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データで見る八村の8戦目 第4Qに入って小さくなる存在感 ウォール不在の影響?

[ 2019年11月9日 12:22 ]

キャバリアーズのラブとマッチアップしたウィザーズの八村(AP)
Photo By AP

ウィザーズの八村塁(21)は8日に地元ワシントンDCでのキャバリアーズ戦で第3Qまでに21得点を稼いだが、第4Qに放ったフィールドゴール(FG)はターン・アラウンドからのジャンプシュート1本(失敗)のみで無得点に終わった。

デビューから8戦を消化して、八村は平均13・6得点をマークしているが、第4Qで無得点に終わったのは出場機会のなかった試合を含めてこれが5回目。残りの3試合はいずれも2得点で、土壇場でオフェンスに絡めない試合が続いている。この日は第3QまでにFGを12本放って自己記録に並ぶ10本を成功。ところが5点のビハインドだった第4Q3分33秒から八村を含めた主力選手がコートに戻ると、ウィザーズのルーキーがシュートを放つ場面は激減した。

チームにはシューターのブラドリー・ビール(26)がおり、そこを攻撃の軸にするのは理解できるが、キャバリアーズ戦でビールのFG成功は21本中8本で、さほどシューティング・タッチがいいとは言えない内容だった。もし八村がルーキーでなければ、スコット・ブルックス監督(54)の指示も変わったかもしれないが、第3Qまでせっかくうまく機能していた"ピース"をオフェンスに組み込まない戦術には疑問が残る。

八村は8試合で計49回のFGを成功しているが、そのうち「アシスト付き」となったのは57・1%を占める28回。単独で攻め切ってしまうタイプではなく、あくまでフリーになった瞬間に合わせてもらうパスが必要なタイプのプレーヤーだ。

8試合で最も多く八村にアシスト・パスを供給しているのは出場時間の多いビールで14回。ただしビールはシューターであってパサーではない。昨季は自己最多の6・1アシストを記録しているが、それはシーズン平均10回を超えるアシストを過去3度、マークしているジョン・ウォール(29)がアキレス腱の断裂で出場できないというチーム事情ゆえの"自己最多記録"だった。

175センチの小柄なガード、アイゼイア・トーマス(30)は戦列に復帰して以来、4試合で八村に対して4回のアシスト・パスを供給しているが、決して多いとは言えない。セルティクス時代の2016年シーズン、トーマスはリーグ3位の28・9得点をマークしているが、平均出場時間が33・8分ありながら、アシストは5・9回とさほど目立った数字ではなかった。

そもそもボールを保持してから巧みなドリブルで最後まで攻め切ってしまうタイプのガード。控えに回ったベテラン・ガードのイッシュ・スミス(31)にいたっては八村へのアシストはわずかに1つ。ウィザーズの1試合平均アシスト数はリーグ5位の25・7回に達しているにもかかわらず、データを見る限り、ウィザーズの背番号8はその恩恵をまだ受けていない序盤戦となっている。(高柳 昌弥)

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