CR発振回路を使えば、その発振条件からRを既知としてCを逆算できる。
抵抗Rと未知の容量C一個で発振周波数が決まる回路の一例として、CMOSシュミットトリガ回路の出力と入力にRを、Cを入力とGNDの間に挿入するだけの簡単な弛緩発振回路がある。
測定箇所はCの両端電圧波形と出力波形である。
Cの両端電圧から発振周期fと2つの閾値VTHとVTLが実測できる。通常この手のシュミットトリガは電源電圧の1/3と2/3付近に閾値が存在するものが多い。出力波形からは充電VH、放電電圧VLが求まる。
たとえば、上昇時間はVHの電源でRを介し、VTLからVTHまで充電するに必要な時間であるから時定数CRの関数として求まる。
この回路の特徴は、単電源なので有極性のコンデンサの容量も測定可能である。
Cの両端電圧の測定にはオシロスコープを使うが、入力容量の少ない1:10プローブを使うとよい。必要があれば高速バッファを介して波形観測する。
Rは時間測定のし易さとCMOSシュミットトリガの駆動能力を考慮して決める。大容量Cなら、ストップウォッチとデジタルマルチメータで必要なデータを取得することになる。
この方法で30pF〜1000μFくらいのCの測定が誤差数%で可能である。
事前にCの形状などから、容量のオーダーを推測し測りやすい波形が周波数となるようにRを決めることが重要である。
このように、発振周波数が明確に計算できるRC発振器を使えばCの測定となり得る。
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