私が住むモルディブの首都、マレの南西側の岬には、こんなモニュメントがあります。
通称
「津波モニュメント」。
これ、10年以上も前に日本のODAの援助によってマレ本島の外周に
日本のテトラポッドが設置されたのを記念して作られたもの。
そして2004年のインド洋大津波の際、
このテトラポッドのおかげでマレの街は大きな被害を受けることもなく、島一帯が軽く水浸しになる程度の被害で済んだ、と言われています。
なので、私が日本人だとわかると、
「あれのおかげでモルディブ人は日本人に感謝しているんだ」と言われたことが何回かあります。
そんなわけで
3月11日。
東日本大震災からちょうど1年となるこの日、在スリランカ日本大使館の大使以下層々たる面々がモルディブにやってきて、
モルディブからの支援に感謝するレセプションが行われました。
揺れに揺れている渦中のモルディブ政府ですが、外務大臣をはじめとする要人も参列。
まあ、こういうのは形式的なものですから、両国の代表から挨拶があり、黙祷。その後はご歓談、という感じでこれといって書くこともないようなモンではありますが。
それにしても昨年の3月11日に東日本大震災が発生した直後、
モルディブは驚異的なスピードで日本への哀悼と支援態勢を見せたといいます。
3月15日 ナシード大統領が閣僚とともに1分間の黙祷。その翌16日から3日間は国旗を半期にして掲揚するよう宣言。
3月18日 10時46分(日本時間14時46分)から約37時間のチャリティー番組を放送したところ、5000万円もの義援金が集まる。
さらにその後、4月には
モルディブの主要特産品であるツナ缶60万個を被災地に送ったという。
ここら辺に関しては藤原紀香嬢も詳しく述べています。
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なんだか誇らしいよね。
そういえば
去年の3月11日、もちろん私はまだシリアにいたんですが、
あの日は一体何をしていたんだろう、と振り返ってみると...。
前日の3月10日に出張で首都のダマスカスに行っていて、11日は任地のアレッポに帰る日でした。
バスに乗る前にサンドイッチ屋で昼メシ食ってるときに連絡網で
地震があったというのを知り、その後アレッポに帰る5時間弱のバスの中で学生や先生方から
「先生のご家族は大丈夫ですか」みたいな連絡が何件も入ってたなぁ...。
で、帰宅してすぐテレビをつけたら津波が街を飲み込んでいく映像が映し出されていて、テレビの前から動けなくなったのを覚えています。
その後しばらくはシリア人からも
「日本は大変だったな」とか声をかけられたり、大学の行き帰りでたまに寄っていたドゥッカーン(商店)で買い物すると、その店のおっちゃんから
「日本は今大変だから、今日はタダでいいよ」と言われたり、そんなこともありました。
なんだか嬉しいよね。
...と、そんな3月11日のお話です。
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