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個別部品の抵抗体は多くの場合,絶対抵抗値の目的でトリミングされている。
集積回路でも,薄膜を使った高抵抗比を実現する場合にはやはりトリミングを行う。
抵抗体のトリミング方法には,古くはサンドブラスト,最近では多くレーザートリミングを使用している。
抵抗体の安定性は,抵抗体のパターンとトリミングの際のカット方法にも依存する。
抵抗パターンの電流方向に垂直に一本だけカットラインを入れる方法(仮にIカット)はカットの先端部が綺麗かどうかで弱点を持つかがある程度わかる。
電流方向に距離を離して2本カットを入れる場合もある。同一方向からカットすると抵抗値のを微調整しやすい。逆方向から2本のカットを入れると大きく抵抗値を調整できる。
Iカットをした後電流方向に曲げて微調整するLカットも用よく使われる。
いずれにしても,低めの抵抗値から出発してカットにより(測定しながら),抵抗値を高い方向に調整していく。
抵抗体のカットの側面も弱点になりえる。プロセスの都合あるいは抵抗体に保護膜があり,保護膜ごとカットしたくない場合には抵抗体の一部を導体で短絡しておき,そこを切る。
たかが抵抗と言われるかもしれないが,アナログ回路で精度,安定性共に良好な抵抗は高性能化に必要なコンポーネントのひとつである。
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