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【高校ラグビー】日本航空石川・上野主将 被災地への思い「試合で表現できました」

[ 2024年12月28日 06:00 ]

全国高校ラグビー大会1回戦 日本航空石川73―8鹿児島実 ( 2024年12月27日 花園ラグビー場 )

<日本航空石川・鹿児島実>前半、飯沢(右から2人目)がトライを決め喜ぶ日本航空石川フィフティーン (撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

日本航空石川は「輪島のために」の合言葉を胸に大勝発進を決めた。試合前、石川県で育った主将のCTB上野魁心(かいしん、3年)が仲間に熱く伝えた。「被災した人、やりたいことができない人たちの分も戦おう」。前半で5トライを奪うなど序盤から主導権を握り、計11トライ73得点の猛攻。上野は「(被災地への思いを)試合で表現できました」と故郷を思った。

輪島市にある同校は、今年1月1日の能登半島地震で被災した。練習場が陥没し、2月上旬に岐阜に拠点を移すまで部活動は休止状態が続いた。部員61人の大半が県外出身で今大会の登録選手30人のうち石川県出身は2人のみ。被災地の思いを共有しようと練習再開日に上野が語りかけた。「ここから1年間は自分たちのためだけではなく、被災した人たちのためにもやろう。そして、成長した姿を花園で見せよう」――。4月から東京都青梅市内の仮設寮で生活。いまだに輪島市での練習再開の見通しは立たずとも、能登のことを思い続けてきた。

主に同校選手で構成された石川代表が10月の国民スポーツ大会で初戦敗退を喫すると上野が語気を強めた。「このままなら1月1日に花園で試合できない!」。節目に雄姿を見せることを目標に、チームを鼓舞し続けてきた。「大変なことがあった分、団結力は例年以上に強い」と言う。30日の2回戦はBシードの国学院久我山が相手。ここを突破すれば、花園で元日を迎えることができる。石川代表として、特別な思いを体現する戦いは続く。 (河合 洋介)

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