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漏れないプラントは存在しない。漏れない情報もふつうない。アナログエンジニアはそう思っている。ある事象が起こりえないと断定するには無限の時間と実績がいる。あるいは、「想定」の枠内での断定となる。いずれにしても、組織内で嫌われる悲観的前提による膨大な検討が必要な割に報われることは少ない。
しかし、悲観的検討=嫌な「事象」を検討しておくことはリスクを大きく減らす技術的、工学的良心でもある。
多発する個人情報流出や福島第一原発事故も例外ではなかろう。
「村」世界になってしまった分野、組織では、進むことが前提となり、リスク回避の費用・労力には投資が少なくなる。そして、情報開示が積極的にされなくなる。
インターネットは今や個人にとってはブラックボックス化している。どこまで、自分の情報がアクセスの度取得されているか把握している個人は少ないだろう。判っていることは、プロの他者がかなりの部分まで、自分のPC内の情報を取得できる技術の存在だ。
原発事故の開示されている情報には、時系列的にも瞬間瞬間における内容にも不自然さを感じることは少なくない。
工学における否定の証明は前提をおき、その外挿により確率論的に行うのが普通だ。前提が間違っていれば否定の証明は崩れる。今、福島は「前提」あるいは「割り切り」が崩れた悲惨な見本である。事故の収束は建設するより難しい工学的課題となるだろう。
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