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短距離女王・福島が引退発表「幸せな競技人生」、9月の実業団選手権後に決断

[ 2022年1月30日 05:30 ]

引退会見を開いた福島千里(セイコー提供)
Photo By 提供写真

陸上女子100メートルと200メートルの日本記録保持者で五輪3大会出場の福島千里(33=セイコー)が29日、都内で会見を開いて現役引退を発表した。時折言葉を詰まらせながらも、「夢だった五輪にも出場することができ、いろいろなことに挑戦できた。幸せな競技人生だった」と爽やかな笑みを浮かべた。

長く日本の女子短距離をけん引したが、16年リオデジャネイロ五輪以降はアキレス腱などのケガに苦しみ、思うように練習が積めなかった。4度目の出場を目指した昨夏の東京五輪を逃し、「最後になる可能性があると心の中では思っていた」9月の全日本実業団選手権(大阪)後に引退を決断。「やめる、諦めることに恐怖心があった」と明かす一方、「達成感はそこまでないけど、解放感は少しある」と打ち明けた。

今後は「セイコースマイルアンバサダー」として子供たちにスポーツの楽しさを伝える活動に取り組む。「諦めないで、いろいろなことに挑戦したり工夫してほしい」と後輩たちにエールを送った。

◇福島 千里(ふくしま・ちさと)1988年(昭63)6月27日生まれ、北海道幕別町出身の33歳。帯広南商から07年に北海道ハイテクAC入りし、17年のプロ転向を経て18年にセイコー入社。五輪は08年北京から3大会、世界選手権は09年から4大会出場。10年アジア大会(広州)で100、200メートルの2冠に輝き、11年世界選手権(大邱)では2種目で日本女子初の準決勝進出。100メートルの11秒21、200メートルの22秒88は日本記録。日本選手権は両種目を8度ずつ制した。1メートル66。

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