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競泳ニッポン 世界に水あけられた...銅メダル2個だけ 2000年以降最少 横山HC危機感「これが実力」

[ 2023年7月31日 04:30 ]

水泳世界選手権最終日 ( 2023年7月30日 福岡 )

6位で終えた(左から)水沼、渡辺、松元、入江(撮影・平嶋 理子)
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17日間の熱戦が幕を閉じ、日本はメダル10個(アーティスティックスイミング7、飛び込み1、競泳2)を獲得して自国開催の世界舞台を終えた。競泳陣は00年以降で最少のメダル2個に低迷。目標の5個以上に届かなかった。男子400メートル個人メドレーの瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)、男子200メートルバタフライの本多灯(21=イトマン東京)の3位が最高成績。金、銀なしは01年福岡大会以来22年ぶりで、世界との距離が浮き彫りになった。

【総括】21世紀に入り12回目の世界選手権で、競泳ニッポンが最少メダル数に沈んだ。01年福岡、09年ローマ、15年カザン、22年ブダペストの4個を下回る2個。瀬戸、本多の実力者が表彰台を守った一方で、期待された渡辺一平、松元克央、水沼尚輝らはメダルに届かなかった。横山貴ヘッドコーチ(43)は「これが今の日本の現状。実力だと思います。かなり世界と離されている感じ」と現実を受け止めた。ここ数年はコロナ禍で海外遠征が激減。欧州や北米の強豪が陸続きの隣国と切磋琢磨(せっさたくま)する間に、完全に世界から置いていかれた。

日本勢は計57種目に出場し18レースで決勝進出。進出率約32%は前回大会の約45%を下回った。自国開催で多くの選手に出場機会を与えるために基準を緩め、五輪を含め過去最多40人を代表に選出。4月の選考会で従来基準の派遣記録の突破者は10人しかいない。

軸を担える中堅が不在で、主将は33歳の入江。24年パリだけでなく、28年ロサンゼルスを見据え、背泳ぎの柳川、バタフライの三井、個人メドレーの小方、成田ら今大会で決勝に進んだホープをいかに育てるかが再建の鍵を握る。梅原孝之競泳委員長(53)は「来年は勝負の年。戦う集団でパリに向かいたい」と再び少数精鋭に戻す方針。強化対象をメダルを狙える選手と、有望若手に絞り巻き返しを図る。

日本勢で自己ベストを出したのは4人(5件)だけで、ピーキングも課題となる。日本は代表選考会を約3カ月半前に行ったが、米国は3週間前で、オーストラリアは5週間前。本番で力を発揮するために最適な時期を検証することも不可欠だ。パリ五輪強化プロジェクトチームの平井伯昌リーダー(60、写真)は「時間をかけて日本を強くしてきたつもりだが、弱くなる時は一瞬なんだなと感じる」と危機感を隠さなかった。

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