今秋、11月ごろに林望さんの巴水講演会が開かれます

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(大正14年〈1925〉1月に刊行された『日本及日本人』政教社、この冒頭に「東京復興百景」と題して、巴水や深水のスケッチを載せる。巴水のスケッチは20枚。ここの載せたのは「新橋驛」と題されたもの。)

茨城キリスト教大学では、今年、新校舎ができることをお祝いして、川瀬巴水展をハイブリッドで行うことになりました。

まずは、この2月にオンラインで、そして秋(11月ごろ)には大学新校舎で実物の展示会を、という具合です。また、それを記念して、巴水の講演会を行いますが、講師として作家で国文学者としても著名な林望さん(通称・リンボー先生)をお招きすることになりました。

具体的な日程はこれからですが、決まりましたらご案内いたします。

さて、そのリンボー先生とのメールでのやり取りの中で、今回のオンラインでも展示した東京復興百景のうちの巴水作品をお見せしながら、色々とお話をさせていただいたところ、上記の「新橋驛」に書かれた中年の男性はリンボー先生から見ても巴水に間違いないとのお言葉を頂戴いたしました。

前ブログに私(染谷)は、

他の風景画に比べて人物が大きく描かれていて、巴水の人物描写の特徴がよくわかり貴重なスケッチである。子供を背負った女性の前に旅行中と思われる中年の男性(眼鏡にボーラーハット)がいるが、巴水の自画像っぽい。

と書きました。スケッチに〇をつけてみます。

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この人物ですね。

こうしたことが分かってくると、この20枚のスケッチも、美術品としての価値は低いかも知れませんが、巴水研究にとっては重要なものと言えるかと思います。

染谷智幸(茨城キリスト教大学)









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