夏休みを目前に控え、学生らを抱え込もうと、中国の各大手衛星テレビや動画配信サイトが、しのぎを削っている。新華網が報じた。
中国の検索大手「百度」が6月30日に発表したドラマランキングでは、上海の衛星テレビ「東方衛視」などが放送している中韓合作ドラマ「一又二分之一的夏天(One and a half summer)」や、日本人気ドラマ「GTO」の中国版と言われている動画配信サイト「楽視網」の「超級教師」、動画配信サイト「愛奇芸」などが配信している台湾のドラマ「終極宿舍(THE X-DORMITORY)」など、学校を舞台にストーリーが展開され、学生の目を引く青春ドラマが続々とランク入りしている。中でも、予想外だったのは、「楽視網」が自ら制作した「超級教師」で6位。ランク入りしたドラマの中で、動画配信サイトが自ら制作した唯一のドラマだった。人気俳優や女優が出演し、多額の制作費がかけられたほかのドラマから一歩も引かず、再生回数が1億回を超えるなど、大健闘している。また、百度での搜索回数も18万回に達している。
ランキングには、台湾の人気アイドル・言承旭(ジェリー・イェン)や人気女優・佟麗婭(トン・リーヤー)が出演している「恋恋不忘」や俳優の鄧超(ダン・チャオ)や女優の董潔(ドン・ジエ)が出演している「相愛十年」なども入っている。
新鋭である十一月・監督が旗を振る「超級教師」では、俳優の雷牧や王森、女優の張沐莀、裘恩典などが出演。元暴走族の教師が、問題あるクラスの担任になる姿を描いている。同ドラマは、既に1億回以上再生されるなど、ビッグネームが並ぶ他のドラマと互角の戦いを見せ、まさに「ダークホース」として健闘している。
百度でも、同ドラマは第2話、第3話とアップされるにつれ、検索回数が急上昇。ワールドカップ2014ブラジル大会開催中にもかかわらず、その勢いはとどまるところを知らない。楽視網の関係者によると、同ドラマは、制作から運営、宣伝に至るまで、中高生をターゲットにし、夏休みになる学生がモバイル端末で見ることを念頭に置いている。さらに、同ドラマは、ネット小説作家・張君宝が電子書籍サイト「盛大文学」で連載した人気小説を原作にしているのも大きな強み。小説のファンがまず視聴者になり、宣伝までしてくれている形になっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年7月3日