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電子回路で1W程度以上の電力を使用するときには,放熱面積を広げるために放熱片を用いる。
自然空冷の場合,表面積を広げるためフィンを並列に並べ放熱面積を広げる。
フィンの間隔が狭すぎれば,空気は滞り放熱効率が減少する。
フィンの金属(普通アルミ)が薄すぎれば,トランジスタからの伝熱効率が減少する。
この結果,自然空冷の場合,同じ温度差,同じ電力での最適化された放熱能力は,放熱片の外形体積(包絡体積)でおよその放熱能力が決まる。その値は,400ccで約1°C/Wである。したがって,放熱片の体積をみればおよその放熱能力がわかる。
温度差が大きくなると,輻射の効果も寄与するので放熱能力は少し高くなる。
フィンの配列と放熱片の向きにより,放熱能力は若干変化する。
放熱フィンなどは,電子部品としては比較的大型である。できるだけ小形化したいが,その分トランジスタの接合温度が上昇し,パワートランジスタの信頼性に影響する。
放熱能力(°C/W)は少ないほど良いが,実装状態にも依存するので,放熱フィンメーカーの技術資料を参考に放熱フィンの選択を行い,実装状態でトランジスタのケース温度上昇を確認する。
電子回路技術者とて,伝熱問題の入門程度の知識は必要になる。
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