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2011年7月 7日 (木)

オペアンプの選択

集積化OPアンプの選択は、目的・用途に応じ選択する。同時に、自社(個人のこともあるが)の標準化された在庫品を優先的に使用することも必要だ。

アナログエンジニアは普段、汎用OPアンプである741互換品を基準に考える。

DC・あるいは1kHz以下の低周波なら、おもに入力バイアス電流とオフセット温度ドリフトに着目する。

バイアス電流IBによる誤差は信号源抵抗Riの積IB・Riが許容する誤差ないかどうかで1次判断をする。反転増幅器形式の回路なら、抵抗を1本追加する程度で誤差をある程度(1/3)低減する手段はあるが、非反転増幅なら直接影響する。

簡単には補正する手段がないオフセット電圧温度ドリフト(μV/°C)と設計環境温度範囲の積が電圧換算誤差を基本的に定める。現在の最優秀の品種では0.1μV/°Ctypの品種も出回っているが、残念ながら国産品にはない。

バイアス電流は高信号源抵抗の信号をDC的に扱う際に重要な項目であるが、超低バイアス電流のOPアンプは接合型FET初段のOPアンプか、CMOS OPアンプが有力であるが、CMOSはオフセット電圧との両立性などに劣り、私にとっては使いにくい。接合型FETトップのOPアンプのバイアス電流は強く温度に依存するので、注意が必要である。

周波数範囲が広くなると、急激に選択枝が少なくなる。基本的に利得帯域幅積とスリューレートが制約条件となる。多段増幅化して、一段で稼ぐ電圧利得を下げれば帯域は広げられる。電流帰還形OPアンプという選択枝もある。

種々の品種が存在するということは、総ての項目に秀でていてコスト面でも安価なものが存在しないことを意味する。

電源電圧に関しては、大多数のOPアンプは±15V以下が推奨動作条件だから、モノリシックIC OPアンプを使う限りほとんど選択の余地はない。

他の部品も同じだが、2次的な仕様項目を考慮して部品の選択ができる。教科書の理想OPモデルで考えているうちは、部品の選択はできないのである。

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2011年7月 7日 (木) 電子回路基礎 | 固定リンク

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