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Dc 図はDCモータの基本的特性図。
整流子永久磁石界磁モータの特性は、率直にモータの原理を表現している。
アナログエンジニアは同種モータ2個とシャフトを接続するジョイントがあれば、この特性を自分の工作品を付加して定量的に取得できる。
同じ方法でパルスモータの特性も測定できる。
トルク-回転数のグラフと、トルク-電流のグラフが基本である。
無負荷定常状態でも電流が流れる。この時の電力と回転数から、無負荷時の摩擦トルクを知ることが出来る。模型用の安物のモータでは、出力に対してかなり大きい割合を占めるが、サーボ用のDCモータだと相対的に小さい。
DCモータは定常状態では、起動電流に比べ数分の1程度の小さな電流値になるような負荷トルクで運転される。しかし、起動時には、モータをロックした時の大きな電流が流れ、かつ、最大トルクを発生する。
起動トルクを長時間にわたって発生するような条件、たとえば、大きな慣性をもつ負荷を許容するとは限らない。
界磁の減磁を無視すれば、起動電流は印加電圧と電気子の等価抵抗で決まる。
電圧は回転数、電流は発生トルクに基本的に対応する。あとは、電気子の抵抗分で理想特性から外れていく。
他のDCモータも、同様の手段で特性を判り易く把握できる。その出発点が掲載図の特性グラフである。
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東京電力が10%を超える値上げを図ろうとしている。発電原価の算定基準年度は3-4年前との報道がある。
その後の無駄を省いた試算では少なくともない。原発事故は自らの怠慢から生じたものだから、それは算定に入れるべきではないだろう。
電力高騰による企業の海外進出の加速が懸念されているとの話もあるが、その前に、なぜ日本の電力が高いのか検証の必要があるだろう。進出先の電力価格と比較してみるがよいだろう。どこかに無駄、交渉力の欠如、エネルギー政策の無策があるはずだ。
都合のよい計算ばかりするから、誰も信用しなくなる。
原子力の議論も同様だ。
推進する側は謙虚に、リスクを高く見積もった計算をすべきである。意図的に低くリスクを見積もるから、反対派は逆に固くなりなれる側面もある。世論も味方しないだろう。
こんな計算で値上げをするような企業・官庁には原子力の安全を担保する能力はないと言わざるを得ない。
そして、さらに、高速炉FBRによるプルトニウム燃料の増産。その前にやるべきは、最終地層処分の問題だ。国有地以外に受け入れる場所はなく、また、何10万年もの間安定な地層は日本に本当にあるのか疑問だ。あったとしても、極めて長い期間、きちんとした管理が必要だ。まだ実現できていない事柄の一つだが、少なくともこれ以上の金額は必要だの算定はできるだろうが、その数値が発電原価に織り込まれているかどうか判らない。
推進派も反対派も自己の論理だけ並べ立てるから、不毛の議論を招く。
リスクと謙虚に向き合う。そして重大な結果を招く要因には最大限の安全策を講じる。これはアナログエンジニアの設計哲学でもある。結果的に安価なものとなる。
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交流(正弦波)を整流し、コンデンサで平滑するとすると理想的には√2倍のDC電圧が得られる。
しかし、現実の電子回路では、良い設計をしても、√2=1.41413・・・ではなく、実効値の1.3倍程度の電圧しか得られない。そして商用電源を直接整流すると、なにもしなければ電源スイッチを入れた瞬間に、100A以上の大きな電流(突入電流)が流れる。
市販のスイッチング電源やACアダプタでは、コンデンサを充電するための突入電源を抑制するために、電源スイッチを入れる際に、抵抗などを挿入しこの電流を抑制している。
コンデンサの容量が大きいと突入電流の時間が長くなるので、特別な仕様のコンデンサを使い、リプル電圧を数V程度まで許容する設計が一般的である。電子回路用整流平滑回路では、1次側はAC100V、2次側は数Vから10数Vの電圧となる変圧器を多く利用する。
この結果、整流平滑回路は、ダイオードと抵抗が直列に入り、しかも、ダイオードの順電圧が無視できなくなる。したがって、この回路は非線形になり解析的には普通解けない。設計できない。
従来はO.H.Schedeによる設計図表(知る人ぞ知る)は使われたが、この図表は、整流後の平均電圧とリプル電圧しか示されていないので、電子回路に必要な整流後のDC電圧の谷電圧を直接には求められない。
アナログエンジニアは、1992年に"電子回路用整流平滑回路の改良設計図表"平成4電学関西連大C832で電圧の谷を求める設計図表を発表している。
同時に、順電圧を一定としたモデルで、電子回路で良く使われる回路定数範囲で、多くの事例について数値計算を行い、数値実験式を求めた。
その結果の一部は、例えば、10数VDCを出力するトランスなら、望むDC電圧とほぼ同じ実効値の変圧器が必要だという結論がでる。また、全波整流平滑に必要なコンデンサの値は、ピーク検波の場合に比べ、同じリプル電圧を得るには、ピーク検波モデルの1/2容量で済むことも示した。
実用レベルでの電子回路用電源の設計は、変圧器の取引条件、公称電圧の意味まで熟知していなければ、大抵電圧不足となる。
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アナログエンジニアは小中の出前理科教育には参加していない。
実務者による小中学校で見せる、作る授業では、身の回りにあふれている安価で高機能な製品(ゲーム機も含めて)以上のデモあるいは作ることが出来ないからである。
しかも、子供たちは、作ることはあまりしないが、使うことに対しては大人にも負けない機器の操作能力をもつ子たちも多く存在する。そして、メーカーはその中身を直接見せることはあまり多くない。しかも、昔に比べ価格はそんなに上がっていない。安くなっているものも少なからずある。
豊かな時代の教育は変わらなければならない。自分の目でさまざまな自然現象や物を動かす原理を知るまでの道のりは遠い。
そのギャップを埋める教育とは、どんなものだろう。
私の時代には、自作できれば、そこそこ使える器具が作れた。そして、種々出会う自然現象や身の周りの装置の動作原理を垣間見ることが出来た。今は、相当な知識と訓練を施さなければ、物つくりの世界は見えない。
勉強して見える世界は、身の回りのデジタル機器までは簡単には届かない。
高校でも同じである。特に、工学の基礎となる物理は厳しい。高校数学を活用できて、初めて物理を暗記モノとしてではなく、系統だった科目となる。きちんと理解し、微分・積分の概念を使えば、ほとんど公式を覚える必要もない。高校物理で最初に習う質点系の力学も公式のオンパレードだ。これでは、使うべき式の選択が出来ない。多くの高校生がこの段階で物理苦手となる。電気・電子の基礎となる章まではなかなか届かない。
PCが普及した現在、誰でも、ふた昔前の大型計算機並みの数値計算能力を利用することが出来る。そこで、必要なのは、高校理科の正確な理解である。誰もがその能力を身につけられるとは私は思っていない。
私は気晴らしに単純作業を延々とやることもあり、そして、案外楽しくやっている。人には適性・能力・興味の対象は大きく異なる。義務教育で最低限の生活能力を教える必要があるが、それ以降は有料で多様化した教育があってもいいと思う。
職人の方で素晴らしいノウハウをお持ちの方も多く知っている。何も苦しんで、大学に行く必要はないだろう。
時代は変わった。大きく変わった。しかし、教える教科書はその時代の変化よりも大きく遅れている。大学の学部も似たような部分がある。
この頃、その元凶らしきものが見えてきた。
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出会う人、去っていく人、どの方もそれで良い。次はないかも知れない出会いを大事にしたいものだ。また、夫婦といえども、同じ日は巡ってこない。一瞬の時間を大切にすることは、実質的な時間を長く有効に使うことでもある。
技術的課題を確認できる機会も、また、そう多くはない。
アナログエンジニアは、多くの技術的課題を当事者として、また、第三者として、自分の公表した専門分野以外にも多くの工学を見てきた。
数少ない2度と出会わない実務としての工学は実に鮮烈である。
批判する前に、自分ならこうする、これはやらない。この技術はどこが勝負どころであるか見抜くことが出来れば、嘘と真を区分けできる。
自分の力で、自分の見た技術世界を第三者的に評価して、初めて、技術の光と影を見ることが出来る。
そのためには、系統的な勉強は不可欠だ。インターネットは便利だが、発信者の出したい情報しか入ってこない。影の部分はまず発信されない。
よい専門書との出会いも一期一会であろう。きちんと系統的に学び基礎力を養うには、書物=本で学ばなければ実現しない、体得できない。私は同種の専門書を一度に3冊買うことが多い。異なる立場から異なるレベルで書かれた本を同時に読む。
著者が身を削って伝える努力した本は貴重だが、次に出会えるとは限らない。そんな本との出会いも、また、一期一会である。
今を大切にしなければ、真に生きていることにはならない。今を充実させ、的確な判断をするには、本による系統的な学習が不可欠だろう。
刹那の答えを追い求めても、その答えは泡沫のように消えていく。
昨今の技術書を読まない風潮は、一期一会をものにする生き方との対極にある。
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Img_0152 写真は3脚付きで4000\ちょっとの国産メーカーブランドの特売品で衝動買いした天体望遠鏡のコリメート撮影像。アイピースは付属品でなく、30年前のOr20mmを使い撮影。被写体は直線距離で約3km離れたエレベーター試験塔。
焦点距離360mm,対物レンズ径φ50mm.
天頂ミラー使用。デジカメはふつうのコンパクトデジカメ。
この位見えれば、月のクレーターなどは結構よく見えるはずだ。難を言えば、ピント調節範囲がやや狭く、天頂ミラーを使わないとピントが合わない。
アナログエンジニアは、近未来に光害のある場所=自宅の庭先で星雲・星団の望遠撮影を計画している。最近は24.5mm径の接眼レンズが使える機種がほとんどない。それで、興味を持ち値段を聞いたら、先程の値段。しかも軽量、小型なので種々使い道がある。私はガイド望遠鏡として使うつもりだ。
先日キット品を組み立てた望遠鏡は、φ50mmアクロマートで鏡筒は紙製で4000円弱、アイピースはK12mmが付属しているが、解像度が出ていない。
こんな価格の望遠鏡でもしっかり使えるものがあるのだ。
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電子回路の電源整流・平滑回路は設計するとなると結構複雑で、解析的に解けるとは限らない。
設計を目標として説明するには、理想的なモデルでは全く設計の役に立たない。
ふつうは理想的なダイオードを教えた後、電源整流・平滑回路の基本形を教えるが、アナログエンジニアは、かなり後の方でこの問題を扱う。
一つには、電子回路では負荷変動が大きいので、チョークインプット整流・平滑回路は使いにくい。どうしても、オーバーシュートやチョークコイルの実効値平滑機能が出ない電流領域での電圧上昇は避けられない。
電子回路の電源は、多く商用電源をステップダウンしてから整流・平滑回路に入るので、トランスの公称電圧や公称電流の正確な仕様表示方法を説明する必要がある。
トランスは、定格負荷を抵抗に接続したとき、公称電圧が出るように設計されている。トランスは、1次、2次コイルの抵抗があるので、無負荷時には電圧変動率hだけ電圧が上昇する。また、同じ理由で、整流後のDC電圧は実効値の√2倍ではなく、1.2〜1.3倍の電圧しか出ない。整流方式に依存して電圧降下もある。
流れる電流波形は正弦波の整流波形ではなく、コンデンサ量が多いときには、通流期間は全波整流で1/3前後である。したがって、電流の実効値は大きいので、トランスの容量VAは公称VAの1.5倍くらいになる。
これらのことを知らないと、トランスのサイジングはできないし、平滑後のDC電圧は予測できない。非線形問題なので、設計図表を使うか、数値実験式を参照するしかない。
アナログエンジニアは20年以上前に、自分で専用のプログラムを書き、多くのケースについて、数値実験式と、電圧の谷を求める設計図表を作成している。従来からあるO.H,シェーデの設計図表は、平均電圧表示なので、安定化電源を使用する今の時代には不向きで精度も低くなる。
たかが電源だが、電源設計は難しく、そして評価されない回路要素であるからますます、電源設計のできるエンジニアが少なくなっている。
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オペアンプの使い方として、正帰還をかけて使うヒステリシスコンパレータがある。演算増幅器の使い方の一つなので、触れない訳にはいかない項目だとアナログエンジニアは考えている。
オペアンプで最初に習う回路は、信号源と-入力端子の間に抵抗R1、出力端子と-入力端子の間に抵抗R2を接続、+入力端子は接地した反転増幅器だろう。
この回路において、入力端子の±を入れ替えると、非反転ヒステリシスコンパレータとなる。
最初、入力信号が十分小さい(負)であるとする。すると、+入力端子が正になっているので、出力は+振り切れとなり、オペアンプの最大出力VOHで振り切れる。この結果R2を経由して、+入力端子は正にバイアスされる。
次に、入力信号を+から-方向に下げていく。入力信号VIとVOHの中点電圧VTLが0Vになった時、+入力端子は-入力端子に対して負になるので、出力はVOHからVOLに遷移する。すると+入力端子は負の値にバイアスされる。
再度入力信号を上昇させるときの遷移点VTHは、入力信号VIが正の値で、+入力端子が-入力端子電圧(0V)になるときに生じる。
したがって、この回路はシュミットトリガ回路と同様のヒステリシスコンパレータ特性となる。
回路形式は反転増幅器と同じに見え、相違点はオペアンプの±入力端子が入れ替わっただけなので、反転増幅器の間違い回路でもある。回路の不具合の一つのパターンでもある。
ヒステリシスコンパレータがあれば、弛緩発振回路を簡単に構成できるので、確実に発振する回路の出発点になる回路でもある。
この回路に言及しなければ、実務に役立つオペアンプ回路の解説にはならないだろう。
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先日、眼鏡スタンドに入れてあったプラスティックレンズに太陽光が当たっていた。20cmほどの机に、虹の七色のスペクトルが映っていた。
光路長の割に、スペクトルの幅が広い。きっと、眼鏡の材質の分散が大きいのだ。光の分散が大きいのだ。最近の眼鏡用プラスチックレンズは薄型になっている=高屈折率の材料(材質はふつう公表されていない)筈なので、NDを大きくしているのだろう。
NDが大きい材料は、比例はしていないが、分散も大きい。
アナログエンジニアは、同じ位置にほぼ同一のジオプトリィの眼鏡を置いて見た。プラスティックレンズのような明瞭なスペクトルは見えない。
ガラス眼鏡レンズは、そんなに無理をしていなし、材質がガラスなので光の分散が少ないのだろう。どちらにしても実使用上は私には差異を感じない。
なお、分散は、相対分散はアッべ(Abbe) 数である。
身近な所でも、基礎知識があれば、工学的現象はいくらでも目にすることができる。
理科的興味は見せるだけでは不足で、物理現象を観察する力、関心を養うことが肝要だ。
見せても、理科離れの一助にはならないだろう。私はこのような疑問を持っているので、小、中の理科のでデモ的教室の協力者にはなっていない。
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アナログ電子回路のシミュレーションツールで代表的なものはSPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)であろう。フルネームがその性格と特徴をよく示している。
集積回路志向の素子モデルは大学でしばしば回路学として習うhパラメータによる解析手法とは異なる。
アナログエンジニアはメインフレーム&バッチ処理の時代から、SPICEを使ってきた。いまはプロ用のSPICEを愛用している。
基本的な使い方は、まず、標準的な素子を使い回路定数を定めていく。そして、性能不足の部分は、そのデバイスのSPICEパラメータを改変して、望む性能を出すのに必要な特長を持つデバイスを机上で作っていくのだ。
SPICEは、ない設計能力を上げる機能はないし、定数を曲がりなりにも決めないと、シミュレーションは実行できない。
よく、使う部品のSPICEパラメータがないと騒ぐ方が居るが、そのような使い方では、成果には直結しないと考える。そこにあるのは、ブラックボックス化された数式モデルとパラメータ抽出屋さんに狭間でうごめく非設計者の視点だろう。
私のような使い方をなさる方は回路設計者の中でも多数派ではないだろう。
pn接合の電流-電圧特性をなら、少なくとも電流片対数グラフ上で考えることが出来なければ、SPICEを使う意味が薄れる。
シミュレータ:それは設計能力の差が如実に出るツールでもある。
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LCRメータがなければ、インピーダンスを測定できないと、考えている人は意外に多い。
アナログエンジニアは、どこでも手に入るICと既知の抵抗、測定器としては安物のオシロスコープかデジタルテスタかストップウォッチがあれば、、容量値を測定できる。
原理は至って簡単である。
素姓の良く判っているCR発振器を組み発振周波数または発振周期を測定するのだ。
この方法の応用で、有極性電解コンデンサも測る手段がある。
私は、ストップウォッチを使えば、10mFの電解コンデンサを測り、小さい方は、10pFまでの測定を自分でできる。
精度は3%程度だが、それは手持ち機材の限界による。
CR発振回路で1個のコンデンサと1個の抵抗で発振するタイプの回路は種々ある。観測が易しい、弛緩発振器を未知のコンデンサを含む回路として作るのだ。
そして、発振周波数や発振振幅から逆算し、容量値を求めるのだ。
コンデンサの形状から、およその容量値のオーダーを見積もり、ストップウォッチかオシロを使うかを判断し、観測しやすい方で測るのだ。
電気2重層コンデンサでは別の方法で10Fを測定したことがある。
自分の意のままになるCR発振回路とその設計技術、それは計測装置ともなりえるのだ。しかも、実働条件に近い測定が出来る。
逆も真なり。
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センサ材料の選択は、センサとしての能力を発揮させる上で極めて重要な要素である。
温度センサや超音波センサはその代表的なものだ。
多くのセンサは材料か、各部の相対的に大きい寸法比を利用してその性能を向上させる。
そして、ほとんどの複合材料は、線膨張係数の違いによる熱歪みの影響を受ける。
この熱膨張/熱歪みの問題を避けるためにも、少量ではあるが特殊材料が使われる。
ある項目に対しほぼ0の温度係数を持つ材料には、固有の名称が付けれれる事もある。
エリンバー、コンスタンタン、ゼロヂュアー(R)・・・・、その他。
センサは空中に浮遊させて使うことはまず困難だから、どこかに固定しなければならない。その固定方法に依存して、異種材料間の物性の違いによる種々の課題が発生する。
アナログエンジニアも、センサ開発時には特殊材料を使うこともある。場合によっては、材料屋さんに依頼して、材料を開発していただいた複数の経験がある。
それらの材料では、耐環境性までは調べられていないのがふつうである。
自分がセンサ開発のリーダー的存在であった時、試験片の一部を、自宅の庭の片隅に、塩を含む塩類を混ぜて、1年以上、埋めておいて経年変化を見たことがある。
Niを多く含む材料だったので、結果は、良好だった。
センサ材料の経年変化データ取得には時間がかかる。それを怠れば、信頼性に関する不安は解消しない。新材料では加速試験の加速係数が不明な場合も多い。その意味で実時間の環境試験は重要であると私は思う。
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近年アナログ回路設計者の払底が話題になっている。
少し前までは、「新人の回路屋さん10人を配属してあげる」と言えば、当然のごとくデジタル回路を扱える方が対象になった。
設問を変えて、「ベテランの回路屋さんを一人だけ配属する。」と言えば、ほぼ確実にアナログ屋さんに白羽の矢が立つ。
常日頃アナログエンジニアは以下のような表現でアナログとデジタルについて発言している。
「アナログはシステムの基本性能を決める。デジタルは装置に芸をさせる。」
アナログはシステムの基本性能を決めるが故に、あるレベルを超えないと使い物ならないので、新しい人材が育ちにくいのである。少なくと20年前あるいはそれ以前の設計のアナログ回路を超えうる性能を持つ回路を、発展した今の部品で構築できなければ意味がないからである。
これは、結構なハードルであり、そのために多くのメーカーで、古い設計を流用したアナログ回路を使っている場合があるのだ。
団塊世代が退職した現在では、アナログ回路を教える人も同時に払底してきている。手ほどきしてくれる人がいなければ、簡単にはプロにはなれない。大学でも同じ状況だろう。
そしてアナログ回路は密接にセンサとアクチュエータに関連するので、センサ&アクチュエータの知識も本当は必要なのである。センサやアクチュエータの知識がないと、アナログ回路設計者は、自分が作るべき回路の仕様を思い描くことが出来ない。
アナログ回路のベテランであり、かつ、センサとアクチュエータを熟知しているエンジニアはかなり少ない。
アナログ回路は、例えば工業用途でそれなりの世界を見たならば、理化学機器あるいは家電、自動車など少し設計ルールは異なるが、根源は同じなのである。
我々が自動化により、快適に過ごせるのは、センサにより環境の状態を電気信号にし、コンピューターで判断した結果に基づいて、アクチュエータを介して働きかけているからに他ならない。
センサに限って言えば「センサは千差万別」と言われ程、多くの種類がある。そして、実用になって、実際に使われているセンサの原理は意外に少ないのである。
アナログ復活の時期はもうすぐ、始まるだろう。
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アナログエンジニアは情報の発信者になりたい、情報の発信者であり続けたいと願う。
情報は自分で実際に見聞きし、自分が検証できたと考える根拠をもつ事柄について発信するように心がけている。
批判は容易であるかもしれない。しかし、その批判が風説に基づくものであれば私は無視する。そのような風説あるいは他人の発言のリピートは、時間をかけて自然淘汰されるだろう。
それでよいのだ。
批判合戦は何も生み出さない。私は生産的な行動をとりたいと願っている。
工学技術は、世に出て使って頂いてこそ意味があると考える。その基礎は多くの先人、先駆者達が構築してきたものである。
私の分野の一つであるアナログ回路技術はセンサを介して現実世界の情報を取り込み、アクチュエータを介して現実世界に働きかける。
いずれも物理現象と密接な関連を持つ。
したがって、アナログ回路の入力仕様や出力仕様を自分の手で決めるには、センサやアクチュエータを支配する物理現象まで把握する努力を惜しむべきでないと私は考えている。
技術には光と影の部分が必ずあると言えるだろう。
その技術の陰の部分を軽視すれば、さまざまな問題が生じるのは当然である。
素姓の悪い技術、それが開発段階であっても、光の部分は既存技術より輝き、陰の部分の厳しさの克服の目途が立たない技術だろう。
この視点をなくしては、有効な開発とはならない。
影が厳しければ、そのブレークスルーを求めるのも一つの大きな研究である。
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Img_0147 写真は、愛用の英和辞典。1965年に購入したもの。皮表装。研究社刊。
複数形や不規則変化動詞の説明もある。
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R1とR2からなる抵抗分圧回路に電圧Vsを印加するとその中点電圧Vcが、
Vc=R2*Vs/(R1+R2)
の式は、多くの方がご存じだろう。
この式の導出はオームの法則とキルヒホッフの法則を使えば、簡単に解ける。
この回路はループが1個で、分流点がないから、Vsを含むすべての素子に電流I=Vs(R1+R2)が流れる。基準電位をR2の下側にとると、オームの法則により、R2にはVs*R2/I=Vcの電圧がかかり、上述の式が出てくる。
この解析の前提は分流点がないことが前提なのでR1とR2の接続点には他の回路負荷がないことが前提である。
アナログエンジニアは、このような簡単な分圧回路でも一度はオームの法則とキルヒホッフの法則から、上記の式を確認しておくべきであると考えている。もちろん、抵抗分圧回路は、低周波アナログ回路では頻繁に使うので、明確に覚えておく必要がある。
そして、抵抗分圧回路をRC分圧回路でZ=1/jωCと置いてRとZの分圧回路とすれば、一次遅れ回路の周波数特性が求まるのだ。RL回路ならZ=jωLと置けばよい。
一次進み回路でも同様だ。
たかが2本の抵抗分圧回路だが、その後の効率の良い理解への出発点でもある。大切で重要な回路技術の最初の深い理解がその後の理解速度を決める。
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アナログエンジニアは数多くの著作を行って来た。図表や写真も含めてオリジナルな部分が多く含まれる。その証に独創の部分を数多く埋め込んである。
当然、創作のした時点で著作権は発生している。このブログも含めて、著作である。
権利には当然義務も生じる。特に注意しているのは他人の著作権及び人格権を侵害しない義務の遵守である。
このように書くと非常に厳しい印象を与えるが、実際には他人の独創に対して敬意の念を持って対応することが重要である。著作権のすぐそばに人格権がある。したがって、他人を批判する時には、明確な根拠を示さずにやるべきではないだろう。不毛の争いと議論を招くだけだ。
単に引用元を示すだけでは不十分なこともある。
そして、引用する際には、その引用元の思想をしっかりと理解しておくことも大切だろう。引用元が間違っている場合も少なからずあるのだ。
集積回路の内部回路がデータシートに公表されていても、その回路定数まで記載したら引用許諾が必要だとの教えは今も守っている。
引用を肯定的に扱うことが出来なければ、無視すればよいのだ。引用しなければ良いのだ。
他人の権利を尊重する人は、当然、自分の権利を確保しているだろう。
不毛の水掛け論を回避し、前に進むには、その姿勢が欠かせないと私は考える。
積極的に公表したら、今の情報社会では決して撤回できない事実を考えるとき、著作権は情報発信者の無限責任と言ってよいのではないか。
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最近、電子回路の記事が少ない?別の情報発信方法を試していることもあるが、身辺で起きる身近な事柄にも触れたいので・・・
昨日のセンター試験の物理Iの問題を見た。
電磁気関連の小問が3つとオームの法則が3つ。高校物理の後半で学ぶ設問が目立つ。
幾何光学、物理光学から2問。力学からは4つ。波動は2つ。熱力学もある。
量子力学を除く、ほぼすべての分野からの出題。受験生にはきつかろう。
4〜6択。
アナログエンジニアはこの手の選択問題には、まず、MKSA単位系で答えの候補を絞る。とにかく時間に余裕がないので、答えが一つに絞られた時点で解答する。
大雑把な感触では、どのような択一式の試験でも、順調に解いた時の2倍しかないのが通例だ。
センター試験:工学部志望なら物理はぜひ、とって欲しいと考える。数I、IIも必要だろう。
人生の一つの節目の大学入試、自分の志望学科に合わせた科目を受験科目として選ぶべきだろう。物理や数IIは学ぶに時間がかかる科目なのだが・・・
センター試験の後、自己採点してから志望校を選ぶことが出来る。そこは制度上の多きな課題であろう。
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84mm 写真は1977年頃の反射望遠鏡の主鏡と斜鏡の写真。A社製。
主鏡径φ84mmだが、面取りをしてあるので実質はφ82mm位だろう。焦点距離は760mm、主鏡の厚さは19mm青板ガラス、まあまあの厚さ。斜鏡はφ22mmと小さい。
いずれも、コーティングされているので今も、アルミ蒸着面は健全である。
反射望遠鏡としては最も小さい部類だろう。
それに斜鏡径も主鏡の約1/4と相対的に小さい。
ニュートン式の主要部品。斜鏡が小さいので直焦点撮影には不向き。
この望遠鏡でも条件の良い時には、木星の縞が5-6本見えた。土星はカシーニの輪の隙間が観測できる。
もう、主鏡の押しねじ、引きねじは散逸したので、引きねじとスペーサで光軸調整してあったが、案内望遠鏡がきちんと固定できないので、買い替えることとなった。
この望遠鏡に自作の明視野ガイド用接眼(ケルナー形暗視野十字線+自作照明)を付けて、F5、f=600mmの自作反射カメラで3シーズンほど撮影した。
止せば良いのにアルミの6角鏡筒にしたこと、合焦機構にP社のヘリコイドを使いカメラはO社製と言う組み合わせ。カメラアダプタは改造品。今もなお、M42、バラ星雲、スバルの銀塩写真が残っている。
スキャンしてデジタル化画像処理したら見違えるよに美しくなった。
今度は、北極星の見えない自宅の庭で、星雲撮影をやってみたいな。
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Img_0130 DCモータの定速度運転制御法の一つに、電気子抵抗をオープンループで補償する手段がある。写真はDCモータを定速度運転していた回路から取得した部品。
1978年ころ購入したものの一部。npnトランジスタ2個、pnp出力段1個、ツェナーダイオード?1個、他にバリスタ類似形状の部品が目立つ。
当時はICが高価だったので、個別部品で組み、SW、VR類も扱いやすいサイズで、流用が効く。しかも、定格の刻印まである。
×ばつ4個の電池ケースもゲット。
アナログエンジニアはこの種の回路を手掛けたことがあるので、部品とパターンを追えばリバースエンジニアリングすれば、動くところまで解析できるだろう。1975年以前の製品だから特許は切れている。しかし、今回はやるつもりはない。モータさえ生きているなら、現在の部品で改良復旧設計はできるのだが・・・・
お昼過ぎに分解したDCモータ定速度運転回路。
なお、VRはコスモス製、B特性で1.8kΩ、1977-1のもので、レシオスタットで使われている。
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わが家の震災復旧・改良工事が昨日ピークを迎えた。4か所での並行工事。
物の置き場所が足りない。
猫を動物病院に預けていて正解。床下や天井裏に行かれたら大変だった。
昨年末に注文していた光学機器も届いた。
それで、昨日はブログお休み。
光学機器のパーツごとの取り扱い説明書を斜め読みしながら組み立ててみた。
中級品だけど、30年前の機材とは雲泥の差を感じる。
値段は30年前の価格より安く高性能化している。光軸調整は非常に簡単で動きもスムース。
時代の流れを感じる。主要部は国内で製作、一部に中国で生産された部品はある。
アナログエンジニアは、やっと、この分野で今の時代をキャッチアップ出来た。
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技術は事実によりその真贋が証明される。アナログエンジニアはそのように考えている。
少なくとも、自己矛盾があるか、仮定に誤りがある場合には、その技術的結論を信用しない。
技術世界では、地位は別としても、上には上が居る。上から見れば、技術的嘘はすぐに見破られる。
しばしば、木を見て森を見ずと言われることがある。しかし、若いうちには木をよく観察することも重要である。
自分が高まれば、未知の地平線はどんどん広がっていく。それがピークトップ形成のプロセスだと私は考える。
特定の分野でピークトップを形成出来れば、横へ自分のレパートリーを広げることが容易であろう。
そのためには、少なくとも高校のレベルの基礎力をきちんと身につけておく必要がある。
工学系なら、高校物理と高校数学は必須である。きちんと時間をかけて理解する勉強をしていなければ、その後の発展はない。他の地学や化学、生物も同様である。
高校物理は意外にハイレベルで、使いこなすまでには1年では不足だろう。
高校物理で抽象度が高く、後半で学ぶ電気・磁気は鬼門とも言えるほど厳しい。
工学部で物理・化学を必須受験科目にしなければ大学で苦労するだけである。これらの科目は厳しいので、受験生を集めるには必須受験科目になかなかできない大学が多いのだが・・・
あとで大学で教えるには教養の2年間はあまりにも短い。
間もなく、センター試験が始まる季節だ。
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昨年12月10日の皆既月食以来4週間、晴れていれば、月の超望遠撮影(35mmフィルム換算でf=3000mm)を続けていた。
機材はアクロマートのフィールドスコープ、対物レンズ径φ52mmとコンパクトデジカメで、撮影方法は接眼レンズを目で覗く代わりにカメラで覗く方法:コリメート撮影である。
写真を六つ切りサイズで印刷し、解析した結果、ほぼ理論分解能まで出ていた。色収差も定量化出来た。
これで、今の機材での月の撮影はお終い。機材を変えなければ、今以上の写真は撮影できない。
それに、30年前の赤道儀+αなので、赤径軸のモータドライブも壊れている。強度的に剛性の低い部分やネジの緩みが生じるので、ファインダー、ガイド望遠鏡、フィールドスコープの3つの光軸合わせを毎回やっていた。
アナログエンジニアは過去に1年間、光学の勉強をし、物理光学の知識もある。
それで、何とか光学系のフル性能を出せている。
道具さえあれば、アポクロマート(2点色消し)レンズの設計はできるだろう。
最近の理科離れで、天体望遠鏡メーカは苦戦している模様だ。やめた会社も複数ある。
高級機種と低価格品の2極分化が激しい。
私は、中級品を目いっぱい使う主義である。
現在、コンパクトデジカメで撮影可能な領域は、フル魚眼(180°視界)からf=3000-5000mm相当の超望遠撮影まで。接写は0.2倍から600倍までの撮影が自分の機材で出来る。
何に使うか?たまに仕事で使うこともある。光学機器の取り扱いの訓練でもある。
仕事で必要なら、10万倍のSEM写真およびEDX分析までは自分で操作してできる。ただし、依頼料金はかかるのだが・・・
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Photo 交通事故鑑定人は工学的に交通事故の真実を解明する職業だ。
海難事故、航空機事故、鉄道事故などは専門家が真実に迫る仕組みがある。しかし、交通事故では、工学に疎い裁判官がさばく。
そして、死人に口なしだから、交通事故の被害者はその裁量に口を挟むことない。
保険会社は支払いを軽減するため、被害者の過失割合を大きくしようとする。
これらの複合により、自動車事故裁判の異常性がある。
写真は交通事故鑑定人の著書。他にも多数ある。
アナログエンジニアは自分が交通事故の被害者になり、そして生きているなら、この人に鑑定を依頼するだろう。
物損事故でも、異常な判定あるいは示談なら、金銭に拘わらず私は闘うだろう。
そのような運転をしているつもりだ。
交通事故鑑定人は、理科嫌いで文系を選んだ人が裁定するので、難しい解析をやっても伝わらない。多くの事故模様の再現には高校物理+αの説明がなされるのだ。
こんな職業もあるのだ。私の知る工学的交通事故鑑定人は「悪意は事故の後から始まる」とも書いている。すさまじい人間のどろどろとした世界の中で、工学的に真実を見出す能力は、どの交通事故鑑定人にもある職業倫理ではない。
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Img_0073 わが家の補修工事は順調に進んでいる。
最も使う、そして床の傷みが大きかった台所の床が張り替えられた。
写真はコンパクトデジカメ+魚眼アダプタで撮影した7畳間のダイニングキッチンの様子。
わが家の間取りは若かりし頃のアナログエンジニアによる特殊なものである。だから、7.5畳ではなく、7畳間である。まだ、フローリングは貼られていない。全体の柱などは、単純で通常より筋交いは多い。
DKは予想より傷みが少なかった。大部分は当時の合板の接着剤の寿命に伴う剥離によるものだった。
ぶかぶかしない、そして踏み抜く心配のない床はとても安心感がある。
30年あまり手入れをあまりしていなかった我が家は、修理する箇所がいくつもある。
家族構成が変わり、各部屋の使い方も変わった。
震災後の今、職人さん達の順番が回ってきた。工事はあちこち、しばらく続く。
一連の工事が終われば、きっと震災前より使いやすい家になるだろう。
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昨日からわが家の震災復旧工事が本格的に始まった。基礎には異常はないが、床束の一部に白蟻被害がある。根太はまあまあ。床の合板は震災で一気に接着剤が緩んだ模様。
床を踏み抜く危険性も無きにしも非ずだった。一部屋目の半分が済んだ段階。
アナログエンジニアは、図では床の構造の構造を知っていたが、現物を見るのは初めてである。
来ていただいてる職人さんは一人だが、その段取りの良さ、種々の木造建築を熟知した様子、そして、整理整頓の良さは見事だ。腕の立つプロの技である。良い人に出会った。
その職人さんの使っている道具は、普通のものだが、良く切れるし、必要十分な機材を持ち込んでいる。
寡黙な方だが、その方の指摘は素人の私でもよく判る。建築時の私の判断の誤りもあった。
床がぶかぶかしない感触の安心感は、この一年経験したことのないものだ。
優秀な職人さんに感謝します。
今日は、初対面の同業者に会う予定。これも楽しみだ。
「一期一会」まさにその通りのことが生じている。
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現在の個別半導体のデータシートは電子化されていて、紙ベース時代のように簡単にはデーターブックの最初にある解説や注意事項、測定条件などの重要で勉強になる情報に触れることが難しくなった。
アナログエンジニアは紙ベースの各社のデータブックで、データーシートの読み方を学習した。
これが、プロとしての基本的知識の一つになっている。その意味で、昔は良かったと思っている。今も、20年前のいくつかの捨てられる運命だった紙ベースのデータブックを大切に保管している。
半導体のデータシートを読みこなすためには、どうしても紙ベースのデーターブックに記載されている、それもかなりの分量の用語解説、注意事項、測定条件、信頼性試験情報などが含まれてる内容が必要になる。
最近、個別半導体のデータシートが読めない回路エンジニアが増えている。これも電子化の弊害の一つかもしれない。
回路テクニックはもちろん必要だが、データシートの定義の意味を学べなければ、データシートを読みこなせる訳はない。
特に最近のICのデータシートには、例えばオペアンンプの内部等価回路図の記載が少なくなっている。これでは、半導体メーカーの指定する使い方以外の使い方は不可能である。次第にICがブラックボックス化してきている。
今の私にとっては、形式記号さえ分かれば簡単にインターネットでデータシートを入手できるよい時代なのだが、若い人にとっては、内容を理解するにはデータシートのはるか前にある、用語の読み方へのアクセスはハードルが高いと思う。
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回路シミュレータSPICEを少なくない方が無安定マルチバイブレータを発振させようとします。しかし、無安定マルチは対称回路回路なので、何もしなければ発振せず2つのトランジスタがともにオンの状態で過渡解析が終了します。
この理由は、SPICEでは、10kΩと抵抗値を定めると、限りなく10kΩそのままの値になります。トランジスタも同様で異なるモデルを使わない限り、完璧なペアトランジスタ対になります。コンデンサも同様です。
したがって、計算誤差が対称性を崩さない限り、2つのトランジスタは両オンに向かって収斂していきます。
多くの場合、電源にDC電源を宣言しています。この結果、強制的に、例えばコンデンサに初期電荷を設定するなどの処理をしないと発振しません。
しかし、起動時にコンデンサには電荷が非対称に残留することは考えにくい不自然な処理です。
アナログエンジニアの常套手段は、抵抗かコンデンサの値をわずかに違え、かつ電源にはパルス電源を用いて、高速で立ち上げます。
これで、現実に近い発振が行われます。
起動の種は、回路の非対称性と電源の立ち上げ時の電圧変化やノイズによって生成されます。
めんどくさいので異なる二つのトランジスタモデルを作成することは普段しません。
発振周期に比べ、非常にゆっくりとパルス電源をたちあげますと、正弦波に近い発振プロセスを経由して定常発振することがあります。これは、計算の誤差が発振の種=非対称性となります。
無安定マルチバイブレータで電源を低い値から徐々に上げると、正弦波に近い発振を継続して観測できます。早い立ち上げの場合には、RCのわずかな違いだけで発振し、2サイクル目からほぼ定常発振波形が得られます。
回路系が簡単であるために、初めてのSPICE解析でしばしば対象となる無安定マルチバイブレータを発振させるには、発振の種が何であるかをよく理解しておく必要があります。
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ここのところ、アナログエンジニアは自動翻訳の訳文のでき具合を種々試している。
自分のホームページの英語版を作る近日未来の夢がある。
日本語と英語の大きな違いは、英語では基本的に主語が必要であり、単数と複数、過去、現在を厳しく区別する。
良い訳を得るには、元の和文にそれらの情報を埋め込むことが大切である。
逆にいえば、良い日英訳が得られなければ、元の日本語が日本的すぎて英訳の目的には悪文である可能性が高い。
私は読むだけなら、ほとんど辞書なしでSF小説が読める語彙力と読解力があった。しかし、英文の電子部品のデーターシートを読む以外に、英語を使う機会がなかったので、リードオンリーだけしかできないようになっていた。
技術用語の綴りもかなりうろ覚えの状態だ。
暮れに、異国語をネーティブとする人との面談があった。この時は極めて拙い英文での履歴書を準備するとともにとタームの復習をやった。
私は意識的に読みやすい日本語や文書明解・意味があいまいな文の双方を書くことが出来る。また、日本語としては比較的判りやすい文章を書くことが出来る。
今、異言語との訳が可能な文体を楽しく学習中である。その文体を習得中である。自分が過去に学んだ能力が復活してくるのは、大きな喜びである。
知恵袋に投稿して、英文の履歴書の書き方の基本を簡潔に教えていただいたので、ここのところお礼として、趣味と専門に関するアンサーをいくつかやっている。
ブログでも環境が以前より良くなったので、正月休みも過ぎたので、本来のアナログエンジニアの技術ネタも復活させたい。
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年末、年始は、いろんなことが同時並行して行った、あるいは生じた。
アナログエンジニアは手持ち機材での超望遠撮影をコンパクトデジカメで主に月を撮影している。これは12/10の皆既月食以来、続いているがこの1月8日で満月から新月を経て満月までの撮影が終わる。
30年数年経過した機材はあちこちが緩んできている。しかし、何とか機材の理論分解能近くまでの撮影が出来るようになった。
今の機材では、この辺が限界だろう。コンパクトデジカメも少しは使いこなせるようになった。
失われていたHPの更新準備も進行中。ハードディスクの故障でほとんどのHP情報も復活した。今度は、どのくらいかかるか不明だが、少し本格的なものにしたくて、HPの画面イメージを作成中。
そして、英文作成の練習にも励んだ。学生時代は原文のSF小説を読むことが出来たが、今、その感触が戻りつつある。意外に早く戻ってきているようだ。
この年になっても、まだ自己啓発は可能だと感じている。
お正月には娘夫婦と孫がやってきた。明るく楽しいお正月になった。
今日までは、私は年末・年始の一応休業モード。
今日は、自宅の近射設備(6m)で久しぶりのアーチェリーを実射する予定だ。
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Img_0395 我が町には世界一の塔がある。
アナログエンジニアの自宅からも見える。
写真は自宅から撮影した日立製作所、水戸事業所のエレベータ試験塔(G1TOWER、高さ213.5m、日立製作所水戸事業所のHPによる)
付近に高層建築物がないので、我が町だけではなく、近郊のどこからも見えている高い塔。独特の建造物だ。
このような設備があって高速エレベータは開発されるのだ。
以前は国道から見ると、北に向かって右側に赤白のエレベータ試験塔と刑務所の高い塀が見える。
40年ほど前、3億円強奪?事件のあった府中市の現場と同じ組み合わせだ。大卒初任給が2万円強の時代だから、いまなら、その10倍:30億円の現金相当が奪われた事件だ。
事件後すぐに一時府中市に住んでいたことがあり、当時の警察は該当しそうな運転免許を持った男をしらみつぶしにチェックしていた筈だ。
非常に丁寧に応対してくれたことを思い出す。
世界一のシンボル塔は、我が町のランドマークでもある。
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Img_0341 謹賀新年
ことしが皆さまにとって良い年でありますよう祈念します。
年賀に代えて、今朝の食卓をUPします。
Twitterが復活しました。
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遅まきながらわが家も国際化するかも知れません。
政治も学術も技術も変革の兆しが見えているような気がします。
古い本ですが、Escape from Freedom,(1941),Erich Fromm, 訳書「自由からの逃走」、日高六郎訳、東京創元社を思い出しました。自由にはそれなりの心理的負担などがあり、そこからの逃走として権威主義や行動様式が生まれます。
今、逃避から、権威主義からの脱却が始まる年になるのではないかとアナログエンジニアは予感しています。
既存の構図が壊れていくのです。そこから明るい未来が開けてくると思います。
その一例が「原子力」村の破壊です。同時に地震学者も新たな視点を打ち出して来ています。土木・建築でも同じ事が始まっていると私は思います。
最近ようやく気がついたことは、日本の中小企業支援策は中途半端で、東アジア地域の効率のよい中小企業振興策に日本は負けています。
日本のしがらみで、日本では雇ってもらえない腕の立つエンジニアが、それなりの待遇で国外に技術移転を行っています。
彼らは、自己実現のために日本に見切りをつける覚悟で行っていることでしょう。日本の誰もが彼らを責めることはできません。日本で雇わない、評価されないなら、国外に活路を見出すしかないのです。
今、時間と言葉の壁は非常に低くなっています。特に技術用語さえしっかりしているなら、非ネイティブ同士で英語で遠隔コンサルタントができます。
こんな時代が自分が活動できる年齢に間に合ってくるとは思いませんでした。
やりたいことがいっぱいある年になるでしょう。
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