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当然であるが梅雨時は高湿度の季節である。空調環境でも大抵湿度は上がる。
湿度が上がると、プリント基板の表面抵抗が下がる。表面処理のしていない狭い沿面距離の回路基板では、パターン間での漏れ電流の増大が生じる。
高インピーダンス回路、高電圧回路との共存、微弱電圧・電流回路は、湿度の影響を受け易い。このような条件が重なると、出力信号が不安定になる。
沿面距離が1mm程度、良質の基板なら結露でもしない限り、mA程度で動作する回路で問題になることは少ない。
しかし、上記の条件の組み合わせによっては回路動作が不安定になる。
両面ソルダーレジスト基板ではラインがカバーされているのかなり湿度に強くなる。
高電圧回路では、基板の表面抵抗の低下のみならず、使用する部品のリード線間の表面絶縁も問題になる。不規則な無声放電によりノイズの発生源にもなりえる。
一番安直な方法は、パターンのスペースを広げることであるが、基板寸法が大きくなる。
高電圧回路と微弱信号回路が共存する場合でスペースが足りないときには、微弱信号回路をGNDラインで囲む手段もある。
奥の手は要所に切り込みを入れて空気絶縁に期待する。
もっと厳しい条件なら、必要部分のみシールドを兼ねた密閉容器に吸湿剤を入れる。
防湿対策には場所とコストがかかる。低コスト屋外設置量産品では知恵の絞りどころだろう。
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001 ←牡丹の葉についた無数の水滴。
精密アナログ回路屋にとっては嫌な季節である。
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