備や活動強化に努めます。
その他に、スマートセンシング&ネットワーク(SSN)研究会においては、これまで実施してきたWG活動から、複数のナショナルプロジェクトが生まれるなど、一定の成果を上げてきましたが、本年度も産業技術力強化のためのプロジェクト提案を目指して研究会活動を推進します。
3. その他、マイクロマシン/MEMS分野等の国内外の技術動向や産業動向の調査をはじめとする調査研究、MEMSセンシング&ネットワークシステム展の開催なども含めた内外関係機関との交流・協力、標準化の推進など、これまで当センターが推進してきた諸活動も引き続き拡充強化しつつ実施していきます。
また、これらの活動の広報や成果発信のために、インターネット上でのホームページ、ブログ及び月例ニュース(MICRONANO Monthly)など多様な媒体を活用した情報発信・情報公開に努めます。
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